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伊集院光のお仕事術

2009.09.29 (Tue)
のはなしに2009年09月28日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、エッセイ集『のはなしに』が10月01日に発売されることについて話されていた。「普段、マネージャーはラジオ局に来ないんですけど、エッセイ集のラジオCMを録るっていうんで、来たんですよ。あと、出版社の宝島社の人も来ていた」

「でも、そのCMっていうのもいい加減でさ、『タイトルと発売日、出版社名と値段が入っていたら、どうでも良い』っていう内容なワケ。それで20秒だから、それを入れたら終わっちゃう。だから、『いつもの感じで話してて、20秒きたらマイク落としちゃって』って感じでやれば良いんだけど、それをやったら、ナメられると思ってさ」

「初めて立ち会った下尾マネージャーに、ナメられると思った。ラジオやるに当たって、適当にやってると思われたくないと思って。それと、宝島社の人間にも、そこを見られたくないと思ってね。何をやるにも、細かいところにこだわって、だからこそ原稿の締め切りが延びたって思わせなければならない」

「だから、ちょっとアーティスティックに、プロデューサーに『少し、スタジオを暗くしておいて』って言っておいてね。スタジオで、考え込んだフリをして。ペンで指揮しながらリズムをとったりとか、ストップウォッチを、ラジオでも使ったこと無いけど持ってきてもらってね。使い方もあんまり分かんないのに…そんな演技を20分位くらわせてやった」

さらに、そこから以下のようなことがあったそうだ。

「それで、そこからは普通に録って。まぁ、ハッタリをかまし続けてやってきてるからね。池田プロデューサーは分かってるから、『伊集院さん、今のフェードインのタイミング、少し後ろにずらしてみますか?』とか、マネージャーとか宝島社の人間に聞こえるようにワザと言ってくれた。こっちとしては、よしきた!って思って。それにノるよね」

「『たしかに、そのまま流れていく感じがしちゃうから、変えよう』とか言って、あれこれ指示とかしてみるんだけどね。変えてみても、どこが変わってるのか分かんない感じだよ。それで、しばらくそういうコントをやってたんだけど、やってたら途中でオチが分かんなくなっちゃって。落としどころが無いんだよ」

「途中で、恥ずかしいミスもしててさ。『池田はステレオで聞いてて。俺は…』って言ったところで、モノラルって言葉が出なくてね。『俺は、モノクロで聞くから』って言っちゃったんだよね。さすがに出版社の人間でも、モノラルくらい分かるからね。『アイツ、本当は分かんないでやってるんじゃ…』って思われたと思う」と、狙いが裏目に出たことを話していた。

「仕事をしてるフリをする」という仕事…そういうことも、時には大事だということなのだろうか。

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