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浦沢直樹、『エヴァンゲリオン』は未完の石ノ森章太郎作品『サイボーグ009』の「続きみたいに見える」と指摘
2019.04.29 (Mon)
2019年4月26日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『バナナマンのバナナムーンGOLD』(毎週金 25:00-27:00)にて、漫画家・浦沢直樹がゲスト出演し、『エヴァンゲリオン』は未完の石ノ森章太郎作品『サイボーグ009』の「続きみたいに見える」と指摘していた。
サイボーグ009(1)


設楽統:先生自体がずっと読んでる漫画ってもありますか?
浦沢直樹:最近、続けてるのはあんまりないですね。
設楽統:あっ、そうですか。俺、この前誕生日で、漫画読むの好きなんですけど。
浦沢直樹:はい。
設楽統:要は、作者の人がどんどん若くなってるじゃないですか、今。俺が子供の時読んでる人はみんな年上だったけど、年下の人もどんどん出てきてるじゃないですか。
浦沢直樹:はい。
設楽統:で、ストーリー、これ結構いろんな人が思うと思うんですけど、読んでるものより、俺が先に死ぬ可能性が出てきたなと思っちゃって。
浦沢直樹:長すぎてね。
設楽統:はい。で、それってどう思います?
浦沢直樹:エンディングが見れないってやつ?
設楽統:そうです。
浦沢直樹:このエンディングが見れない悲しさ。
設楽統:その辺ってどうです?作ってる側としては。
浦沢直樹:まぁ、それも人生でしょ。
設楽統:ですかね。
浦沢直樹:レコードコレクター、僕も結構レコード集めてるんで。
設楽統:はい、はい。
浦沢直樹:レコードを毎日、毎日、集めて。棚にいっぱいレコードが集まってくるじゃないですか。
設楽統:はい。
浦沢直樹:で、あるレコードコネクターの人が、それを全部計算してね、「一日に何分聞くぞ」となったら、自分のレコード棚、一生かかっても聴けないってことが分かったのね。
設楽統:ああ。
浦沢直樹:切ないですよね。それでも集めるっていうね。
設楽統:なんか…悲しい人間の。
浦沢直樹:そうですね。
設楽統:俺、お正月ぐらいに、伊集院さんがNHKかなんかでやってる番組でね、石ノ森章太郎さんのことをやってたんですよ。
浦沢直樹:うん。
設楽統:で、『009』って終わってないっていう。
浦沢直樹:終わってないです。
設楽統:でも、俺はずっとそう終わりを見ない寂しさみたいなものを思ってたんだけど、そこでなんかみんなで話し合ってて。
浦沢直樹:うん。
設楽統:それって、意図的に終わらなくして亡くなられたんじゃないか、みたいな話をしたんです。
浦沢直樹:うん。
設楽統:そこからは、なんか「想像してください」みたいな作品だったんじゃないか、みたいな。それを聞いたときちょっと、「そういう考え方もあるんだなぁ」って思って。
浦沢直樹:あります、あります。神様と戦うんですよね。
設楽統:そうなんです。凄い世界に行っちゃうから、終われない、みたいな部分もあるのかもしれないし、作者が提示した作品が、その形だったのかな、みたいな。
浦沢直樹:ですよね。『エヴァンゲリオン』ってあるじゃないですか。
設楽統:はい、はい。
浦沢直樹:『009』の終わらなかったやつの続きみたいに見えるんですよ。
設楽統:違うものに、違う人の…受け止めた人が、出したってことですか?
浦沢直樹:なんか、そんな風にも見えるんですよね。でも、また『エヴァンゲリオン』も終わらなくなっちゃったじゃないですか。
設楽統:ああ、なるほど。分かります。勝手に影響を受けた人が、オマージュじゃないけど、それに自分が何かこう…
浦沢直樹:もしかすると、人間が終わらすことのできないドラマっていうのはこの世にあるかも知れですよね。
設楽統:うん。
浦沢直樹:人間には無理だっていうね。
設楽統:じゃあ、違う作品につながってるみたいな見方をするってことができるってことですね。
浦沢直樹:うん。
設楽統:簡単に善悪があって、戦って倒したら終わりだったらいいけど、もう複雑化してきて。
浦沢直樹:勝ちも負けもないわ、みたいなね。「なんだこの話?」ってなってくるとね。でも、それ凄い面白いとなれば、ずっと見てたくなるもんね。
設楽統:ですよね。
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設楽統:あっ、そうですか。俺、この前誕生日で、漫画読むの好きなんですけど。
浦沢直樹:はい。
設楽統:要は、作者の人がどんどん若くなってるじゃないですか、今。俺が子供の時読んでる人はみんな年上だったけど、年下の人もどんどん出てきてるじゃないですか。
浦沢直樹:はい。
設楽統:で、ストーリー、これ結構いろんな人が思うと思うんですけど、読んでるものより、俺が先に死ぬ可能性が出てきたなと思っちゃって。
浦沢直樹:長すぎてね。
設楽統:はい。で、それってどう思います?
浦沢直樹:エンディングが見れないってやつ?
設楽統:そうです。
浦沢直樹:このエンディングが見れない悲しさ。
設楽統:その辺ってどうです?作ってる側としては。
浦沢直樹:まぁ、それも人生でしょ。
設楽統:ですかね。
浦沢直樹:レコードコレクター、僕も結構レコード集めてるんで。
設楽統:はい、はい。
浦沢直樹:レコードを毎日、毎日、集めて。棚にいっぱいレコードが集まってくるじゃないですか。
設楽統:はい。
浦沢直樹:で、あるレコードコネクターの人が、それを全部計算してね、「一日に何分聞くぞ」となったら、自分のレコード棚、一生かかっても聴けないってことが分かったのね。
設楽統:ああ。
浦沢直樹:切ないですよね。それでも集めるっていうね。
設楽統:なんか…悲しい人間の。
浦沢直樹:そうですね。
設楽統:俺、お正月ぐらいに、伊集院さんがNHKかなんかでやってる番組でね、石ノ森章太郎さんのことをやってたんですよ。
浦沢直樹:うん。
設楽統:で、『009』って終わってないっていう。
浦沢直樹:終わってないです。
設楽統:でも、俺はずっとそう終わりを見ない寂しさみたいなものを思ってたんだけど、そこでなんかみんなで話し合ってて。
浦沢直樹:うん。
設楽統:それって、意図的に終わらなくして亡くなられたんじゃないか、みたいな話をしたんです。
浦沢直樹:うん。
設楽統:そこからは、なんか「想像してください」みたいな作品だったんじゃないか、みたいな。それを聞いたときちょっと、「そういう考え方もあるんだなぁ」って思って。
浦沢直樹:あります、あります。神様と戦うんですよね。
設楽統:そうなんです。凄い世界に行っちゃうから、終われない、みたいな部分もあるのかもしれないし、作者が提示した作品が、その形だったのかな、みたいな。
浦沢直樹:ですよね。『エヴァンゲリオン』ってあるじゃないですか。
設楽統:はい、はい。
浦沢直樹:『009』の終わらなかったやつの続きみたいに見えるんですよ。
設楽統:違うものに、違う人の…受け止めた人が、出したってことですか?
浦沢直樹:なんか、そんな風にも見えるんですよね。でも、また『エヴァンゲリオン』も終わらなくなっちゃったじゃないですか。
設楽統:ああ、なるほど。分かります。勝手に影響を受けた人が、オマージュじゃないけど、それに自分が何かこう…
浦沢直樹:もしかすると、人間が終わらすことのできないドラマっていうのはこの世にあるかも知れですよね。
設楽統:うん。
浦沢直樹:人間には無理だっていうね。
設楽統:じゃあ、違う作品につながってるみたいな見方をするってことができるってことですね。
浦沢直樹:うん。
設楽統:簡単に善悪があって、戦って倒したら終わりだったらいいけど、もう複雑化してきて。
浦沢直樹:勝ちも負けもないわ、みたいなね。「なんだこの話?」ってなってくるとね。でも、それ凄い面白いとなれば、ずっと見てたくなるもんね。
設楽統:ですよね。
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