高須光聖×サンミュージック・小林雄司チーフマネージャー対談
2013.01.17 (Thu)
2013年01月14日放送の「ショナイの話」にて、構成作家・高須光聖と、サンミュージック・小林雄司チーフマネージャーが対談を行なっていた。
高須光聖「小林さんがサンミュージックの芸人部門を全部作った、みたいな」
小林チーフマネ「いやいやいや(笑)本当に怒られます。芸人からも会社からも(笑)」
高須光聖「名刺が、プロジェクトGETの制作次長となっていますが、どのような部署なんでしょうか?」
小林チーフマネ「もう、お笑いの部署で、今の社長が副社長時代に『お笑いを始めたい』と」
高須光聖「ほぅ。もともと、サンミュージックさんは、お笑いの人はいらっしゃらなかったですよね、そんなに」
小林チーフマネ「そうですね。サンミュージックは、かなりの後発なんですよね」
高須光聖「うん」
小林チーフマネ「『今さらお笑いをやるか』っていう時期に」
高須光聖「いつぐらいからお笑いを始めたんでしたっけ?」
小林チーフマネ「かれこれ15年くらいですかね」
高須光聖「へえ~。サンミュージックのお笑い芸人1号っていうのは誰なんですか?」
小林チーフマネ「1号っていうと、かなり昔なんですけど、ブッチャーブラザーズですね」
高須光聖「あぁ!」
小林チーフマネ「東京の芸人は、だいたいブッチャーブラザーズ育ちっていう」
高須光聖「そうですね。『お笑いスター誕生!!』とか出てましたもんね」
小林チーフマネ「元々、ブッチャーブラザーズはかなり昔に所属していたんですけど、(サンミュージックは)お笑いをやってなかったから、アイドルとかの事務所だったんで、人力舎さんにブッチャーブラザーズは移籍したんです」
高須光聖「あぁ、そうなんですか。それで、ブッチャーブラザーズさんがいなくなって、Project GETの一人目っていうのは、誰なんですか?」
小林チーフマネ「やっぱりブッチャーブラザーズ」
高須光聖「えぇ?」
小林チーフマネ「戻ってくるんですよね、向こうから。『お笑いをサンミュージックで本格的にやりたい』って言って、ブッチャーブラザーズを戻して」
高須光聖「その中でも、ドーンって当たる、サンミュージックさんで言ったら、今のスギちゃんみたいな人は誰に当たるんですか?」
小林チーフマネ「ダンディ坂野ですね。ダンディがウチのパイオニアで」
高須光聖「パイオニアですか?ゲッツ!」
小林チーフマネ「ゲッツ(笑)」
高須光聖「だから"プロジェクトGET"なんですか?」
小林チーフマネ「そう思われがちなんですけど、あれは社長が"Gag Entertainer Team"という略で"GET"なんです。あんまり知っている人はいないですけど(笑)」
高須光聖「あぁ、そうなんですか」
高須光聖「それでGETを立ちあげてから、何年くらいでダンディ坂野さんがブレイクしたんですか?」
小林チーフマネ「何年ですかね…もう、5年くらい経ったとおもいますよ」
高須光聖「逆に、ガンって上がってグンって落ちる世界でもあるじゃないですか?」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「そういう人たちを見るのは、どうでしたか?」
小林チーフマネ「たしかに、ガンっていくとグンって下がる人、ウチに結構いるんですけど(笑)」
高須光聖「ふふ(笑)」
小林チーフマネ「でも、一気にガンっていくことがスゴイじゃないですか」
高須光聖「それもなかなか無理ですからね」
小林チーフマネ「ダンディがそうなんですけど、一気に上がって、その後に一発屋みたいになって」
高須光聖「はい」
小林チーフマネ「周りで、一発屋を売りにしている人、居なかったんですね」
高須光聖「そうですね」
小林チーフマネ「テツandトモさんとか、塙くんとか」
高須光聖「はい」
小林チーフマネ「ダンディも、一発屋って言われると、いい気はしないですよね」
高須光聖「そうですね」
小林チーフマネ「周りがみんなやらないんだったら、行ってもいいんじゃないかなっていうんでダンディは、一発屋と言い出したんですよ」
さらに、以下のように語っていた。
高須光聖「『売れたい、売れたい』って言ってるけど、ある日、扉がバーンって開いてもの凄い売れっ子になって、自分でも想像つかないような、それこそみんなの言葉遣いが変わり、有名人が『あぁ、スギちゃん~』って言われるような日を迎えて」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「ある日、それがちょっとずつちょっとずつ無くなっていく恐怖とかをみんな味わってるわけじゃないですか。やっぱり不安じゃないですか」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「どこまでいったって、ピークを迎えてどうやって維持するかの恐怖は、(売れた喜びと)同じだけあると思うんで」
小林チーフマネ「ピークで忙しくなったときは、1回みんな心折れますね」
高須光聖「うん」
小林チーフマネ「スゴイ人たちを目の前にするわけじゃないですか。それこそダウンタウンさんとか」
高須光聖「そういう悩みとか聞きますか?」
小林チーフマネ「聞きます」
高須光聖「『あの人、誰だっけ?』って言われる日がくるわけじゃないですか」
小林チーフマネ「それはもう本当にイヤなんだと思います。一発屋とか言われて」
高須光聖「でも、そこで心を鍛えて、技術を鍛えて、何年後かには、雛壇で喋れるネタにして帰ってくるわけじゃないですか。有吉くんもそうだし」
小林チーフマネ「ええ」
高須光聖「そういう芸人さんだから、サンミュージックに残ってるんだと思うんですけどね」
高須光聖「鳥居みゆきさんとか、スゴイ異質な芸人さんじゃないですか」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「普通ああいう方が『芸人になりたいんですけど』ってこられたら、『アレ?これはホンモノか?』って思うじゃないですか」
小林チーフマネ「ホント、初めて会ったときは『イヤ無理だな』って正直思いました」
高須光聖「コミュニケーションとれへんなぁって思いますもんね」
小林チーフマネ「人の目を見れない感じで。今は、かなりまともになりましたよ。初めは、本当に酷かったですから」
高須光聖「あぁ、そうでしたか」
小林チーフマネ「鳥居が忙しくなって。ずっと一緒に移動とかするわけじゃないですか。マネージャーだから」
高須光聖「はい」
小林チーフマネ「新幹線とかで、忙しいからその時間って寝たいじゃないですか」
高須光聖「寝たいですね」
小林チーフマネ「鳥居って、常にずっと喋ってるんです」
高須光聖「えぇ、そうなんですか。心許した人だけでしょ?」
小林チーフマネ「なのかも知れないですけど。『カメラ回ってないから、もう良いよ』って言ってるのに、ずっとボケてたりとか」
高須光聖「えぇ、そうなんですか」
小林チーフマネ「さすがにシンドいので、無視して寝たことがあって、一度」
高須光聖「はい、はい」
小林チーフマネ「起きたら、鳥居の左腕が血だらけになってて」
高須光聖「えぇ!どうしたんですか?」
小林チーフマネ「『どうしたの?血塗れじゃない!』って言ったら、『右腕からなんか入ってきたから、左腕から出そうと思った』って言ってて」
高須光聖「えぇっ(笑)」
小林チーフマネ「この子は、こういう子なんだ、と。放っておいてはいけないと思って」
高須光聖「スゴイなぁ」
小林チーフマネ「ずっと見てないとダメなんだなぁって」
高須光聖「見てないとって言ったって、限度があるでしょ(笑)」
高須光聖「スギちゃんのブレイクって、想像できました?」
小林チーフマネ「売れるなぁって思いました。あのネタが誕生する瞬間を見てましたけど、『キタなぁ!』って」
高須光聖「あの衣装も、最初からああでした?」
小林チーフマネ「最初は、アイドルスギちゃんっていって、アイドルの格好してたんです」
高須光聖「はい、知ってます」
小林チーフマネ「ウチの自社ライブで、ちょっと飽きられてたんです。同じお客さんが毎月来てるんで」
高須光聖「はい、はい」
小林チーフマネ「スギちゃんが舞台袖に戻ってきたとき、『アイドル、ヤバイ』って思ったみたいで、急に『アイドルやめてワイルドでいく』って言い出して」
高須光聖「ダジャレじゃないですか(笑)」
小林チーフマネ「ワイルドでいく、と(笑)」
高須光聖「その日に見て、面白くて」
小林チーフマネ「面白かったですね。『それ良いじゃない』って。僕はそれを見た時に、たとえば美味しいお店とかを見つけたら、『ここ美味しいよ』って教えたいじゃないですか」
高須光聖「うん、うん」
小林チーフマネ「『僕が最初に見つけたよ』って。それと一緒なんですよね。『スギちゃん、面白くなった。これはみんなに教えなきゃ』って(笑)」
高須光聖「お仕事じゃないような感じですね(笑)」
小林チーフマネ「それで周りの人も見てくれて、『面白いね』って言ってくれて、それでドンドン広がっていって。お客さんのウケもいいし、『これは絶対にイケるな』って思って。自分でも『ワイルドだろぉ~』って言いたくなるんですよね」
高須光聖「そうなんです。あれ、言いたくなるんですよね」
高須光聖「芸人さんって不思議ですけどね。早くダーンって売れる人もいれば、ジリジリ、ジリジリ、力つけていく人もいる。多分、本当に力があれば絶対に売れると思うんですよね。他の世界にはないじゃないですか。お笑いだけでしょ?力あったらいつか絶対に売れるって。力あって、売れない人って、最終的にはいないと思うんですよね」
小林チーフマネ「あぁ、そうですか」
高須光聖「40年やってたら、力あれば売れると思うんですよね」
小林チーフマネ「それは多分、続けて頑張っている人には、高須さんの言葉は嬉しいと思いますよ」
高須光聖「いや、それは絶対にそうだと思います」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「浜田雅功に、この間言ったことあるんですけど、『もう一回、ドーンっていくときがあったら、それは60歳のときに巡ってくる』って言ったんです。『あんたが、もう一回、思いっきり光るときがくるのは、60代の頃かなぁ』って」
小林チーフマネ「だって、ずっと光ってるじゃないですか」
高須光聖「ずっと光ってるんですけど、もう一回、"なんじゃコイツ"って思われるのはね。何するか分からないってキャラクターって居てないじゃないですか」
小林チーフマネ「えぇ(笑)」
高須光聖「今は一番、中途半端な年齢で、40代50代はちゃんとしてなきゃいけないですけど、60代になったら、『あの爺さん』って言われて、『どうなっても良いんじゃない?芸人だったら』って思うから、僕はその時に、もう一回、面白くなるかなぁって話してたんですよね」
小林チーフマネ「そんなこと話してるんですね(笑)」
高須光聖「そんなこと言ってたんです(笑)…あとね、『キャラクターって重要だよな』って話をしてたんですよ。芸人として持っておけば、いずれこれは懐刀になって、60代でもキャラクター持ってるのは得やなぁって思ったんですよねぇ」
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プロジェクトGET立ちあげについて
![スギちゃん 「ワイルドだろ~」 [DVD]](https://ecx.images-amazon.com/images/I/51RSvcymeDL._SL160_.jpg)
小林チーフマネ「いやいやいや(笑)本当に怒られます。芸人からも会社からも(笑)」
高須光聖「名刺が、プロジェクトGETの制作次長となっていますが、どのような部署なんでしょうか?」
小林チーフマネ「もう、お笑いの部署で、今の社長が副社長時代に『お笑いを始めたい』と」
高須光聖「ほぅ。もともと、サンミュージックさんは、お笑いの人はいらっしゃらなかったですよね、そんなに」
小林チーフマネ「そうですね。サンミュージックは、かなりの後発なんですよね」
高須光聖「うん」
小林チーフマネ「『今さらお笑いをやるか』っていう時期に」
高須光聖「いつぐらいからお笑いを始めたんでしたっけ?」
小林チーフマネ「かれこれ15年くらいですかね」
高須光聖「へえ~。サンミュージックのお笑い芸人1号っていうのは誰なんですか?」
小林チーフマネ「1号っていうと、かなり昔なんですけど、ブッチャーブラザーズですね」
高須光聖「あぁ!」
小林チーフマネ「東京の芸人は、だいたいブッチャーブラザーズ育ちっていう」
高須光聖「そうですね。『お笑いスター誕生!!』とか出てましたもんね」
小林チーフマネ「元々、ブッチャーブラザーズはかなり昔に所属していたんですけど、(サンミュージックは)お笑いをやってなかったから、アイドルとかの事務所だったんで、人力舎さんにブッチャーブラザーズは移籍したんです」
高須光聖「あぁ、そうなんですか。それで、ブッチャーブラザーズさんがいなくなって、Project GETの一人目っていうのは、誰なんですか?」
小林チーフマネ「やっぱりブッチャーブラザーズ」
高須光聖「えぇ?」
小林チーフマネ「戻ってくるんですよね、向こうから。『お笑いをサンミュージックで本格的にやりたい』って言って、ブッチャーブラザーズを戻して」
高須光聖「その中でも、ドーンって当たる、サンミュージックさんで言ったら、今のスギちゃんみたいな人は誰に当たるんですか?」
小林チーフマネ「ダンディ坂野ですね。ダンディがウチのパイオニアで」
高須光聖「パイオニアですか?ゲッツ!」
小林チーフマネ「ゲッツ(笑)」
高須光聖「だから"プロジェクトGET"なんですか?」
小林チーフマネ「そう思われがちなんですけど、あれは社長が"Gag Entertainer Team"という略で"GET"なんです。あんまり知っている人はいないですけど(笑)」
高須光聖「あぁ、そうなんですか」
ダンディ坂野のブレイク

小林チーフマネ「何年ですかね…もう、5年くらい経ったとおもいますよ」
高須光聖「逆に、ガンって上がってグンって落ちる世界でもあるじゃないですか?」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「そういう人たちを見るのは、どうでしたか?」
小林チーフマネ「たしかに、ガンっていくとグンって下がる人、ウチに結構いるんですけど(笑)」
高須光聖「ふふ(笑)」
小林チーフマネ「でも、一気にガンっていくことがスゴイじゃないですか」
高須光聖「それもなかなか無理ですからね」
小林チーフマネ「ダンディがそうなんですけど、一気に上がって、その後に一発屋みたいになって」
高須光聖「はい」
小林チーフマネ「周りで、一発屋を売りにしている人、居なかったんですね」
高須光聖「そうですね」
小林チーフマネ「テツandトモさんとか、塙くんとか」
高須光聖「はい」
小林チーフマネ「ダンディも、一発屋って言われると、いい気はしないですよね」
高須光聖「そうですね」
小林チーフマネ「周りがみんなやらないんだったら、行ってもいいんじゃないかなっていうんでダンディは、一発屋と言い出したんですよ」
さらに、以下のように語っていた。
ブレイクした芸人の凋落
高須光聖「『売れたい、売れたい』って言ってるけど、ある日、扉がバーンって開いてもの凄い売れっ子になって、自分でも想像つかないような、それこそみんなの言葉遣いが変わり、有名人が『あぁ、スギちゃん~』って言われるような日を迎えて」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「ある日、それがちょっとずつちょっとずつ無くなっていく恐怖とかをみんな味わってるわけじゃないですか。やっぱり不安じゃないですか」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「どこまでいったって、ピークを迎えてどうやって維持するかの恐怖は、(売れた喜びと)同じだけあると思うんで」
小林チーフマネ「ピークで忙しくなったときは、1回みんな心折れますね」
高須光聖「うん」
小林チーフマネ「スゴイ人たちを目の前にするわけじゃないですか。それこそダウンタウンさんとか」
高須光聖「そういう悩みとか聞きますか?」
小林チーフマネ「聞きます」
高須光聖「『あの人、誰だっけ?』って言われる日がくるわけじゃないですか」
小林チーフマネ「それはもう本当にイヤなんだと思います。一発屋とか言われて」
高須光聖「でも、そこで心を鍛えて、技術を鍛えて、何年後かには、雛壇で喋れるネタにして帰ってくるわけじゃないですか。有吉くんもそうだし」
小林チーフマネ「ええ」
高須光聖「そういう芸人さんだから、サンミュージックに残ってるんだと思うんですけどね」
鳥居みゆきについて
![鳥居ようちえん 卒園編 [DVD]](https://ecx.images-amazon.com/images/I/51OpjMkeJ1L._SL160_.jpg)
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「普通ああいう方が『芸人になりたいんですけど』ってこられたら、『アレ?これはホンモノか?』って思うじゃないですか」
小林チーフマネ「ホント、初めて会ったときは『イヤ無理だな』って正直思いました」
高須光聖「コミュニケーションとれへんなぁって思いますもんね」
小林チーフマネ「人の目を見れない感じで。今は、かなりまともになりましたよ。初めは、本当に酷かったですから」
高須光聖「あぁ、そうでしたか」
小林チーフマネ「鳥居が忙しくなって。ずっと一緒に移動とかするわけじゃないですか。マネージャーだから」
高須光聖「はい」
小林チーフマネ「新幹線とかで、忙しいからその時間って寝たいじゃないですか」
高須光聖「寝たいですね」
小林チーフマネ「鳥居って、常にずっと喋ってるんです」
高須光聖「えぇ、そうなんですか。心許した人だけでしょ?」
小林チーフマネ「なのかも知れないですけど。『カメラ回ってないから、もう良いよ』って言ってるのに、ずっとボケてたりとか」
高須光聖「えぇ、そうなんですか」
小林チーフマネ「さすがにシンドいので、無視して寝たことがあって、一度」
高須光聖「はい、はい」
小林チーフマネ「起きたら、鳥居の左腕が血だらけになってて」
高須光聖「えぇ!どうしたんですか?」
小林チーフマネ「『どうしたの?血塗れじゃない!』って言ったら、『右腕からなんか入ってきたから、左腕から出そうと思った』って言ってて」
高須光聖「えぇっ(笑)」
小林チーフマネ「この子は、こういう子なんだ、と。放っておいてはいけないと思って」
高須光聖「スゴイなぁ」
小林チーフマネ「ずっと見てないとダメなんだなぁって」
高須光聖「見てないとって言ったって、限度があるでしょ(笑)」
スギちゃんのブレイク
高須光聖「スギちゃんのブレイクって、想像できました?」
小林チーフマネ「売れるなぁって思いました。あのネタが誕生する瞬間を見てましたけど、『キタなぁ!』って」
高須光聖「あの衣装も、最初からああでした?」
小林チーフマネ「最初は、アイドルスギちゃんっていって、アイドルの格好してたんです」
高須光聖「はい、知ってます」
小林チーフマネ「ウチの自社ライブで、ちょっと飽きられてたんです。同じお客さんが毎月来てるんで」
高須光聖「はい、はい」
小林チーフマネ「スギちゃんが舞台袖に戻ってきたとき、『アイドル、ヤバイ』って思ったみたいで、急に『アイドルやめてワイルドでいく』って言い出して」
高須光聖「ダジャレじゃないですか(笑)」
小林チーフマネ「ワイルドでいく、と(笑)」
高須光聖「その日に見て、面白くて」
小林チーフマネ「面白かったですね。『それ良いじゃない』って。僕はそれを見た時に、たとえば美味しいお店とかを見つけたら、『ここ美味しいよ』って教えたいじゃないですか」
高須光聖「うん、うん」
小林チーフマネ「『僕が最初に見つけたよ』って。それと一緒なんですよね。『スギちゃん、面白くなった。これはみんなに教えなきゃ』って(笑)」
高須光聖「お仕事じゃないような感じですね(笑)」
小林チーフマネ「それで周りの人も見てくれて、『面白いね』って言ってくれて、それでドンドン広がっていって。お客さんのウケもいいし、『これは絶対にイケるな』って思って。自分でも『ワイルドだろぉ~』って言いたくなるんですよね」
高須光聖「そうなんです。あれ、言いたくなるんですよね」
実力社会の芸人界
高須光聖「芸人さんって不思議ですけどね。早くダーンって売れる人もいれば、ジリジリ、ジリジリ、力つけていく人もいる。多分、本当に力があれば絶対に売れると思うんですよね。他の世界にはないじゃないですか。お笑いだけでしょ?力あったらいつか絶対に売れるって。力あって、売れない人って、最終的にはいないと思うんですよね」
小林チーフマネ「あぁ、そうですか」
高須光聖「40年やってたら、力あれば売れると思うんですよね」
小林チーフマネ「それは多分、続けて頑張っている人には、高須さんの言葉は嬉しいと思いますよ」
高須光聖「いや、それは絶対にそうだと思います」
小林チーフマネ「はい」
高須光聖「浜田雅功に、この間言ったことあるんですけど、『もう一回、ドーンっていくときがあったら、それは60歳のときに巡ってくる』って言ったんです。『あんたが、もう一回、思いっきり光るときがくるのは、60代の頃かなぁ』って」
小林チーフマネ「だって、ずっと光ってるじゃないですか」
高須光聖「ずっと光ってるんですけど、もう一回、"なんじゃコイツ"って思われるのはね。何するか分からないってキャラクターって居てないじゃないですか」
小林チーフマネ「えぇ(笑)」
高須光聖「今は一番、中途半端な年齢で、40代50代はちゃんとしてなきゃいけないですけど、60代になったら、『あの爺さん』って言われて、『どうなっても良いんじゃない?芸人だったら』って思うから、僕はその時に、もう一回、面白くなるかなぁって話してたんですよね」
小林チーフマネ「そんなこと話してるんですね(笑)」
高須光聖「そんなこと言ってたんです(笑)…あとね、『キャラクターって重要だよな』って話をしてたんですよ。芸人として持っておけば、いずれこれは懐刀になって、60代でもキャラクター持ってるのは得やなぁって思ったんですよねぇ」
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