加藤浩次 「業界人との付き合い方」
2009.09.26 (Sat)

「日テレの喫煙所でね、毎朝会うオッサンがいるの。伸びた角刈りで、年齢は55歳くらい。石原軍団の大門が掛けているようなサングラス、コンビニ袋にカフェオレとオニギリ一個が入っている。その人に、思いっきり上から喋り掛けられる」
「もしかしたら、偉い人かもしれないって思って、一応は礼儀正しくしようと思った。それで、その人がね、『どうなの?最近、調子良いの?』って言ってきて。俺はボチボチですって言った。オッサンは『スッキリとか、ガッチリマンデーはどう?あれは、面白いね。良い番組だよ。加藤くん、ああいうのをもっとやった方が良いよ』って言うの」
「その間も、この人誰なんだろうか?って思っているんだけどね。それで、その人が『最近は、F1くらいしか観ないな』って言うんだ。俺、F1とか全然知らないけど、話を合わせなきゃって思って。『そうですか~マンセルとセナの時代が一番よかったんじゃないですか?』って、頭の中の知識を絞り出して言って」
「そうしたら、『やっぱり、分かってるね~』って言って。そこから、バンバンF1の話をし出した。でも、聞いてるのも面倒くさくなってきちゃった。知らないし」
そこから、テキトーな加藤の一言が、以下のような展開をもたらしたそうだ。
「『ああ、だからサングラスしてるんですか~』とか言ったの。すごい心ない相づちをしてたから。でも、言った後にすぐ、どういうことだ?って、自分でも思った。そうしたらオッサンが『それ、どういう意味だ?』って言って。俺も『ああ、すみません、間違えました』って謝った」
「サングラスは、『違うよ、俺は飛行機も好きなんだよ』って言ってた。それで、サングラスを掛けてたらしい。…それでね、結局、そのオッサンは誰なのかってことなんだけど」
「次の日にね、女優のかとうかず子さんと一緒に仕事をすることがあって、その時にかとうさんが、『ああ~久しぶり』みたいな感じで、そのオッサンと親しげに話していた。だから、『あの人、誰なんですか?』って訊いた」
「そうしたら、『ああ、あの人、技術さんで辞めた人。辞めたけど、よく来てるんだって』」と、拍子抜けしてしまうような事実を明かされたそうだ。
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