共演していた博多大吉が語る「舞台中に肋骨骨折したなだぎ武」の真相
2014.01.23 (Thu)
2014年01月22日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00 - 15:30)にて、舞台中にお笑い芸人・なだぎ武が肋骨骨折したお笑いグループ ザ・プラン9の公演に、シークレットゲストとして呼ばれていたお笑いコンビ・博多華丸・大吉の博多大吉が、その真相について語っていた。
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博多大吉(以下、大吉):なだぎ武さんって、ピン芸人だと思われてる方もいらっしゃるかもしれませんが、ザ・プラン9っていうユニットの1人なんですよ。
赤江珠緒(以下、赤江):はい。
大吉:プラン9は漫才もコントもやるんですけど、一番の柱は、お芝居なんですよ。
赤江:あぁ、そうですか。
大吉:シリアスでシュールで、それでいて笑える、みたいなお芝居を得意とするユニットの1人なんです。
赤江:今、お一人でのご活躍が。消臭力のCMとかでも。
大吉:そうなんですよ。プラン9は、今、大阪を中心に活動しているんですね。そのプラン9の本公演が先週、行われてまして、その公演中にケガなさって、救急搬送されたんですけど、実はこの日の公演のシークレットゲストだったんですよ。
赤江:あら…居合わせましたね、その場に。
大吉:はい、そうなんです。ビックリしましたよ。
赤江:肋骨の軟骨部分骨折って、結構な重傷じゃないですか。
大吉:はい。順を追って説明しますと、この日、大阪公演が終わって、東京公演が神保町にあるんで、詳しく話すとネタバレになっちゃうんで、サラっと言いますけど、お芝居の内容としては、『校庭裁判』ってタイトルなんですけど、学校で事件が起こって、先生たちが裁判を開いて、真相を明らかにしようってストーリーなんですね。
赤江:はい。
大吉:なだぎ武さんが、女子生徒に対して、保健室でセクハラをしたんじゃないかって疑惑をかけられて、なだぎ武さんが職員室の被告席にいるんです。
赤江:うん。
大吉:プラン9の他のメンバーである、お~い!久馬くん、浅越ゴエくん
ヤナギブソンくんが、それぞれの同僚というか先生になって、残りは女優さん2人いらっしゃって、全部で6人で繰り広げるストーリーなんですね。
赤江:あぁ、はい。
大吉:その中の関係ないといえば関係ない、シークレットゲストのコーナーがあるんです。
赤江:はい。
大吉:僕の前の日が、村上ショージさんで。その前が、『人志松本のすべらない話』でお馴染みの矢野・兵動の兵動大樹くんで。
赤江:はい。
大吉:実は保健室で、なだぎ武さん扮する教頭先生がセクハラをしたっていう時間に、「僕、隣のベッドで寝てたんです」って言いにくる人が、シークレットゲストなんです。
赤江:はい、はい。
大吉:ショージさんが出てきたら、なんだかんだで一発ギャグをお見せしましょう、とか。兵頭くんが出てきたら、なんやかんやで「すべらない話をやりましょう」とか。
赤江:あぁ、はい。
大吉:僕の場合は、用意されてたのは「じゃあ、大喜利でやってみますか」みたいな(笑)
赤江:はい。
大吉:芝居とは関係ない、お楽しみコーナーだったんですよ。
赤江:日替わりでね。
大吉:千秋楽のゲストが、ありがたいことに、僕を呼んでいただいて。
赤江:はい。
大吉:事前に入って、打ち合わせしてたんですね。「こういうところで、大吉さん、登場になります」って。それでいざ、本番を迎えます、と。それで、呼ばれるまで楽屋にいたんですよ。
赤江:はい。
大吉:そしたら作家の方が呼びにきてくれて、「ちょっと早いですけど、良いですか?」って言われて。「大丈夫ですけど、どうしました?」って訊いたら、大吉さんが出る直前で、『女の子の力で、大の男が転んでケガするわけがない』ってくだりで、実際にやってみましょうって言われて、女の子にチョンって押されると、押されたなだぎ武さんが、激しく吹っ飛ぶいうところがある、と。
赤江:あえてオーバーアクションでね。
大吉:それで笑いをとるってところで、千秋楽だったんですけど、初日からそこのウケがハンパない、と。
赤江:へぇ。
大吉:何回やっても、爆笑をとる、と。
赤江:大阪はそういうの好きですからね(笑)
大吉:そうそう(笑)
赤江:オーバーアクション好きなんです(笑)
大吉:この日、舞台の幕が上がって、なだぎ武さんと僕、実は一緒にちょっとだけいたんですけど、「今日、エェ客やなぁ」ってつぶやいてたの知ってるんですよ(笑)
赤江:うん。
大吉:実際、お客さんがノリノリだったんですね。「こういうときのなだぎ武さんって、アドリブが膨らむ方なんで、ひょっとしたら今までやったらスッと出れたんですけど、いつ出るか分からないけどスタンバイしてください」って言われて。
赤江:はい。
大吉:それで、袖にスタンバイしたんですね。聞いてたシーンが始まって、僕はもう見えないんで、音だけ聞いてるんですけど、女の子が「もう」って突き飛ばしたところ、なだぎ武さんが「うわー」って言いながら吹っ飛んだんですよ。
赤江:ふふ(笑)
大吉:聴覚だけで聴いてるだけなんですけど、もう「事故だ」って思うくらいの音がして。
赤江:うわぁ。
大吉:お客さんも、最初はドッと笑ったんですけど、笑う前に「えぇ!?」って感じの。
赤江:オーバーアクションに慣れてる、大阪のお客さんも驚く感じの(笑)
大吉:「何?今の」っていう感じの歓声が起こったんですね。もちろん、プラン9のメンバーも笑いに変えて、話が進行したんで、僕もスッと出たんですよ。呼ばれて。サプライズゲストだったんで、どうなんかなって思ったら、大阪のお客さんも結構、喜んでいただいて。
赤江:はい、はい。
大吉:「こいつがきたか」って感じで。そしたら僕も舞い上がって、実はなだぎさんの表情を見れてなかったんですよ。
赤江:あぁ。
大吉:それでやりとりして、僕だけのコーナー。「じゃあ、みんなで大喜利しましょう」ってなって、僕はなだぎ武さんの横に座ることになってて。
赤江:はい。
大吉:実際になだぎ武さんの横に座って、僕が書いた答えを、なだぎ武さんが発表するって段取りだったんですよ。
赤江:うん。
大吉:僕はお客さんから歓迎されて嬉しいし、お芝居も進んでるし、ここで笑いをとらなきゃって思って、一生懸命考えてなだぎ武さんに回答を渡したんですよ。そしたら、なだぎさんが…(笑)大喜利って、答えを言いながら、良いタイミングで答えを出すって言うのがプロのやり方なんですよ。
赤江:あぁ、そうか。
大吉:これが素人さんとの大きな違いで。
赤江:そこにコツがあるんですね。
大吉:タイミングって、結構、命なんですよ。だからなだぎ武さん、お願いしますよって感じで渡してたんですけど、なだぎ武さんがそんな間もへったくれもなく、とりあえずお客さんの前に、答えだけを見せて。
赤江:ふふ(笑)
大吉:「こんな保健室には行きたくない、どんな保健室?」みたいなお題だったんですよ。そこで、「すべての怪我や病気をアロエで治そうとする」みたいな答えを書いたんですよ。そしたら、あんまりスラスラ読んでくれなくて。「すべて…の怪我や病気を…アロエか?アロエで…」みたいな。
赤江:ふふ(笑)
大吉:第一印象は、「ヘタクソ!」やったんです。先輩だけど(笑)
赤江:ふふ(笑)
大吉:その時、初めてなだぎ武さんの顔を見たんです。驚くほどの脂汗。
赤江:あぁ、それはそうですよね。怪我の状況を知った上で状況を思い浮かべると、それは大変なおかしさですよね(笑)辛い中で出された(笑)
大吉:僕も42年間生きてきましたけど、こんだけ脂汗って人の顔に貼り付くんだって思って。汗って、垂れるじゃないですか。でも、脂汗って、ひっつくんですよ。顔中に汗が浮いてるんです。
赤江:そうですよね。ベタっていうのが初めて分かったんですね。
大吉:脂汗って思って。みんな、あまりに大喜利の出し方がおかしいってことで、改めて顔を見たんです。そしたら、「もう我慢できない」って感じで、「すみません、私、ちょっと保健室に行ってまいります」って言って。
赤江:アドリブでフェードアウトされたんですよね。救急車で病院へ搬送されて。
大吉:そう(笑)ほんで、僕が一番言いたいのは、一回ハケました。でもまさか、骨を折ってるなんて思わないから、どうにかして復帰するんだろうなって思って大喜利で繋いでたんです。
赤江:うん。
大吉:でも、明らかにバックステージが騒がしいんです。大の大人が、駆けまわる音が聞こえるんです。客席にも聞こえるくらいの音量で。「大丈夫か?どうするんやろ?」って思ったら、袖から我々演者に向かって、大きなカンペが出たんです。「なだぎ、救急」って。
赤江:あぁ、それで気がついたんですね。
大吉:「あっ…」と。正直、僕は終わりだと思ったんです。だって6人しかいなくて、絶対に欠かせない役の人が救急病院に運ばれてるんだから。
赤江:しかも、途中ですもんね。
大吉:一回、幕を閉めるのかなぁって。僕1人、芝居に関係ない人間だから、漫談でつなごうかな…いや、そんな漫談あるかなって考えながら、色々と舞台でやってたら、プラン9のお~い!久馬くんが実質的なリーダーなんですけど、「ちょっと私は、音楽室に…」って感じで、芝居を引きずったままハケたんです。それで1分か2分くらいで戻ってきて、普通に芝居を続けたんです。
赤江:そうですね。なだぎ武さんに電話しているかのようなシーンを加えて、現実とシンクロさせてコントを進行させた、と。それで最後までやりとげた、と。
大吉:はい。1~2分ですよ。その間に、スタッフさんと打ち合わせして、お~い!久馬くん自身が脚本を書いてるんで、頭の中に全部セリフがあるんで、「あとは私がやります」って感じで。
赤江:これは伝説の回ですね。
大吉:何も知らされてない、メンバーも、そのお~い!久馬くんの顔色をうかがいながら、芝居についていくんです。
赤江:どこにゴールが向かっていくか、分からないじゃないですか。
大吉:そうそう。それに向かって、女優さんもついていって。
赤江:うわぁ、凄い。
大吉:そこに、たった1人、取り残された僕(笑)何もできない(笑)「ところで、いつ私は帰ればいいでしょうか?」っていうのが精一杯のセリフでした(笑)
赤江:ふふ(笑)
大吉:プラン9凄い!アッパレでした。
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博多大吉(以下、大吉):なだぎ武さんって、ピン芸人だと思われてる方もいらっしゃるかもしれませんが、ザ・プラン9っていうユニットの1人なんですよ。
赤江珠緒(以下、赤江):はい。
大吉:プラン9は漫才もコントもやるんですけど、一番の柱は、お芝居なんですよ。
赤江:あぁ、そうですか。
大吉:シリアスでシュールで、それでいて笑える、みたいなお芝居を得意とするユニットの1人なんです。
赤江:今、お一人でのご活躍が。消臭力のCMとかでも。
大吉:そうなんですよ。プラン9は、今、大阪を中心に活動しているんですね。そのプラン9の本公演が先週、行われてまして、その公演中にケガなさって、救急搬送されたんですけど、実はこの日の公演のシークレットゲストだったんですよ。
赤江:あら…居合わせましたね、その場に。
大吉:はい、そうなんです。ビックリしましたよ。
赤江:肋骨の軟骨部分骨折って、結構な重傷じゃないですか。
大吉:はい。順を追って説明しますと、この日、大阪公演が終わって、東京公演が神保町にあるんで、詳しく話すとネタバレになっちゃうんで、サラっと言いますけど、お芝居の内容としては、『校庭裁判』ってタイトルなんですけど、学校で事件が起こって、先生たちが裁判を開いて、真相を明らかにしようってストーリーなんですね。
赤江:はい。
大吉:なだぎ武さんが、女子生徒に対して、保健室でセクハラをしたんじゃないかって疑惑をかけられて、なだぎ武さんが職員室の被告席にいるんです。
赤江:うん。
大吉:プラン9の他のメンバーである、お~い!久馬くん、浅越ゴエくん
ヤナギブソンくんが、それぞれの同僚というか先生になって、残りは女優さん2人いらっしゃって、全部で6人で繰り広げるストーリーなんですね。
赤江:あぁ、はい。
大吉:その中の関係ないといえば関係ない、シークレットゲストのコーナーがあるんです。
赤江:はい。
大吉:僕の前の日が、村上ショージさんで。その前が、『人志松本のすべらない話』でお馴染みの矢野・兵動の兵動大樹くんで。
赤江:はい。
大吉:実は保健室で、なだぎ武さん扮する教頭先生がセクハラをしたっていう時間に、「僕、隣のベッドで寝てたんです」って言いにくる人が、シークレットゲストなんです。
赤江:はい、はい。
大吉:ショージさんが出てきたら、なんだかんだで一発ギャグをお見せしましょう、とか。兵頭くんが出てきたら、なんやかんやで「すべらない話をやりましょう」とか。
赤江:あぁ、はい。
大吉:僕の場合は、用意されてたのは「じゃあ、大喜利でやってみますか」みたいな(笑)
赤江:はい。
大吉:芝居とは関係ない、お楽しみコーナーだったんですよ。
赤江:日替わりでね。
大吉:千秋楽のゲストが、ありがたいことに、僕を呼んでいただいて。
赤江:はい。
大吉:事前に入って、打ち合わせしてたんですね。「こういうところで、大吉さん、登場になります」って。それでいざ、本番を迎えます、と。それで、呼ばれるまで楽屋にいたんですよ。
赤江:はい。
大吉:そしたら作家の方が呼びにきてくれて、「ちょっと早いですけど、良いですか?」って言われて。「大丈夫ですけど、どうしました?」って訊いたら、大吉さんが出る直前で、『女の子の力で、大の男が転んでケガするわけがない』ってくだりで、実際にやってみましょうって言われて、女の子にチョンって押されると、押されたなだぎ武さんが、激しく吹っ飛ぶいうところがある、と。
赤江:あえてオーバーアクションでね。
大吉:それで笑いをとるってところで、千秋楽だったんですけど、初日からそこのウケがハンパない、と。
赤江:へぇ。
大吉:何回やっても、爆笑をとる、と。
赤江:大阪はそういうの好きですからね(笑)
大吉:そうそう(笑)
赤江:オーバーアクション好きなんです(笑)
大吉:この日、舞台の幕が上がって、なだぎ武さんと僕、実は一緒にちょっとだけいたんですけど、「今日、エェ客やなぁ」ってつぶやいてたの知ってるんですよ(笑)
赤江:うん。
大吉:実際、お客さんがノリノリだったんですね。「こういうときのなだぎ武さんって、アドリブが膨らむ方なんで、ひょっとしたら今までやったらスッと出れたんですけど、いつ出るか分からないけどスタンバイしてください」って言われて。
赤江:はい。
大吉:それで、袖にスタンバイしたんですね。聞いてたシーンが始まって、僕はもう見えないんで、音だけ聞いてるんですけど、女の子が「もう」って突き飛ばしたところ、なだぎ武さんが「うわー」って言いながら吹っ飛んだんですよ。
赤江:ふふ(笑)
大吉:聴覚だけで聴いてるだけなんですけど、もう「事故だ」って思うくらいの音がして。
赤江:うわぁ。
大吉:お客さんも、最初はドッと笑ったんですけど、笑う前に「えぇ!?」って感じの。
赤江:オーバーアクションに慣れてる、大阪のお客さんも驚く感じの(笑)
大吉:「何?今の」っていう感じの歓声が起こったんですね。もちろん、プラン9のメンバーも笑いに変えて、話が進行したんで、僕もスッと出たんですよ。呼ばれて。サプライズゲストだったんで、どうなんかなって思ったら、大阪のお客さんも結構、喜んでいただいて。
赤江:はい、はい。
大吉:「こいつがきたか」って感じで。そしたら僕も舞い上がって、実はなだぎさんの表情を見れてなかったんですよ。
赤江:あぁ。
大吉:それでやりとりして、僕だけのコーナー。「じゃあ、みんなで大喜利しましょう」ってなって、僕はなだぎ武さんの横に座ることになってて。
赤江:はい。
大吉:実際になだぎ武さんの横に座って、僕が書いた答えを、なだぎ武さんが発表するって段取りだったんですよ。
赤江:うん。
大吉:僕はお客さんから歓迎されて嬉しいし、お芝居も進んでるし、ここで笑いをとらなきゃって思って、一生懸命考えてなだぎ武さんに回答を渡したんですよ。そしたら、なだぎさんが…(笑)大喜利って、答えを言いながら、良いタイミングで答えを出すって言うのがプロのやり方なんですよ。
赤江:あぁ、そうか。
大吉:これが素人さんとの大きな違いで。
赤江:そこにコツがあるんですね。
大吉:タイミングって、結構、命なんですよ。だからなだぎ武さん、お願いしますよって感じで渡してたんですけど、なだぎ武さんがそんな間もへったくれもなく、とりあえずお客さんの前に、答えだけを見せて。
赤江:ふふ(笑)
大吉:「こんな保健室には行きたくない、どんな保健室?」みたいなお題だったんですよ。そこで、「すべての怪我や病気をアロエで治そうとする」みたいな答えを書いたんですよ。そしたら、あんまりスラスラ読んでくれなくて。「すべて…の怪我や病気を…アロエか?アロエで…」みたいな。
赤江:ふふ(笑)
大吉:第一印象は、「ヘタクソ!」やったんです。先輩だけど(笑)
赤江:ふふ(笑)
大吉:その時、初めてなだぎ武さんの顔を見たんです。驚くほどの脂汗。
赤江:あぁ、それはそうですよね。怪我の状況を知った上で状況を思い浮かべると、それは大変なおかしさですよね(笑)辛い中で出された(笑)
大吉:僕も42年間生きてきましたけど、こんだけ脂汗って人の顔に貼り付くんだって思って。汗って、垂れるじゃないですか。でも、脂汗って、ひっつくんですよ。顔中に汗が浮いてるんです。
赤江:そうですよね。ベタっていうのが初めて分かったんですね。
大吉:脂汗って思って。みんな、あまりに大喜利の出し方がおかしいってことで、改めて顔を見たんです。そしたら、「もう我慢できない」って感じで、「すみません、私、ちょっと保健室に行ってまいります」って言って。
赤江:アドリブでフェードアウトされたんですよね。救急車で病院へ搬送されて。
大吉:そう(笑)ほんで、僕が一番言いたいのは、一回ハケました。でもまさか、骨を折ってるなんて思わないから、どうにかして復帰するんだろうなって思って大喜利で繋いでたんです。
赤江:うん。
大吉:でも、明らかにバックステージが騒がしいんです。大の大人が、駆けまわる音が聞こえるんです。客席にも聞こえるくらいの音量で。「大丈夫か?どうするんやろ?」って思ったら、袖から我々演者に向かって、大きなカンペが出たんです。「なだぎ、救急」って。
赤江:あぁ、それで気がついたんですね。
大吉:「あっ…」と。正直、僕は終わりだと思ったんです。だって6人しかいなくて、絶対に欠かせない役の人が救急病院に運ばれてるんだから。
赤江:しかも、途中ですもんね。
大吉:一回、幕を閉めるのかなぁって。僕1人、芝居に関係ない人間だから、漫談でつなごうかな…いや、そんな漫談あるかなって考えながら、色々と舞台でやってたら、プラン9のお~い!久馬くんが実質的なリーダーなんですけど、「ちょっと私は、音楽室に…」って感じで、芝居を引きずったままハケたんです。それで1分か2分くらいで戻ってきて、普通に芝居を続けたんです。
赤江:そうですね。なだぎ武さんに電話しているかのようなシーンを加えて、現実とシンクロさせてコントを進行させた、と。それで最後までやりとげた、と。
大吉:はい。1~2分ですよ。その間に、スタッフさんと打ち合わせして、お~い!久馬くん自身が脚本を書いてるんで、頭の中に全部セリフがあるんで、「あとは私がやります」って感じで。
赤江:これは伝説の回ですね。
大吉:何も知らされてない、メンバーも、そのお~い!久馬くんの顔色をうかがいながら、芝居についていくんです。
赤江:どこにゴールが向かっていくか、分からないじゃないですか。
大吉:そうそう。それに向かって、女優さんもついていって。
赤江:うわぁ、凄い。
大吉:そこに、たった1人、取り残された僕(笑)何もできない(笑)「ところで、いつ私は帰ればいいでしょうか?」っていうのが精一杯のセリフでした(笑)
赤江:ふふ(笑)
大吉:プラン9凄い!アッパレでした。
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