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園子温、過激な作風は望まないにも関わらず映画『冷たい熱帯魚』を撮影できた理由「悪意の塊だった」

2014.10.22 (Wed)
2014年8月31日放送のBS日テレの番組『加藤浩次の本気対談!コージ魂!!』にて、映画監督・園子温が出演し、本来は過激な作風を望まないにも関わらず、映画『冷たい熱帯魚』を撮影することができた理由について語っていた。



加藤浩次:エ□グ□作品を撮るっていうのは、園子温っていう名前を売るために、それをやったって部分はありますか?確信犯ですか?

園子温:あるとは思います。

加藤浩次:ええ?!

園子温:にっちもさっちも行かなくなって。僕は、サンフランシスコに放浪の旅に出たんですよ。

加藤浩次:いくつの時ですか?

園子温:38歳くらいの時。

加藤浩次:15年前くらいですね。

園子温:そうですね。最後、ホームレスになったんですよ。アメリカでね。

加藤浩次:ええ?

園子温:ホームレスまがいというか。ギリギリのところで生きてたんですけども。

加藤浩次:うん。

園子温:その時に、レンタルショップのオヤジと友達になって。

加藤浩次:はい。

園子温:そのレンタルショップおかしくて(笑)Z級のビデオしか置いてないんですよ。

加藤浩次:B級以下のヤツですね。

園子温:はい。『ハイスクールチアガールvs吸血鬼』とか。

加藤浩次:ちょっと観たい(笑)

園子温:なんやねんってタイトルばっかりなんですよ。めっちゃ面白くて。毎日、その人に見せられて、「そういえば子供の頃って、サメが人を襲ったり、エッチなおっぱいが出る映画って大好きだったよなぁ」って思って。

加藤浩次:たしかに、仮面ライダーとか、最終的にライダーキックで相手、爆発してますからね(笑)

園子温:そうそう。

加藤浩次:それって結構、スプラッタなもんですよね(笑)

園子温:そうですよ。昔のガメラ映画なんか、いっぱい血が出てたじゃないですか。今は、そういうの子供に良くないって止めちゃってるけど。怪獣の首が飛んだり。それでみんな大喜びしてたじゃないですか。

加藤浩次:うん。

園子温:なのに、僕が初心を忘れて、映画っていったら真面目にやれ小津安二郎だ、上品に構えすぎてた自分がいたと思って。

加藤浩次:はい。

園子温:本当に、目から色んなものが落ちたんですよ。

加藤浩次:サンフランシスコで。

園子温:はい。「そうだよ、俺はこういう映画だよ。小さい時、こんな映画ばっかり観てたじゃん。好きだったよね、俺」って。

加藤浩次:はい。

園子温:万が一、今度、日本に帰って商業映画デビューするんだったら、こういうことをやろう、と。

加藤浩次:はい。

園子温:それも超下品に、人に嫌われても良い。みんなに嫌われようが、やりたいようにやろう、と。

加藤浩次:はい。

園子温:それで、なぜか見事にチャンスがあってですね。帰って作ったのが『自殺サークル』って映画なんですけど。本当に嫌われましたけどね(笑)全国民に。

加藤浩次:それが、今度は動物の映画『ラブ&ピース』に…『ベイブ』(園子温が、映画史100年の中で1位に挙げた作品)みたいな映画を撮ったっていうのはなんでですか?

園子温:やっぱりやり尽くしたんで。僕、動物も大好きなんで。

加藤浩次:動物大好きとか、全然イメージないです。

園子温:そういう映画のクランクアップの日は、上野の動物園のふれあい広場で、モルモットとかウサギをギューって。

加藤浩次:絶対嘘でしょ(笑)「俺がそうしたら面白いな」っていうネタでしょ?(笑)

園子温:いや、本当にそうなんです(笑)

加藤浩次:イメージ違うし(笑)

園子温:エ□グ□って言っても、僕、ほとんどの場合、「好きでしょ?」ってことで企画がくるんですよ。『冷たい熱帯魚』っていう究極のエ□グ□映画を作らされたんですけど…

加藤浩次:あれは、園さんが企画じゃないんですか?

園子温:どっかから、プロデューサーが「これって、園さんがやりたがってたヤツでしょ?」って持ってくるんですよ。そんなもん、全然やりたくないですよって。

加藤浩次:愛犬家連続殺人事件の…

園子温:そうです。「そういうの嫌いなんですよ」って言ったのに、「まあまあ、やりましょうよ」って言われてほだされて。「じゃあ、やるか」って言ってやったんです。

加藤浩次:『冷たい熱帯魚』を?脚本は別の方だったんですか?

園子温:いや、脚本は自分で書きましたよ。「史実に基づいて本当にちゃんとやりましょう」ってなって。本(『愛犬家連続殺人』)が出てたんですけど…共犯者が書いた。でも、共犯者が書いたってことは、共犯者が自分に良いように書くじゃないですか。それは信用に値しないから、裁判記録と当時のことを知る人たちに取材することで作り上げていったんですね。

加藤浩次:やりたくなかったんですか?

園子温:やりたくないですよ、そんなの。

加藤浩次:その割に、結構、真っ赤になってるシーン多かったですよね。

園子温:だってしょうがないじゃないですか(笑)犯人がそうしたんだから。

加藤浩次:事実としてあるから?本当に?もうちょっとシーンとして短くても良いじゃないですか。

園子温:解体シーンですか?解体シーンは、長いこと解体したってことをちゃんと描かなきゃいけないなって思ったんですよ。

加藤浩次:そこに時間がちゃんと掛かるんだぞってことですね。

園子温:そうそう。人を殺めるって、大変だぞって思ったんです。裁判記録を読んで。まず重い。大変なんですよ、きっと。

加藤浩次:あの映画に出てきましたね。それはしっかり描かれてたと思います。

園子温:だから、やらない方が良いって、描きながら思ったもん。

加藤浩次:あの作品は、賞ももらってますしね。

園子温:あの映画は、きっかけがあったんですよ。実は、その企画をもらった瞬間に、同棲してた人とケンカして、「出てけ!」って言ったら、「出てく」って言ってそのまま本当に帰ってこなくて。呆然としてて。翌日、ちょっと喫茶店行ってる間に、今度は家具もなくなってて。

加藤浩次:いない間に、持ちだされてたんですね。

園子温:僕はもう、唖然としてたんですよね。お互いに親も紹介しあった仲なのに。こんな軽いことで出て行っちゃうんだって。呆然ですよ。

加藤浩次:ええ。

園子温:それで、そのモヤモヤ感を叩きつけてやろう、と。

加藤浩次:ああ。自分の女に逃げられた人生を、その映画に叩きつけよう、と。

園子温:人類なんて、どうにでもなれって思ってたから。

加藤浩次:最低ですね(笑)

園子温:今、僕は平和で幸せなんで、多分、同じ台本でもあそこまでのニオイを付けられないと思うんですよ。その時のタッチやニオイって、凄い大事なんですね。

加藤浩次:はい。

園子温:悪意の塊だったんで、ちゃんと悪意が映画の中に込められた。

加藤浩次:本当に、タイミングも良かったってことなんですね。

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タグ : 園子温,加藤浩次,冷たい熱帯魚,

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