乙武洋匡が語る、「全聾」を騙った作曲家・佐村河内守氏への世間の反応に潜む問題点
2014.02.18 (Tue)
2014年02月17日放送の『ワイドナショー』(毎週月 24:35 - 25:25)にて、『五体不満足』の作者で知られ、先天性四肢欠損という障害を持つ乙武洋匡が、「全聾」と称していた作曲家・佐村河内守氏への世間の反応に潜む問題点について語っていた。
五体不満足 完全版

松本人志:乙武さんに訊いてみたかったんですけど、佐村河内さんの件なんですけど。
東野幸治:ゴーストライターの方が作曲していた、という問題ですけど。
松本人志:実際は耳が聞こえていたんじゃないかって話にもなってるんですけど。
乙武洋匡:聞こえていたかどうかってところで、大きな差は出てきてしまうんですけどね。
松本人志:そうですね。
乙武洋匡:聴き手が、何を求めていたのかってところだと思うんですよね。耳が聞こえる人が書いたのか、聞こえない人が書いたのかによらず、素晴らしい作品は、素晴らしいんだと思うんですよ。
松本人志:はい。
乙武洋匡:それならば、ゴーストライターが書いていようが、その作品の評価は変わらないはずなんですけど、ここまで非難される。「サギじゃないか」って声もあるってことは、聴き手は、そこに付加価値を求めてたってことだと思うんですよね。
松本人志:そうですね。
乙武洋匡:曲の素晴らしさだけでなく、「これを耳の聞こえない人が書いていたから、素晴らしいんだ」という付加価値が、そこにあったんだな、ということは間違いないですよね。
松本人志:付加価値というか、差別というかって言うところが難しいところですよね。
乙武洋匡:僕は、小さい頃から、みんなと同じことをしただけで、褒められるってことが多かったんですよ。
松本人志:はい。
乙武洋匡:字を書くとか、歩くとか、食べるとか。それをするだけで「よく出来たね」とか、周りのお母さんに涙ぐまれたりするんですね。それを、「なんで、みんなと同じことしてるのに、俺だけ褒められるんだろ?」って思ってたんですよ。
松本人志:はい。
乙武洋匡:よく考えれば、「障害者は何もできないんでしょ?」っていう前提があるから、自分だけ褒められるんだろうな、と。そう考えると、褒められてるのに、どこか下に見られてるっていう、そういう複雑な思いはあったんですね。
松本人志:あぁ。
乙武洋匡:それは今回の問題に通ずるところもあるかなって思いますね。だけど、それは結果的にはありがたかったな、と思ってて。「じゃあ、どうやったらその褒め言葉を素直に受け入れられるのかな?」って考えたときに、みんなと同じじゃなくて、結果だけで、有無を言わさず、みんなより上になれば、「障害者だから」ということじゃなくて、素直に受け入れられることができる、と思いまして。
松本人志:はい。
乙武洋匡:だから、勉強もクラスで1番になりたいって思ったし、字も綺麗になりたいって思ったし。
松本人志:スーパーポジティブですね。
東野幸治:松本さん、字汚いですもんね。
松本人志:書き順もめちゃくちゃやし(笑)
【関連記事】
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松本人志:乙武さんに訊いてみたかったんですけど、佐村河内さんの件なんですけど。
東野幸治:ゴーストライターの方が作曲していた、という問題ですけど。
松本人志:実際は耳が聞こえていたんじゃないかって話にもなってるんですけど。
乙武洋匡:聞こえていたかどうかってところで、大きな差は出てきてしまうんですけどね。
松本人志:そうですね。
乙武洋匡:聴き手が、何を求めていたのかってところだと思うんですよね。耳が聞こえる人が書いたのか、聞こえない人が書いたのかによらず、素晴らしい作品は、素晴らしいんだと思うんですよ。
松本人志:はい。
乙武洋匡:それならば、ゴーストライターが書いていようが、その作品の評価は変わらないはずなんですけど、ここまで非難される。「サギじゃないか」って声もあるってことは、聴き手は、そこに付加価値を求めてたってことだと思うんですよね。
松本人志:そうですね。
乙武洋匡:曲の素晴らしさだけでなく、「これを耳の聞こえない人が書いていたから、素晴らしいんだ」という付加価値が、そこにあったんだな、ということは間違いないですよね。
松本人志:付加価値というか、差別というかって言うところが難しいところですよね。
乙武洋匡:僕は、小さい頃から、みんなと同じことをしただけで、褒められるってことが多かったんですよ。
松本人志:はい。
乙武洋匡:字を書くとか、歩くとか、食べるとか。それをするだけで「よく出来たね」とか、周りのお母さんに涙ぐまれたりするんですね。それを、「なんで、みんなと同じことしてるのに、俺だけ褒められるんだろ?」って思ってたんですよ。
松本人志:はい。
乙武洋匡:よく考えれば、「障害者は何もできないんでしょ?」っていう前提があるから、自分だけ褒められるんだろうな、と。そう考えると、褒められてるのに、どこか下に見られてるっていう、そういう複雑な思いはあったんですね。
松本人志:あぁ。
乙武洋匡:それは今回の問題に通ずるところもあるかなって思いますね。だけど、それは結果的にはありがたかったな、と思ってて。「じゃあ、どうやったらその褒め言葉を素直に受け入れられるのかな?」って考えたときに、みんなと同じじゃなくて、結果だけで、有無を言わさず、みんなより上になれば、「障害者だから」ということじゃなくて、素直に受け入れられることができる、と思いまして。
松本人志:はい。
乙武洋匡:だから、勉強もクラスで1番になりたいって思ったし、字も綺麗になりたいって思ったし。
松本人志:スーパーポジティブですね。
東野幸治:松本さん、字汚いですもんね。
松本人志:書き順もめちゃくちゃやし(笑)
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