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爆笑問題・太田×武田一顯ら「よくわかる中国の防空識別圏の問題」
2013.12.02 (Mon)
2013年12月01日放送の「爆笑問題の日曜サンデー」にて、中国の一方的な防空識別圏の設定について語っていた。
パンダをいくらで買いますか?

田中「防空識別圏というのは、元々、どういうものなんですか?」
武田一顯(記者)「極めて単純に言うと、中国が東シナ海のせり出しているところに線を引いたってことなんです」
田中「はい」
武田一顯(記者)「そこから入ってきたら、まず『お前はどこの飛行機だ?』と訊くわけですね。それで答えないと、中国の基地から、スクランブル、緊急発進をするぞ、という線です」
田中「それは、元々あったものを、別の線を引いたんですか?」
中村尚登アナ「中国はなかったんです。国際法などで決められたものでも何でもないんです。日本の防空識別圏も、元々はアメリカのGHQが作ったものを引き継いだもので」
田中「はい」
中村尚登アナ「公海上は、どんな飛行機も飛べる権利はあるんですね。ですから、日本も防空識別圏を持ってても、公海の上も含まれてて、その上を通ってくれば、日本も同じようなことをやるわけですね」
田中「はい」
中村尚登アナ「船だったら、領海に入ってくるまでに時間があるわけじゃないですか。でも、飛行機、しかもジェット機だとあっという間にきちゃうから、『ここまで来たら、"お前は誰か"という訊くぞ』というためのラインなわけですね」
田中「はい」
中村尚登アナ「それを中国は、尖閣諸島の上までもってきたっていうことに対し、中国は反発しているわけですね」
田中「中国の狙いって何なんですか?」
武田一顯(記者)「まだはっきりとしたことは分かりませんが、習近平というトップが、少しマッチョなんですね。だから、解放軍に言われて、『その強行に乗ってやれ』というタイプの人だから乗ってしまったんですね」
田中「はい」
武田一顯(記者)「ですから、解放軍国防部のコメントは、『防空識別圏、やってやったぜ』ってノリなんだけど、それを受けると中国外務省のスポークスマンはいつも居丈高に『全部悪いのは日本だ』って言うんですけど、今回のコメントは、ちょっと抑制的なんです」
田中「あぁ、そうなんですか」
武田一顯(記者)「というのは、これは外務省は解放軍に対して地位が全く下ですね。だから大きく言えない。それからもう一つは、外交官にしてみれば、『ちょっとマズイだろう、これは』ってことなんです。アメリカが敵にまわりますから」
太田「そうですね」
武田一顯(記者)「すぐにB52爆撃機が防空識別圏に入って、中国はスクランブルをかけられませんでしたよね。メンツ丸つぶれですから」
太田「うん」
武田一顯(記者)「『これはちょっと…』っていうのが見てとれるのが、国防部と外務省の違いですね」
太田「アメリカがこの件に関しては、日本寄りになってるから、日本政府としては、『やってくれてラッキー』みたいなところはあるんですか?」
武田一顯(記者)「キャロライン・ケネディ大使も、『懸念している』って言ったし、B52出たし、それだから日本と統一歩調かなぁって思いました。ところが民間機が飛ぶときには、『やっぱり飛行計画出した方がいいよ』と言っている。日本は『出さなくて良いよ』と言っているけども」
田中「はい」
武田一顯(記者)「基本的には、オバマ-ケリーというラインは、"パンダハガー(panda hugger)"って言うんですけど、つまりは中国が好きな人なんです」
太田「へぇ」
武田一顯(記者)「特に、ケリー国務長官は"パンダハガー(panda hugger)"ですから、少しずつ変わっていって、むしろ中国寄りに行くと思う」
中村尚登アナ「実際、日本としても声高にしない方が良いと思うんですよ。どうしてかっていうと、日本も中国やロシアから飛んでくるときに、スクランブルやってるんですね。2012年度だけでも、自衛隊機って567回ってスクランブルかけてるんですね」
太田「うん」
中村尚登アナ「そのうち、306回が中国に対してなんです。尖閣諸島の国有化のときに、どんどん偵察機を出してきている。当然のことながら、日本は防空識別圏に入ってきているからってことで、やってるわけですね」
田中「はい」
中村尚登アナ「だけども、日本から北京に飛ぶ民間航空機っていうのは、飛行計画を当然出すわけですよね。飛ばす方の国の方に安全運行の責任があると航空法になってますから」
太田「はい」
中村尚登アナ「今回、台湾とか香港に行くときに、防空識別圏の上になる。でも、公海上であるから出す必要がないでしょ、というのが日本の言い方なんです」
太田「うん」
中村尚登アナ「アメリカ側からすると、ユナイテッドもアメリカンもデルタもアメリカの3大航空会社は、飛行計画を提出しているんですよ。それも、アメリカからすれば、中国の上空を通ってることも結構、多かったりするという」
太田「うん」
武田一顯(記者)「中国は、あんな空を守るだけの航空兵力を持ってませんから。張子の虎は、実は中国なんですよね。大した飛行機を持ってないんだから」
田中「安部首相は、難しい立場ではないんですか?」
武田一顯(記者)「安部さんは、こうして中国が出てくる。そうすると、集団的自衛権、NSCに伴う秘密保護法についても、『こういう状態だから、日本を守るためには必要なんだ』ってなるんですよ。安部さんもマッチョだから」
田中「良くないですよね」
武田一顯(記者)「総理・政権にしてみれば、より自分の持ってる政策が実現できるって考え方になるかもしれませんね」
太田「大義名分ができるからね」
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パンダをいくらで買いますか?

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武田一顯(記者)「極めて単純に言うと、中国が東シナ海のせり出しているところに線を引いたってことなんです」
田中「はい」
武田一顯(記者)「そこから入ってきたら、まず『お前はどこの飛行機だ?』と訊くわけですね。それで答えないと、中国の基地から、スクランブル、緊急発進をするぞ、という線です」
田中「それは、元々あったものを、別の線を引いたんですか?」
中村尚登アナ「中国はなかったんです。国際法などで決められたものでも何でもないんです。日本の防空識別圏も、元々はアメリカのGHQが作ったものを引き継いだもので」
田中「はい」
中村尚登アナ「公海上は、どんな飛行機も飛べる権利はあるんですね。ですから、日本も防空識別圏を持ってても、公海の上も含まれてて、その上を通ってくれば、日本も同じようなことをやるわけですね」
田中「はい」
中村尚登アナ「船だったら、領海に入ってくるまでに時間があるわけじゃないですか。でも、飛行機、しかもジェット機だとあっという間にきちゃうから、『ここまで来たら、"お前は誰か"という訊くぞ』というためのラインなわけですね」
田中「はい」
中村尚登アナ「それを中国は、尖閣諸島の上までもってきたっていうことに対し、中国は反発しているわけですね」
田中「中国の狙いって何なんですか?」
武田一顯(記者)「まだはっきりとしたことは分かりませんが、習近平というトップが、少しマッチョなんですね。だから、解放軍に言われて、『その強行に乗ってやれ』というタイプの人だから乗ってしまったんですね」
田中「はい」
武田一顯(記者)「ですから、解放軍国防部のコメントは、『防空識別圏、やってやったぜ』ってノリなんだけど、それを受けると中国外務省のスポークスマンはいつも居丈高に『全部悪いのは日本だ』って言うんですけど、今回のコメントは、ちょっと抑制的なんです」
田中「あぁ、そうなんですか」
武田一顯(記者)「というのは、これは外務省は解放軍に対して地位が全く下ですね。だから大きく言えない。それからもう一つは、外交官にしてみれば、『ちょっとマズイだろう、これは』ってことなんです。アメリカが敵にまわりますから」
太田「そうですね」
武田一顯(記者)「すぐにB52爆撃機が防空識別圏に入って、中国はスクランブルをかけられませんでしたよね。メンツ丸つぶれですから」
太田「うん」
武田一顯(記者)「『これはちょっと…』っていうのが見てとれるのが、国防部と外務省の違いですね」
太田「アメリカがこの件に関しては、日本寄りになってるから、日本政府としては、『やってくれてラッキー』みたいなところはあるんですか?」
武田一顯(記者)「キャロライン・ケネディ大使も、『懸念している』って言ったし、B52出たし、それだから日本と統一歩調かなぁって思いました。ところが民間機が飛ぶときには、『やっぱり飛行計画出した方がいいよ』と言っている。日本は『出さなくて良いよ』と言っているけども」
田中「はい」
武田一顯(記者)「基本的には、オバマ-ケリーというラインは、"パンダハガー(panda hugger)"って言うんですけど、つまりは中国が好きな人なんです」
太田「へぇ」
武田一顯(記者)「特に、ケリー国務長官は"パンダハガー(panda hugger)"ですから、少しずつ変わっていって、むしろ中国寄りに行くと思う」
中村尚登アナ「実際、日本としても声高にしない方が良いと思うんですよ。どうしてかっていうと、日本も中国やロシアから飛んでくるときに、スクランブルやってるんですね。2012年度だけでも、自衛隊機って567回ってスクランブルかけてるんですね」
太田「うん」
中村尚登アナ「そのうち、306回が中国に対してなんです。尖閣諸島の国有化のときに、どんどん偵察機を出してきている。当然のことながら、日本は防空識別圏に入ってきているからってことで、やってるわけですね」
田中「はい」
中村尚登アナ「だけども、日本から北京に飛ぶ民間航空機っていうのは、飛行計画を当然出すわけですよね。飛ばす方の国の方に安全運行の責任があると航空法になってますから」
太田「はい」
中村尚登アナ「今回、台湾とか香港に行くときに、防空識別圏の上になる。でも、公海上であるから出す必要がないでしょ、というのが日本の言い方なんです」
太田「うん」
中村尚登アナ「アメリカ側からすると、ユナイテッドもアメリカンもデルタもアメリカの3大航空会社は、飛行計画を提出しているんですよ。それも、アメリカからすれば、中国の上空を通ってることも結構、多かったりするという」
太田「うん」
武田一顯(記者)「中国は、あんな空を守るだけの航空兵力を持ってませんから。張子の虎は、実は中国なんですよね。大した飛行機を持ってないんだから」
田中「安部首相は、難しい立場ではないんですか?」
武田一顯(記者)「安部さんは、こうして中国が出てくる。そうすると、集団的自衛権、NSCに伴う秘密保護法についても、『こういう状態だから、日本を守るためには必要なんだ』ってなるんですよ。安部さんもマッチョだから」
田中「良くないですよね」
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