加藤浩次 「オーストラリアで40歳新年」
2009.01.10 (Sat)

ところが、どんどんと市街地から離れていくことで不安になった加藤。その不安は的中するかのように、着いたレストランはかなり寂れた店だったそうだ。店内にはいると、まるで小学生のクリスマス会のようなショボい飾り付けや、枯れた中年男性がエレクトーンを弾いている姿が目に入ったそうだ。
「何コレ、浩次…」と妻・香織は言ったそうだ。そのショボさに、明らかにみんなテンションが下がってしまったようだ。着飾った姿を久しぶりに見せた妻も、その落胆振りを隠せない様子だった。
だが、そこで加藤は以下のように思ったそうだ。
「俺は、何を思い上がっていたのだろう。上京したての頃は、四畳半、便所、玄関共同、風呂無しの部屋に住んでいた。同行していたマッコイ斉藤も、ラーメン屋で出前をしていた。そんな初心をすっかり忘れて、俺は小洒落たレストランで食事をしようなんてしていた」と加藤は思い直したそうだ。「これは、神が初心を忘れないように言っているんじゃなかろうか」と思ったそうだ。
「若い頃は、どんな汚い店でも楽しかった。3人で1,600円で飲んで騒いで、それが本当に楽しかった。それが、今ではどうだ。店の様子なんか気にして」と加藤は思い、「マッコイ、飲むぞ!」とテンションを上げ始めたそうだ。
「マッコイ、エレクトーンのオッサンにリクエストするぞ!何が良い?」と訊くと、マッコイ斉藤は「イマジン!」と答えたそうだ。すると、加藤はオッサンに酒を奢り、イマジンをリクエストした。ところが、その超メジャー曲に対して、『できるかどうか分からない』といった顔をエレクトーン弾きはしたそうだ。
何曲か後に、店内でイマジンが流れ始めた。演奏も歌詞も間違いだらけだったが、それだけで少しテンションが上がっていったそうだ。「他の洋楽もリクエストしたが、唯一歌えたといっていいのは、イマジンくらい」だったそうで、「何度もイマジンをリクエストした」と加藤は話していた。
ちなみに、そのレストランは味は良く、店主も気さくなイタリア人だったそうだ。子供達も、店主と遊び、満足した様子だった。楽しい年明けカウントダウンをし、みんなでクラッカーを打ち鳴らし、かなり楽しい新年を迎えたそうだ。さらに、店主がホテルまでタクシーで送ってくれた。
結果的には、大満足な年明けイベントだったようだ。
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