コラムニスト・小田嶋隆「本音のツイッター、建前のフェイスブック」
2014.01.07 (Tue)
2014年01月07日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00 - 15:30)にて、1月3日にJR有楽町駅前火災の影響で大混雑した東海道新幹線の車内で、立っているお年寄りを空いているグリーン車に座らせるべきだと乗客の女性がツイートしたところ、炎上した件を取り上げていた。
問題となったツイートは、有田芳生議員の娘・有田由希さんが行ったものであり、以下の様なものだった。
この問題に触れ、小田嶋隆はツイッターとフェイスブックでの反応の違いについて語っていた。
小田嶋隆のコラム道

赤江珠緒:この件を受けて、小田嶋さんはどう思われました?
小田嶋隆:私はテレビで観て、「ざまぁ」って感じでしたけども。
赤江珠緒:ちょっと!59万人を敵に回しますから。私も巻き込まれてますから。
小田嶋隆:失礼致しました(笑)
赤江珠緒:寄りによって、お正月の時期にってことだったんですけど。
小田嶋隆:お盆とかお正月って、行楽渋滞があってざまぁとか、自分はコタツに入って、「行楽地に出かけているヤツがいて、苦しんでいるヤツがいるぞ」みたいなのが嬉しかったりすることあるじゃないですか?
赤江珠緒:ちょっとあります(笑)
小田嶋隆:そういうものの一環で、「銀座なんか出て、火事に遭ってやんの」ってちょっと思いますね。
赤江珠緒:それはちょっと思いますけども(笑)…この影響で、遅れた電車に乗っていた1人のつぶやいた一言で、炎上する騒ぎになった、と。
小田嶋隆:大したこと書いてるわけじゃないんだけど、「お前、カネ払ってもいないのに、要求するな」とか、「車掌の立場でもないのに」「何も提供してないのに、権利だけ要求するな」とか。「甘えるな。お前は乞食か!」とか。色んな言葉が飛び交ってて。
赤江珠緒:厳しいですね。
小田嶋隆:飛び交った言葉に、「なんて厳しいことを言うんだ」みたいなことで、また議論になってましたけども。
赤江珠緒:はい。
小田嶋隆:全体的に、ツイッターでは厳しい意見が多かったですね。
赤江珠緒:そうですか。
小田嶋隆:ツイッターって、この2年くらい、優しい言葉より厳しい言葉の方がウケるって風潮になってますね。というのも、マスメディアの物の書き方とか、報じ方が弱者の味方をしている。言ってみれば、偽善的なところにある。その反対を言った方が"ツイッターらしい"というか、"本音を言っている"と。
赤江珠緒:「建前は無し」という世界なんですね。
小田嶋隆:「ざまぁ」だったり、「死ね」という言葉の方が、反応が良いっていうのが段々、広まってしまっている感じがありますね。
赤江珠緒:でも、世の中って、建前が全く無くなったら生きにくいですよ。
小田嶋隆:何割かは偽善みたいなものが含まれているかもしれませんが、それを全部取っ払ったら、もう温かみも何もない世の中になりますよね。
赤江珠緒:そうですね。
小田嶋隆:見てて面白かったのは、フェイスブックっていう実名ベースのSNSは、全然違うんですよ。同じ問題で。
赤江珠緒:え?
小田嶋隆:「もっとお互いに優しくなれたら良いですよね」って意見が多いんです。
小林悠:あぁ、自分の顔と名前が分かってるから。
小田嶋隆:知り合いがみんな見てるから、「あの人、あんな厳しい意見を言って…優しさ無いよね」って思われたくないから、どちらかというと、偽善方向というのか、良い人方向に傾きがちなんです。
赤江珠緒:うん、うん。
小田嶋隆:一方、ツイッターは匿名ベースなので、厳しめな意見になりやすいという、2つにクッキリ分かれましたね。
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問題となったツイートは、有田芳生議員の娘・有田由希さんが行ったものであり、以下の様なものだった。
ちょいと新幹線の車掌さんよ!大幅に遅れて運行している中、席がたくさん空いているのにグリーン車の切符がないとグリーン車に乗れないなんて全っっっ然やさしくなーい。立ってる子連れやお年寄りよりがいるからお願いお願いって言ってもダメだった。あたいの説得力の無さったら……チーン
— 有田由希/Yuki Arita (@aritayuki) 2014, 1月 3
この問題に触れ、小田嶋隆はツイッターとフェイスブックでの反応の違いについて語っていた。
小田嶋隆のコラム道

赤江珠緒:この件を受けて、小田嶋さんはどう思われました?
小田嶋隆:私はテレビで観て、「ざまぁ」って感じでしたけども。
赤江珠緒:ちょっと!59万人を敵に回しますから。私も巻き込まれてますから。
小田嶋隆:失礼致しました(笑)
赤江珠緒:寄りによって、お正月の時期にってことだったんですけど。
小田嶋隆:お盆とかお正月って、行楽渋滞があってざまぁとか、自分はコタツに入って、「行楽地に出かけているヤツがいて、苦しんでいるヤツがいるぞ」みたいなのが嬉しかったりすることあるじゃないですか?
赤江珠緒:ちょっとあります(笑)
小田嶋隆:そういうものの一環で、「銀座なんか出て、火事に遭ってやんの」ってちょっと思いますね。
赤江珠緒:それはちょっと思いますけども(笑)…この影響で、遅れた電車に乗っていた1人のつぶやいた一言で、炎上する騒ぎになった、と。
小田嶋隆:大したこと書いてるわけじゃないんだけど、「お前、カネ払ってもいないのに、要求するな」とか、「車掌の立場でもないのに」「何も提供してないのに、権利だけ要求するな」とか。「甘えるな。お前は乞食か!」とか。色んな言葉が飛び交ってて。
赤江珠緒:厳しいですね。
小田嶋隆:飛び交った言葉に、「なんて厳しいことを言うんだ」みたいなことで、また議論になってましたけども。
赤江珠緒:はい。
小田嶋隆:全体的に、ツイッターでは厳しい意見が多かったですね。
赤江珠緒:そうですか。
小田嶋隆:ツイッターって、この2年くらい、優しい言葉より厳しい言葉の方がウケるって風潮になってますね。というのも、マスメディアの物の書き方とか、報じ方が弱者の味方をしている。言ってみれば、偽善的なところにある。その反対を言った方が"ツイッターらしい"というか、"本音を言っている"と。
赤江珠緒:「建前は無し」という世界なんですね。
小田嶋隆:「ざまぁ」だったり、「死ね」という言葉の方が、反応が良いっていうのが段々、広まってしまっている感じがありますね。
赤江珠緒:でも、世の中って、建前が全く無くなったら生きにくいですよ。
小田嶋隆:何割かは偽善みたいなものが含まれているかもしれませんが、それを全部取っ払ったら、もう温かみも何もない世の中になりますよね。
赤江珠緒:そうですね。
小田嶋隆:見てて面白かったのは、フェイスブックっていう実名ベースのSNSは、全然違うんですよ。同じ問題で。
赤江珠緒:え?
小田嶋隆:「もっとお互いに優しくなれたら良いですよね」って意見が多いんです。
小林悠:あぁ、自分の顔と名前が分かってるから。
小田嶋隆:知り合いがみんな見てるから、「あの人、あんな厳しい意見を言って…優しさ無いよね」って思われたくないから、どちらかというと、偽善方向というのか、良い人方向に傾きがちなんです。
赤江珠緒:うん、うん。
小田嶋隆:一方、ツイッターは匿名ベースなので、厳しめな意見になりやすいという、2つにクッキリ分かれましたね。
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