世界は数字で出来ている

2019年3月19日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00-15:30)にて、映画評論家の町山智浩が、内田裕也のウドー音楽事務所殴り込み事件と都知事選での奇抜過ぎる政見放送の共通点について語っていた。



町山智浩：映画『餌食』のわずか4年後、実際に大手のミュージシャンを呼ぶ会社である、ウドー(音楽事務所)に、内田裕也さんは刃物を持って、殴り込みをかけて逮捕されているんですよ。

赤江珠緒：ふふ(笑)そうか、内田裕也さん、そうですね。「3回逮捕された」っていうことはうかがってましたが。

町山智浩：はい。

赤江珠緒：こことここ(薬物による逮捕と殴り込み)？

町山智浩：そう。どこまでが映画だか、現実だか分からない。

赤江珠緒：はい。

町山智浩：しかも、この事件で逮捕されているんですけど、『餌食』の再現みたいな形で。

赤江珠緒：うん。

町山智浩：しかも、1991年に、もう一回、この『餌食』と全く同じ話を、『魚からダイオキシン!!』っていう映画でリメイクしているんですよ。

赤江珠緒：へぇ。

町山智浩：全然凝りていないっていうね(笑)

赤江珠緒：でも、映画じゃなくて、音楽事務所に刃物を持って乗り込んだのはこれ、なんでなんですか？

町山智浩：それは、「外国のタレントばっかり盛り上げて、日本のロックを全然ないがしろにしているじゃないか」っていうことなんですけどね。

山里亮太：熱い人だなぁ。

赤江珠緒：ああ、そういうことで。
町山智浩：でも、内田裕也さんはそういうことを、こう…僕なんかは、こうやってベラベラと喋っちゃうんですけど、ちゃんと言えないんですよ。

山里亮太：なるほど。

町山智浩：どの映画でも。どの映画でもそうだし、事件を起こす時もそうだし、記者会見とかでもちゃんと言えないんですよ、口下手だから。

赤江珠緒：うん、うん。

町山智浩：この人、口下手なのに都知事選に出ちゃっているんですよ、東京都知事選。

赤江珠緒：ふふ(笑)そうでしたね(笑)

山里亮太：覚えてます、凄い映像が。

町山智浩：そう。で、政見放送を見ると、口下手だからちゃんと言えないから、歌を歌って。あとは英語で自己紹介して、「ロックンロール」で終わっちゃうんですけど。

山里亮太：はい、見てました。

町山智浩：「口下手なのに、選挙出ちゃマズいだろ」っていう(笑)

山里亮太：はっはっはっ(笑)ロック(笑)

赤江珠緒：でも、町山さんが昔ね、「ロックというのは、政権とかそういう既定の概念を覆す、転覆させるっていう意味だ」と教えてくださいましたけど。

町山智浩：はい。

赤江珠緒：その後も、ずっと政治のこととかにも関心をお持ちだったりっていう、側面はありましたもんね。

町山智浩：まぁ、そういう風に、難しく格好つけて言うとそうなんですけど。

赤江珠緒：うん。

町山智浩：まぁ、僕は内田さんの一番面白いところっていうのは、そのへんがそんなにカッコイイものではないところなんですよ。

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