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伊集院光、3D酔い・VR酔いが起こる原理に驚き「普段と微妙に違う感覚で脳が混乱」

2015.01.13 (Tue)
2015年1月12日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00 - 27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、バーチャルリアリティのヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift(オキュラスリフト)」を利用したソフト開発者である高橋建滋 氏に会い、3D酔い・VR酔いが起こる原理について解説してもらったと語っていた。

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Oculus Rift(オキュラスリフト)とは

伊集院光:バーチャルリアリティに物凄い詳しい人に会って。何年か前に、『Kickstarter(キックスターター)』っていう、アメリカにちょっとした投資サイトみたいなのがあるんですよ。

ここで僕はたまにモノを買うんですけど、これはどういうサイトかって言うと、発明した人が、「みんなお金を出資してください。出資してくれたら、商品化できます」ってところなんですけど。

僕が買ったのは、プラスチックの弁当箱みたいなケースなんだけど、そこにiPhoneを入れて写真を撮ると、3Dの写真が撮れるっていう。それを通して撮ると、iPhoneのカメラ機能で3D写真がとれて、しかも、それを見るための機械になってるから、それを通して見ると、3Dの立体写真が見れるってヤツがあって。

(その開発者が)「設計図も見本品もあります。1万円投資してくれた方には、これが商品化したあかつきに、1台差し上げます。全部で100人揃って、100万円集まったら、作ることができます。集まらなかったら、お金は返金します」みたいなシステムで。

その中で、ゲーム好きな人は知ってると思うけど、「Oculus Rift(オキュラスリフト)」っていうヘッドマウントディスプレイで、中に3DのCGが表示されてて。右を向くとちゃんと右を向き、左を向くと左を向いて…っていうヤツなんですよ。

高橋建滋氏との出会い

それに超詳しい人に会って。その話題をしてたら、ツイッターで「僕、そういうの詳しいんで、話聞いてください」ってことを言ってくれた上に(Twitter:桜花一門)、ファミ通の関係者を通しても、その人がアプローチあって。

さらには、自分でたまたま行った未来のテクノロジー展みたいなところで、オキュラスリフトのブースの説明する人もやってて。日本ではかなりこれに超詳しい人で。この人もツイッターで、「去年話したけど、先延ばしになって正月でお休みになったので、時間があったら、会えませんか?」って。

この人は、元々ゲーム会社の社員だったんだけど、あまりにもこの分野が好き過ぎて、脱サラして、個人的にこういうことを研究しているフリーのプログラマみたいになってるんだけど、別段、オキュラスリフトの人でもないし、まあお金の儲からなそうな人です。

ただ、このバーチャルリアリティに関して、物凄い興味がある人で。俺らは「バーチャルリアリティのゴーグルみたいなのがあったら、こうしたい」って思ってるだけだけど、「こうしたい」って思ったら、自分でプログラム組めちゃう人だから。プログラムを組んで、デモができちゃう人だから。

その人のマンションに呼ばれて行ったんですけど、そこにオキュラスリフトとパソコンがあって。「これ、掛けてください」って掛けてみたら、目の前に井戸があって。真っ暗な空間の真ん中に3DCGの井戸があって。近づいて、中を覗き込むと、オバケがドーンって出てきて、「わっ!」とか(笑)ほぼ初対面でだよ(笑)展示会ですれ違って、名刺交換したことあったけどね(笑)

3DCGと、その人の手製のバーチャルリアリティのオキュラスリフト用のデモとかを見せてもらったんだけど、夢があるっていうか。やっぱり凄いのが、知らないことをいっぱい教えてくれて。

3D酔い・VR(バーチャルリアリティ)酔いの原理

3D酔いってあるじゃん。PS4とかのリアルなゲームで、やってるとクラクラしちゃうっていう。一人称視点のゲームやると、超ゲーム面白いのにゲロ出ちゃうっていう(笑)弱い人だと、初期の『バイオハザード』でも、オエってなってたりするじゃん。あのバーチャルリアリティ酔いは、もっと凄いんだって。

自分が立ってる地面の高さって、なんとなく感じてるわけ。でも、ゴーグルをかぶっちゃってると、中のCGの俺の立ってる高さがちょっと合わないっていうところ。ほぼ合ってるんだけど、3 cmから5 cmの差があるってことが、もう人間の中で「おかしなことになってるぞ」って。頭の中の脳みそ親方たちが、大騒ぎになっちゃうらしいの。

だから、ゲームやるときって、楽な姿勢を探してるときにうつぶせでさ、軽くグラビアアイドルがやってるみたいな格好でゲームやってたりするじゃん。そのポーズでゲームやってるのに、ゲームの中の自分が立ってるってことが、もう気持ち悪くなっちゃうんだって。

「おかしい、おかしい。腹ばいになってるのに、立ってるぞ…ボエー」ってなっちゃうから(笑)

経験したことのない映像は酔いにくい

さらに面白かったのが、凄いリアルなCGのフライトシミュレーターがあったりするじゃん。リアルな飛行機を操縦するゲームがあったとして、それを全く飛行機を操縦したことのない俺がいきなりその環境に行くのと、本物のパイロットが行くので、より酔うのは、本物のパイロットなんだって。

本物のパイロットは、その環境に慣れてるはずじゃん。でも、酔いやすいのは何故かっていうと、俺の中の脳みそ親方は、やったことのないことに関して、多少の矛盾があったとしても、「しょうがない、しょうがない。分かんないことだから。…そんなんじゃねぇの?」って言って(笑)許してくれるらしいんだけど、飛行機を操縦したことのある人は、違和感に関して親方がジタバタしちゃうらしくって、「いつもと違うぞ!いつもだったら、こんなことないのに…ボエー!」ってなっちゃうから(笑)

3D酔い、バーチャルリアリティ酔いが起こるのって、人間ってスゲェっていう。

座っているだけの映像でも3D酔い・VR酔いが起こる理由

俺が一番今のところ興味あるのは、ちょうど今年あたりから流行り始めてる、360°のドーム型に映るカメラが流行り始めてて(伊集院光「周囲の360度すべてを撮影できる『RICOH THETA』レビュー」)。しかも動画対応、ハイビジョン対応のものが増えてきてて、要は普通だったら見てる方向しか映らないけど、360°同時に動画で映してる。

それをたとえば、マウスでグリグリやると、俺が前を向いてた時に、後ろで何が起こってたか、上で何が起こってるか、足元はどうかってことが回転させて見ることができる、と。それと、Oculus Rift(オキュラスリフト)なんかのバーチャルリアリティのゴーグルを組み合わせると、あたかもその場にいるかのように見ることができて。

それが割りと、簡単にできるらしくって。そこに僕は一番興味あるんだけど。そのデモ映像みたいなのを見せてもらって。それは何のことない、単純に大学で講義をしてる人がいて、まっすぐ見れば、目の前で先生が喋ってるんだけど、右を見ると、並んで座ってる女の子の顔を見れれば、後ろの席の人も映ってるっていう。

そういうシステム。これも長く見てると、ちょっと気持ち悪くなってくるの。これはなんでかっていうと、人間は、ピタっと止まってじっと見てるようでも、微妙に動いてる、と。権堂コーチみたいなことじゃないよ(笑)インタビューの時に権堂コーチが動いてるみたいなことじゃないし、東尾さんが…まあ、いいわ(笑)

人間は、微妙に動いてる。動いてるんだけど、動いてる映像を頭の中の脳みそ親方たちが、補正してピタって「まっすぐ君の顔を見てます」って、補正してるんだって。だけど、その場合は、三脚を立てて撮ってる映像だったんで、全く動いてない。動いてないものが視覚に入ってきちゃうと、親方たちが「なんかおかしいぞ、コレ!」ってことになっちゃうんだって。

人間は、映像を取り入れる時点で、ちょっとは動いてるだろうって。そのちょっと動いてるってことはあらかじめ分かってるから、脳みそ親方が「ちょっと動いて入ってくる。それを逆に動かすことで、水平にしてんだよ」って、補正する気まんまんでいるのに、完全に動かないヤツが入ってくると、親方、威勢がいいくせにハートが小さい(笑)

脳みそは繊細だから、「アレ?おかしくない?少しは揺れるはずなのに、揺れない…ボエー!」ってなっちゃうんだって。それで3D酔いするんだって。3D酔いって超面白いって思って。

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タグ : 伊集院光,オキュラスリフト,高橋建滋,

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