遅咲きのタモリが語る、芸能界に上手く入りこんだ方法「俺の本当の芸は"なりすまし"」
2014.04.23 (Wed)
2014年04月21日放送のニッポン放送系のラジオ番組『タモリの「われらラジオ世代」秘蔵版』にて、タモリが30歳という遅咲きでのデビューを果たし、その後、どのように芸能界に入って上手く渡ってきたかについて語っていた。
タモリはデビュー当時、第一命題として「年下だがキャリアの長いほかの芸人に接する時、どのように先輩ヅラをするか」と考えていたという。先輩に"なりすます"という方法が功を奏して、あたかも昔からいるかのように思い込まれていたという、その技について明かしていた。
タモリ

タモリ:俺はね、この世界に入るのが遅くて。30歳でこの世界入ったんですよ。
笑福亭鶴瓶:入ったな。
タモリ:30歳で、75年に芸能界に入った時は、本当いうと(笑福亭鶴瓶は)大先輩なんですよ。
笑福亭鶴瓶:俺が?
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:俺は年齢で考える方なんよ。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:(明石家)さんまはね、「アンタ、後輩やろ」って(笑)そんなこと言い出したらおかしい(笑)アホちゃうか(笑)
タモリ:さんまは凄いこだわるんだよね。
笑福亭鶴瓶:「タモさん、後輩でっせ」って言うてんねんけど(笑)フジテレビの『27時間テレビ』で、「そんなんどうでもエェやろ」って(笑)俺はどうでもエェ方なんやけど、アイツはね。
タモリ:ふふ(笑)
笑福亭鶴瓶:俺には「兄さん」って言うんですけど。「兄さん」って思ってへんやん(笑)
タモリ:ふふ(笑)
笑福亭鶴瓶:人間ね、心がどうか、やから。せやろ?口先で「兄さん」言うても、アカンって。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:でも、そこにこだわってたね。
タモリ:そう、こだわってる。たしかに俺は、30歳から入ってるから、ほとんどの人が先輩なんだよね。
笑福亭鶴瓶:たけしさんとかな。
タモリ:大体、みんな19~20歳くらいで。遅くても、22歳くらいで入ってくるからね。
笑福亭鶴瓶:僕は20歳やからね。
タモリ:うん。どこで、なし崩し的に、先輩ヅラをしなきゃいけないかってことが、75年にこの世界に入ってきて、第一命題だったわけ。
笑福亭鶴瓶:そうや(笑)そこね、芸人の世界やから、「兄さん」とか「師匠」とか言う世界でしょ?それが全然違うところから、沸いて出てんねん。
タモリ:そう。師匠がいたわけじゃないから。そのままスッと横滑りで角から出てきたようなもんだから(笑)
笑福亭鶴瓶:ふふ(笑)
タモリ:それで本流の方に入っていって。
笑福亭鶴瓶:それもね、所ジョージはね、歌手って名目があるやん。
タモリ:そうそう。ある。
笑福亭鶴瓶:俺は噺家やん。落語はほとんどやってなかったけど。さんまももう、ほとんどやってない。でも、芸人やね。寄席にも出てるし。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:たけしさんは、浅草やん。
タモリ:そう。
笑福亭鶴瓶:所ジョージは、ああいう歌やん。そっち(タモリ)ね、出合い頭やな。出合い頭芸やねんけど(笑)
タモリ:そう(笑)だから、どうやって本流の方に行って、どう後輩ヅラし、また先輩ヅラするかっていうのが、70年代の一大命題だった。
笑福亭鶴瓶:まだ若かったしな。
タモリ:悩んでた。また、悩んでた風を出しちゃまたダメだからね(笑)
笑福亭鶴瓶:悩んでたん?
タモリ:悩んでたけどね。でも、悩んでる風を出しちゃ、ますます乗り遅れるから(笑)
笑福亭鶴瓶:悩んでたん?(笑)これは悩んでないようなフリは本当にしてたよ。気をつかうよ。俺も悩んでたで。「噺家」や言われても、こっちは今も「鶴瓶師匠」って言われても、テレビ観てる全噺家が「こいつ、落語してへんやん」ってなるからな(笑)その分野はこっちも悩んでたしね。
タモリ:うん(笑)でも、上手いことシレーっと入ってきて。俺は結構、キャリアが上の年下の後輩に、先輩ヅラをしたの。75年から78年にかけてだね。
笑福亭鶴瓶:上手いことな(笑)
タモリ:上手い。俺は、結構上手いんだよ(笑)
笑福亭鶴瓶:俺は、先輩後輩ではなく、この世界を教えてもらったからね。ヤフーニュースに、「タモリは笑福亭鶴瓶を作った」っていうのが出てて。
タモリ:どっからそんなことが?
笑福亭鶴瓶:出てたってよ。すんなりと先輩ヅラをして入り込むのが、技やねん。
タモリ:上手い(笑)我ながら上手くいったと思ったよ(笑)
笑福亭鶴瓶:どない呼んでたの?「たけちゃん」とか呼んでるやんか。
タモリ:そう。たけちゃん。たけちゃんは、ずっと先輩だもん。
笑福亭鶴瓶:俺の先輩やからね。
タモリ:年は俺の方が1つ上なんだけど。
笑福亭鶴瓶:そこがややこしい(笑)
タモリ:キャリアとしては、向こうの方が漫才で、浅草からきてるから。
笑福亭鶴瓶:僕の1年先輩ですよ。
タモリ:だから、7~8年の差はあるわけですよ。キャリアからしたら。これが一番成功したなって思ったことがあって。俺、30歳で入ったじゃない?
笑福亭鶴瓶:うん。
タモリ:33~34歳で、入って4~5年目で『お笑いスター誕生』の審査員やってたからね(笑)
笑福亭鶴瓶:はっはっはっ(笑)それ上手いことやったな(笑)怒られるよ(笑)
タモリ:4年くらいしかやってないのに、俺、審査員やってたんだから。審査するヤツが、全部、俺よりも芸歴長い人がやってて、俺が審査して偉そうなこと言ってたんだから(笑)上手いこといったよな、なりすまし(笑)
笑福亭鶴瓶:なりすましが上手いねん(笑)
タモリ:なりすましの名人だよね(笑)
笑福亭鶴瓶:どんどん時間が経って、合ってしまうのよね、そこに。
タモリ:うん。7~8年経って、80年代にはいると、もう完全になりすましが成功してるから。
笑福亭鶴瓶:ビッグ3って言われてるからね。ビッグ3もおもろいのは、たけしさんが一番先輩。その次にさんま。それでタモリさんだから。でも、年もいってるから、なんか君臨してるような感じやからね(笑)
タモリ:ふふ(笑)
笑福亭鶴瓶:ほかは芸人2人で。こっちは芸人じゃない、文化人でもない…
タモリ:その辺がまた上手いんだよね(笑)芸人としての評価をしようと思うと、「私は、別に芸人じゃないですよ」みたいな顔をする。
笑福亭鶴瓶:文化人の顔も、そんなしないねん。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:そういうことが、上手いことなりすまして。
タモリ:上手いよね、なりすましが。だから、俺の本当の芸は、なりすましなんだよ(笑)
笑福亭鶴瓶:なりすまし、これは新しい分野やね(笑)
タモリ:新しい分野。
笑福亭鶴瓶:他に誰がいるの?
タモリ:なりすましはいないね(笑)
【関連記事】
タモリ「やる気のある者は去れ」という言葉の真意「やる気のある者は中心しか見ていない」
千原ジュニアが語る、タモリの『いいとも』起用という冒険
笑福亭鶴瓶、「タモリさんは港のような人」という言葉の裏にあったエピソード
タモリはデビュー当時、第一命題として「年下だがキャリアの長いほかの芸人に接する時、どのように先輩ヅラをするか」と考えていたという。先輩に"なりすます"という方法が功を奏して、あたかも昔からいるかのように思い込まれていたという、その技について明かしていた。
タモリ

タモリ:俺はね、この世界に入るのが遅くて。30歳でこの世界入ったんですよ。
笑福亭鶴瓶:入ったな。
タモリ:30歳で、75年に芸能界に入った時は、本当いうと(笑福亭鶴瓶は)大先輩なんですよ。
笑福亭鶴瓶:俺が?
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:俺は年齢で考える方なんよ。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:(明石家)さんまはね、「アンタ、後輩やろ」って(笑)そんなこと言い出したらおかしい(笑)アホちゃうか(笑)
タモリ:さんまは凄いこだわるんだよね。
笑福亭鶴瓶:「タモさん、後輩でっせ」って言うてんねんけど(笑)フジテレビの『27時間テレビ』で、「そんなんどうでもエェやろ」って(笑)俺はどうでもエェ方なんやけど、アイツはね。
タモリ:ふふ(笑)
笑福亭鶴瓶:俺には「兄さん」って言うんですけど。「兄さん」って思ってへんやん(笑)
タモリ:ふふ(笑)
笑福亭鶴瓶:人間ね、心がどうか、やから。せやろ?口先で「兄さん」言うても、アカンって。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:でも、そこにこだわってたね。
タモリ:そう、こだわってる。たしかに俺は、30歳から入ってるから、ほとんどの人が先輩なんだよね。
笑福亭鶴瓶:たけしさんとかな。
タモリ:大体、みんな19~20歳くらいで。遅くても、22歳くらいで入ってくるからね。
笑福亭鶴瓶:僕は20歳やからね。
タモリ:うん。どこで、なし崩し的に、先輩ヅラをしなきゃいけないかってことが、75年にこの世界に入ってきて、第一命題だったわけ。
笑福亭鶴瓶:そうや(笑)そこね、芸人の世界やから、「兄さん」とか「師匠」とか言う世界でしょ?それが全然違うところから、沸いて出てんねん。
タモリ:そう。師匠がいたわけじゃないから。そのままスッと横滑りで角から出てきたようなもんだから(笑)
笑福亭鶴瓶:ふふ(笑)
タモリ:それで本流の方に入っていって。
笑福亭鶴瓶:それもね、所ジョージはね、歌手って名目があるやん。
タモリ:そうそう。ある。
笑福亭鶴瓶:俺は噺家やん。落語はほとんどやってなかったけど。さんまももう、ほとんどやってない。でも、芸人やね。寄席にも出てるし。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:たけしさんは、浅草やん。
タモリ:そう。
笑福亭鶴瓶:所ジョージは、ああいう歌やん。そっち(タモリ)ね、出合い頭やな。出合い頭芸やねんけど(笑)
タモリ:そう(笑)だから、どうやって本流の方に行って、どう後輩ヅラし、また先輩ヅラするかっていうのが、70年代の一大命題だった。
笑福亭鶴瓶:まだ若かったしな。
タモリ:悩んでた。また、悩んでた風を出しちゃまたダメだからね(笑)
笑福亭鶴瓶:悩んでたん?
タモリ:悩んでたけどね。でも、悩んでる風を出しちゃ、ますます乗り遅れるから(笑)
笑福亭鶴瓶:悩んでたん?(笑)これは悩んでないようなフリは本当にしてたよ。気をつかうよ。俺も悩んでたで。「噺家」や言われても、こっちは今も「鶴瓶師匠」って言われても、テレビ観てる全噺家が「こいつ、落語してへんやん」ってなるからな(笑)その分野はこっちも悩んでたしね。
タモリ:うん(笑)でも、上手いことシレーっと入ってきて。俺は結構、キャリアが上の年下の後輩に、先輩ヅラをしたの。75年から78年にかけてだね。
笑福亭鶴瓶:上手いことな(笑)
タモリ:上手い。俺は、結構上手いんだよ(笑)
笑福亭鶴瓶:俺は、先輩後輩ではなく、この世界を教えてもらったからね。ヤフーニュースに、「タモリは笑福亭鶴瓶を作った」っていうのが出てて。
タモリ:どっからそんなことが?
笑福亭鶴瓶:出てたってよ。すんなりと先輩ヅラをして入り込むのが、技やねん。
タモリ:上手い(笑)我ながら上手くいったと思ったよ(笑)
笑福亭鶴瓶:どない呼んでたの?「たけちゃん」とか呼んでるやんか。
タモリ:そう。たけちゃん。たけちゃんは、ずっと先輩だもん。
笑福亭鶴瓶:俺の先輩やからね。
タモリ:年は俺の方が1つ上なんだけど。
笑福亭鶴瓶:そこがややこしい(笑)
タモリ:キャリアとしては、向こうの方が漫才で、浅草からきてるから。
笑福亭鶴瓶:僕の1年先輩ですよ。
タモリ:だから、7~8年の差はあるわけですよ。キャリアからしたら。これが一番成功したなって思ったことがあって。俺、30歳で入ったじゃない?
笑福亭鶴瓶:うん。
タモリ:33~34歳で、入って4~5年目で『お笑いスター誕生』の審査員やってたからね(笑)
笑福亭鶴瓶:はっはっはっ(笑)それ上手いことやったな(笑)怒られるよ(笑)
タモリ:4年くらいしかやってないのに、俺、審査員やってたんだから。審査するヤツが、全部、俺よりも芸歴長い人がやってて、俺が審査して偉そうなこと言ってたんだから(笑)上手いこといったよな、なりすまし(笑)
笑福亭鶴瓶:なりすましが上手いねん(笑)
タモリ:なりすましの名人だよね(笑)
笑福亭鶴瓶:どんどん時間が経って、合ってしまうのよね、そこに。
タモリ:うん。7~8年経って、80年代にはいると、もう完全になりすましが成功してるから。
笑福亭鶴瓶:ビッグ3って言われてるからね。ビッグ3もおもろいのは、たけしさんが一番先輩。その次にさんま。それでタモリさんだから。でも、年もいってるから、なんか君臨してるような感じやからね(笑)
タモリ:ふふ(笑)
笑福亭鶴瓶:ほかは芸人2人で。こっちは芸人じゃない、文化人でもない…
タモリ:その辺がまた上手いんだよね(笑)芸人としての評価をしようと思うと、「私は、別に芸人じゃないですよ」みたいな顔をする。
笑福亭鶴瓶:文化人の顔も、そんなしないねん。
タモリ:うん。
笑福亭鶴瓶:そういうことが、上手いことなりすまして。
タモリ:上手いよね、なりすましが。だから、俺の本当の芸は、なりすましなんだよ(笑)
笑福亭鶴瓶:なりすまし、これは新しい分野やね(笑)
タモリ:新しい分野。
笑福亭鶴瓶:他に誰がいるの?
タモリ:なりすましはいないね(笑)
【関連記事】
タモリ「やる気のある者は去れ」という言葉の真意「やる気のある者は中心しか見ていない」
千原ジュニアが語る、タモリの『いいとも』起用という冒険
笑福亭鶴瓶、「タモリさんは港のような人」という言葉の裏にあったエピソード
同番組の過去記事
| トップページへ |