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爆笑問題×柴田秀一のよくわかる解説「今さら聞けないクリミア問題」
2014.03.24 (Mon)
2014年03月23日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題の日曜サンデー』(毎週日 13:00 - 17:00)にて、クリミア半島におけるロシアとウクライナをめぐる問題について解説を行っていた。
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田中裕二(以下、田中):ウクライナですけども。クリミア編入を決定したということでね。
柴田秀一(以下、柴田):そうですね。正式にロシアの方、プーチン大統領が進めている。クリミア半島の方では、ロシアに入ったということで、今、住んでる人たちが、新たにロシアからIDカード、住民であるという証明や、本人確認の証明書を発行されるので、並んでるって話があります。
田中:はい。
柴田:それから、ウクライナで年金を受けていた人たちは、国が変わってしまうから、ウクライナで年金を受けられない可能性があるということもありまして。
太田光(以下、太田):あぁ、そういう問題もあるんですか。
柴田:様々な問題がありますね。今は、ウクライナの中にクリミア自治共和国というのがありますが、それがロシアに編入されるということで。ウクライナ自体も、CSI(独立国家共同体)っていうのが、昔のソ連邦と似てますが、そうやって共和国がたくさんあって、独立国家共同体を形成してるんですね。
田中:はい。
柴田:そこから抜ける可能性もあるわけですね。となると、住んでる人たちが影響を受けますね。変化が早いですから。
田中:はい。
柴田:あと、クリミア半島とウクライナ内にある軍事基地が、ロシアの方から攻撃をされる、制圧をされるってことが多く出てきている、と。
田中:はい。
柴田:今日も、核サミットというのが24、25日にオランダ・ハーグで開かれるんですが、そこでこのクリミア半島について、ウクライナについて話し合われるってことなんですよね。安部総理も行ってるわけですよ。
田中:はい。
柴田:どのくらいのことができるのかって話で、もう既に実効支配は日に日に進めていってるわけですね。
田中:はい。
柴田:元々、2週間前に出演した際にも説明したんですが、クリミア半島というのが、ウクライナにありながら、非常に数奇な運命をたどっていて。1783年、ロシア領に入って、その後にクリミア戦争や露土戦争が起きて。トルコとロシアの間で、色々あった国で。1944年に、スターリンがソ連邦を治めていたわけですね。
田中:はい。
柴田:ソ連邦で、このクリミア自治共和国があったところを、全部住民を追い出してしまって、別のところに移住させてしまったんですね。
田中:あぁ。
柴田:そういうことがあって、その後、1954年にウクライナに割譲されて、実際にクリミア自治共和国ができたのは1991年。もともとあったのに、移動されてしまって、それでできたのが1991年。
田中:はい。
柴田:だけど、この1991年にできたときにですね、やっぱりウクライナから独立したいって人たちもいたわけですね。そこで、ソビエトが独立国家共同体になった時に、「そこから抜け出たい」って人たちも増えたし、それからソ連時代にスターリンが追放してしまった人が戻ってくるってことになって。
田中:あぁ。
柴田:戻ってくるってことは、ロシアの人口が増える。2001年の統計だと、ロシア人が6割。ウクライナ人が2.5割、そしてカタール人がいる。カタール人は、少数民族として虐げられていたんで、ウクライナと仲がよく、EU派なんですよ。
田中:はい。
柴田:この構成からすると、ロシアが大半なんで、情勢としては歓迎しているっていうのが色んなメディアに取り上げられてますけどね。大多数は、そうなんですよ。
太田:プーチンさんにしても、オバマさんにしても、国家としての成立の仕方で、前例のないものの中で作る、というのもあるでしょうし。
田中:うん。
太田:あと、国内向けと海外向けっていうのは、違うでしょうね。日本でも違うし。韓国や中国に対することも違うじゃないですか。向こうのリーダーも多分、そういうのがあって。
田中:うん。
太田:それを、どこをリーダー同士が妥協点になるかってことは、これは新たなものになるわけだから。おそらく、経済制裁みたいなことになっていくんでしょうけど。俺はそれしかないと思うんだけどね。軍事的な発展にならないことだけを、探って欲しいですね。
柴田:もともと、ここは何回も戦争起きてるところなんで。
太田:これを許してしまうと、実効支配しているところで、どんどん領土を拡大していく。それこそ、日本も他人事じゃなくなるわけだから。
田中:その可能性もあるわけだからね。本当に、冷戦の頃を思い出させることになってきちゃってますからね。
柴田:G8サミットが、ソチで行われるわけですよ。そこに、「来たくなければ、来なくて良い」ってプーチン大統領は言ってるんだけども(笑)
太田:強気な部分と、やっぱり経済制裁されたら、お互いにデメリットだから。
柴田:自治権をどれくらいにするのか、とか。あるいはロシアが完全に併合するんじゃなくて、議会はもうある、とか。そういう形にせざるを得ないのではないか、と。今後の戦争を防ぐためには。
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田中裕二(以下、田中):ウクライナですけども。クリミア編入を決定したということでね。
柴田秀一(以下、柴田):そうですね。正式にロシアの方、プーチン大統領が進めている。クリミア半島の方では、ロシアに入ったということで、今、住んでる人たちが、新たにロシアからIDカード、住民であるという証明や、本人確認の証明書を発行されるので、並んでるって話があります。
田中:はい。
柴田:それから、ウクライナで年金を受けていた人たちは、国が変わってしまうから、ウクライナで年金を受けられない可能性があるということもありまして。
太田光(以下、太田):あぁ、そういう問題もあるんですか。
柴田:様々な問題がありますね。今は、ウクライナの中にクリミア自治共和国というのがありますが、それがロシアに編入されるということで。ウクライナ自体も、CSI(独立国家共同体)っていうのが、昔のソ連邦と似てますが、そうやって共和国がたくさんあって、独立国家共同体を形成してるんですね。
田中:はい。
柴田:そこから抜ける可能性もあるわけですね。となると、住んでる人たちが影響を受けますね。変化が早いですから。
田中:はい。
柴田:あと、クリミア半島とウクライナ内にある軍事基地が、ロシアの方から攻撃をされる、制圧をされるってことが多く出てきている、と。
田中:はい。
柴田:今日も、核サミットというのが24、25日にオランダ・ハーグで開かれるんですが、そこでこのクリミア半島について、ウクライナについて話し合われるってことなんですよね。安部総理も行ってるわけですよ。
田中:はい。
柴田:どのくらいのことができるのかって話で、もう既に実効支配は日に日に進めていってるわけですね。
田中:はい。
柴田:元々、2週間前に出演した際にも説明したんですが、クリミア半島というのが、ウクライナにありながら、非常に数奇な運命をたどっていて。1783年、ロシア領に入って、その後にクリミア戦争や露土戦争が起きて。トルコとロシアの間で、色々あった国で。1944年に、スターリンがソ連邦を治めていたわけですね。
田中:はい。
柴田:ソ連邦で、このクリミア自治共和国があったところを、全部住民を追い出してしまって、別のところに移住させてしまったんですね。
田中:あぁ。
柴田:そういうことがあって、その後、1954年にウクライナに割譲されて、実際にクリミア自治共和国ができたのは1991年。もともとあったのに、移動されてしまって、それでできたのが1991年。
田中:はい。
柴田:だけど、この1991年にできたときにですね、やっぱりウクライナから独立したいって人たちもいたわけですね。そこで、ソビエトが独立国家共同体になった時に、「そこから抜け出たい」って人たちも増えたし、それからソ連時代にスターリンが追放してしまった人が戻ってくるってことになって。
田中:あぁ。
柴田:戻ってくるってことは、ロシアの人口が増える。2001年の統計だと、ロシア人が6割。ウクライナ人が2.5割、そしてカタール人がいる。カタール人は、少数民族として虐げられていたんで、ウクライナと仲がよく、EU派なんですよ。
田中:はい。
柴田:この構成からすると、ロシアが大半なんで、情勢としては歓迎しているっていうのが色んなメディアに取り上げられてますけどね。大多数は、そうなんですよ。
太田:プーチンさんにしても、オバマさんにしても、国家としての成立の仕方で、前例のないものの中で作る、というのもあるでしょうし。
田中:うん。
太田:あと、国内向けと海外向けっていうのは、違うでしょうね。日本でも違うし。韓国や中国に対することも違うじゃないですか。向こうのリーダーも多分、そういうのがあって。
田中:うん。
太田:それを、どこをリーダー同士が妥協点になるかってことは、これは新たなものになるわけだから。おそらく、経済制裁みたいなことになっていくんでしょうけど。俺はそれしかないと思うんだけどね。軍事的な発展にならないことだけを、探って欲しいですね。
柴田:もともと、ここは何回も戦争起きてるところなんで。
太田:これを許してしまうと、実効支配しているところで、どんどん領土を拡大していく。それこそ、日本も他人事じゃなくなるわけだから。
田中:その可能性もあるわけだからね。本当に、冷戦の頃を思い出させることになってきちゃってますからね。
柴田:G8サミットが、ソチで行われるわけですよ。そこに、「来たくなければ、来なくて良い」ってプーチン大統領は言ってるんだけども(笑)
太田:強気な部分と、やっぱり経済制裁されたら、お互いにデメリットだから。
柴田:自治権をどれくらいにするのか、とか。あるいはロシアが完全に併合するんじゃなくて、議会はもうある、とか。そういう形にせざるを得ないのではないか、と。今後の戦争を防ぐためには。
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