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池上彰、難しいニュースを分かりやすく解説するということについて「極めてニッチな、隙間産業で生きてきた」
2014.12.04 (Thu)
2014年12月3日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『荻上チキ・Session-22』(毎週月 - 木 22:00 - 24:55)にて、ジャーナリストの池上彰が出演し、自身の「難しいニュースを分かりやすく解説する」ということについて語っていた。
池上彰の 政治のニュースが面白いほどわかる本
![[図解]池上彰の 政治のニュースが面白いほどわかる本 (中経の文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51x78lhY%2B8L._SL200_.jpg)
リスナーメール:私は、池上さんの魅力は、どんなに難しいことでも、ご自身でキチンと解釈されて、ご自身の言葉でキチっと伝える姿勢にあると思います。作家の佐藤優さんとの新刊本でも、そう感じます。
池上彰:…ありがとうございます、しか言いようがないんですけどもね(笑)
荻上チキ:これは、質問というより、感想でしたけどね。
池上彰:ただ、分かりやすく説明するためには、深く知っていなければダメですよね。
荻上チキ:はい。
池上彰:つまり、上辺だけなぞったような分かりやすい説明って、あり得るわけですよね。
荻上チキ:はい。
池上彰:でも、そういう分かりやすい説明は、本質からズレていたり、ちょっとピントがズレているような説明って、あり得るわけですよね。
荻上チキ:はい。
池上彰:そのこと全部を知った上で、それを短くするには、どこを選べば良いのかなってことを、常に考えるってことだと思いますね。
荻上チキ:はい。ちなみに、リスナーメールで、読みあげられなかった、カットされた部分があるんですが、「池上さんから見て、荻上さんは池上さんに似た要素をお持ちだと見ていますか?」ってありますが、これはね、池上さん、そんなに僕の個体認識をされていないと思うので。
池上彰:いやいや(笑)
荻上チキ:僕から見ると、池上さんは、僕とは違うタイプの仕事をする人なので、尊敬しているんだけども、池上さんになろうとは、僕は思わないんですよ。
池上彰:そりゃそうですよ。当たり前ですよね。
荻上チキ:だから、誰かを目指そうって形で仕事をしていると、物書きの世界だと、その人を超えるとか、ある意味自分を開拓するっていうのは、難しい気がするので。津田大介さんも、池上さんと仕事をされていますけども、池上さんから「津田さんが自分の後継者だ」とか、「自分の弟分だ」とか思ってないですよね。
池上彰:それはね、全然思わないですよね。あるいは、「早く俺を乗り越えてみろ」みたいなことですよね(笑)ちょっとおこがましい言い方かもしれないですけども。
荻上チキ:ふふ(笑)
池上彰:だから、全く違うタイプで出てきてるわけですよね。私だってそうですよね。つまり、これまで私の先輩も色んな人がいましたけども、そういう人とは、全く違うところで、私は出てきた。つまり、難しいニュースを分かりやすくやるという、極めてニッチな、隙間産業で生きてくるっていうのをやってきたわけです。
荻上チキ:はい。
池上彰:自分が生きる道を見つけることが出来た、みんな全く違うタイプで当たり前ですよね。
荻上チキ:これまで無かった形態っていうものを、ある種メディアの中でイノベーション、発明していったわけですもんね。
池上彰:うん。
荻上チキ:だから、先輩…僕から見ると、池上さんや田原総一朗さん。あるいは宮崎哲弥さんのように、コメンテーターとしてやる人とか、色んなタイプの人がいるんだけども、「どこの席をとろうかな」なんて、そんな発想はしたことがないですね。多分、別のものを作らないと、新しい時代の課題っていうのは、答えにくいと思うんですよね。
池上彰:そうだと思うんですよ。
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池上彰:…ありがとうございます、しか言いようがないんですけどもね(笑)
荻上チキ:これは、質問というより、感想でしたけどね。
池上彰:ただ、分かりやすく説明するためには、深く知っていなければダメですよね。
荻上チキ:はい。
池上彰:つまり、上辺だけなぞったような分かりやすい説明って、あり得るわけですよね。
荻上チキ:はい。
池上彰:でも、そういう分かりやすい説明は、本質からズレていたり、ちょっとピントがズレているような説明って、あり得るわけですよね。
荻上チキ:はい。
池上彰:そのこと全部を知った上で、それを短くするには、どこを選べば良いのかなってことを、常に考えるってことだと思いますね。
荻上チキ:はい。ちなみに、リスナーメールで、読みあげられなかった、カットされた部分があるんですが、「池上さんから見て、荻上さんは池上さんに似た要素をお持ちだと見ていますか?」ってありますが、これはね、池上さん、そんなに僕の個体認識をされていないと思うので。
池上彰:いやいや(笑)
荻上チキ:僕から見ると、池上さんは、僕とは違うタイプの仕事をする人なので、尊敬しているんだけども、池上さんになろうとは、僕は思わないんですよ。
池上彰:そりゃそうですよ。当たり前ですよね。
荻上チキ:だから、誰かを目指そうって形で仕事をしていると、物書きの世界だと、その人を超えるとか、ある意味自分を開拓するっていうのは、難しい気がするので。津田大介さんも、池上さんと仕事をされていますけども、池上さんから「津田さんが自分の後継者だ」とか、「自分の弟分だ」とか思ってないですよね。
池上彰:それはね、全然思わないですよね。あるいは、「早く俺を乗り越えてみろ」みたいなことですよね(笑)ちょっとおこがましい言い方かもしれないですけども。
荻上チキ:ふふ(笑)
池上彰:だから、全く違うタイプで出てきてるわけですよね。私だってそうですよね。つまり、これまで私の先輩も色んな人がいましたけども、そういう人とは、全く違うところで、私は出てきた。つまり、難しいニュースを分かりやすくやるという、極めてニッチな、隙間産業で生きてくるっていうのをやってきたわけです。
荻上チキ:はい。
池上彰:自分が生きる道を見つけることが出来た、みんな全く違うタイプで当たり前ですよね。
荻上チキ:これまで無かった形態っていうものを、ある種メディアの中でイノベーション、発明していったわけですもんね。
池上彰:うん。
荻上チキ:だから、先輩…僕から見ると、池上さんや田原総一朗さん。あるいは宮崎哲弥さんのように、コメンテーターとしてやる人とか、色んなタイプの人がいるんだけども、「どこの席をとろうかな」なんて、そんな発想はしたことがないですね。多分、別のものを作らないと、新しい時代の課題っていうのは、答えにくいと思うんですよね。
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