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伊集院光、桂歌丸師匠とのエピソードで三遊亭円楽が語った「気が利く」とはどういうことか

2018.07.03 (Tue)
2018年7月3日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光とらじおと』(毎週月-木 8:30-11:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、桂歌丸師匠とのエピソードで、三遊亭円楽が語ったという「気が利く」とはどういうことか、ということについて言及していた。

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伊集院光:歌丸師匠の話を、させてもらってもいいかしら。

竹内香苗:はい。

伊集院光:歌丸師匠、お亡くなりになりました。ずっと長く闘病なさってて。

竹内香苗:うん。

伊集院光:この番組にも、体調も悪いのに…本人は言わないんだけどね。

竹内香苗:うん。

伊集院光:体調も良くない中、番組開始早々、出ていただいたりとか、お世話になりました。で、ふと思い出したのが、僕の師匠の今の円楽は、自分を、僕を弟子として育てる時によく行ってた、「気が利く」とはどういうことだっていう話があって。

竹内香苗:はい。

伊集院光:で、その例えばねっていう話で。歌丸師匠、体調悪くされてからは分かりませんけれども、お若い頃は、タバコを缶ピースを吸ってらっしゃったんです。

竹内香苗:へぇ。

伊集院光:歌丸師匠自体が、凄く細やかな。神経細やかな人だから、それを切らすことはほとんど無かったんだけど、ある日、ウチの師匠と一緒に旅をしているときに、歌丸師匠の缶ピースが切れてるってことに気づいて。「僕、買ってきます」って言うんだけど、その当時、コンビニとか自動販売機とか、そんないっぱいないし。

竹内香苗:うん。

伊集院光:もっと言えば、自動販売機に缶のピースはないわけ。

竹内香苗:ああ、そうか。

伊集院光:走って探しに行って。とりあえず、箱のショートピースを自動販売機で見つけて。ショートピースをお渡しして、で、そのショートピースを「一旦、これで繋いでてください」って。ショートピースと缶ピース、ほぼ一緒だから。

竹内香苗:うん。

伊集院光:でいて、その次のタイミングで、タバコ屋さんを見かけたときに、缶ピースを買って来る、みたいことをして。この一旦、それを「つなぎでこのショートピースを吸ってください」っつって、さらに缶ピースを買いに行くっていう行動が、多分、気が利くっていうことなんだっていうのを、僕に教えてくれたんだけど。

竹内香苗:はい。

伊集院光:嬉しかったんだろうな、若い時。それ、自分が若いときに…歌丸師匠ってまた、凄い褒めてくれるの、そういうことを。褒めてくれるから、凄いウチの師匠、自分がぺーぺーの頃に、タバコ買いに行って、効かせた機転を歌丸師匠が凄い褒めてくれたっていうことを、とても嬉しくて、ずっと覚えてて。そのことを僕に教えたんだろうなっていうのを、急に思い出して。

竹内香苗:うん。

伊集院光:で、いつか褒められたいと思うから、自分もそれ、10代の時に歌丸師匠と一緒に地方の仕事に行くときがあるんだけど、そういう時は必ず缶ピースを持っていく…僕はその頃、タバコを全く吸わない、まして未成年だから吸わないんだけど、缶ピースを持ってて、切れたっていう瞬間に、「実は偶然持ってました」って言いたくて。

竹内香苗:ふふ(笑)

伊集院光:「偶然、持ってました」って言いたくて、ずっと持ってたとかも思い出したね。

竹内香苗:ああ。

伊集院光:でも、ついに…歌丸師匠、そういうところはしっかりしてる人だから、多分、ウチの師匠のときは千載一遇のチャンスだったと思うのね。だから、一度もタバコが切れたのを見たことはないけれども。

竹内香苗:うん。

伊集院光:そんなことがありましたね…ありきたりな締め方で、これしか知らないんでアレですけど…ご冥福をお祈りしております。

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タグ : 伊集院光,三遊亭円楽,桂歌丸,

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