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町山智浩、映画『ズートピア』はアメリカで問題となっている人種差別「レイシャルプロファイリング」を見事に描いていると指摘

2018.06.09 (Sat)
2016年4月26日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00-15:30)にて、映画評論家の町山智浩が、映画『ズートピア』はアメリカで問題となっている人種差別「レイシャルプロファイリング」を見事に描いていると指摘していた。

ズートピア


町山智浩:キツネのニックっていうのが出てくるんですね。

山里亮太:はい。

町山智浩:そうすると、キツネだっていうだけで、「キツネは嘘つきだし、人を騙すから」って言われて、就職ができないんですよ。

赤江珠緒:うん。

町山智浩:色んなところで、弾かれちゃうんですね。キツネと言えば、英語では「キツネのようにずるい」(as sly as a fox、cunning as a fox)っていう言葉があるんですよね。

赤江珠緒:ああ。

町山智浩:「キツネなんか信用できない」って言われるんですよ。

山里亮太:はい。

町山智浩:これは要するに、「ある一定の人種は全部そうなんだ」っていう言い方ですよね。

赤江珠緒:ああ、そうか。

町山智浩:これは、レイシャルプロファイリング(人種による選別)って言われる、その人種による決めつけで、一番問題があることなんですよ。

赤江珠緒:うん、

町山智浩:でも、英語にも日本語にも、動物を比喩に使うっていうのはありますよね、いっぱいね。

山里亮太:はい。

町山智浩:でも、それ自体が決めつけで、いわゆるステレオタイピングって言われることなんですね。

赤江珠緒:うん。

町山智浩:「なんとかは、なんとかだ」って。「キツネだからズルイんだ」みたいな。

赤江珠緒:うん。

町山智浩:「ウサギだから賢いんだ」みたいな。

赤江珠緒:うん。

町山智浩:そういうことなんですよ。で、それの危険性とか、間違いを描いているんですね、『ズートピア』っていう映画は。

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