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伊集院光、将棋の棋士とコンピュータが対戦する上での問題点「羽生名人が敗北した時の影響と勝利条件」

2015.01.13 (Tue)
2015年1月12日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00 - 27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、コンピュータ将棋ソフトウェア・Ponanza(ポナンザ)の開発者である山本一成氏の「目標は羽生善治名人を倒すことである」との言葉を受け、その対戦が実現した時に考えられる問題点について語っていた。

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将棋の代名詞・羽生名人が負けることの意味

伊集院光:棋士が、(コンピュータとの対戦)チャレンジを受けてくれる人と、受けてくれない人がいる、と。彼の目標はずっと、羽生名人に勝ちたいってことでずっと開発を続けてるんだけど、羽生名人にも、立場があるじゃん。

羽生名人自身が、最後にどう思うかは分からないけど、もし本当に勝ち目があるくらいのところまでソフトに仕上げたところで、将棋を知らない俺らからすると、羽生名人=将棋じゃん。そうなると、負けるわけにいかないじゃん、羽生名人。羽生名人が負けたくないってことだけじゃなくて、負けるわけにもいかないし。

棋譜・スタイルとしての美しさを崩せるかどうか

さらには将棋とか相撲とかって難しいんだなって思うけど、門外漢の俺らには全然分からないけど、相撲で横綱が変化するってダメなんでしょ?

横綱が「はっけよーい、のこった」で、トランスフォームして軽トラになるのはダメだと思いますよ。そういう変化ができるお相撲さんがいるなら、お相撲さんじゃなくて良いでしょ(笑)逸ノ城が軽トラに変わったら、いくらでも懸賞金出すわ(笑)

「焼き芋屋さんのクルマかなって思ったら、実は逸ノ城」…みたいな変化じゃなくて、立会は完全に受け止めた上で、向こうに100%の力を出させた上で、ヘタすりゃ120%出した上で、圧倒的な力で返すのが横綱だから。千代の富士が、猫だましをかけるってことはないわけでしょ(笑)そういうのを、横綱の方がやっちゃいけないわけでしょ。

将棋も、美しい棋譜、その人のスタイルみたいなのを崩すってことをよく思わない人もいるらしいの。だから、羽生名人がやったとしてのメリットが、「凛とした形で勝つ」とか。最悪、「泥臭くいけば勝てたかもしれないけど、それをあえてやらないで負けました」はありなのか。

要するに、羽生名人の勝利条件が、僕が聞いてる限りではちょっと難しそうだなっていうのがあったりとかして。そういう問題にぶち当たるのかって。

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タグ : 伊集院光,羽生善治,将棋,Ponanza,山本一成,

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