町山智浩、『デッドプール』は主演ライアン・レイノルズにとっても再起をかけた作品だったと指摘「2度のアメコミ作品での失敗」
2018.05.29 (Tue)
2018年5月29日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00-15:30)にて、映画評論家の町山智浩が、映画『デッドプール2』について語り、映画『デッドプール』は主演ライアン・レイノルズにとっても再起をかけた作品だったと指摘していた。
町山智浩:この『デッドプール』が凄いのはですね、デッドプールを演じる俳優さん、ライアン・レイノルズさんの復讐の企画なんですよ、これは。
山里亮太:ほう。
町山智浩:この人はね、なんとこの『デッドプール』の製作・主演・脚本をやってるんです、1人で。
赤江珠緒:そのライアン・レイノルズさんが?
町山智浩:はい。たった1人でやっているんですよ、だから。
山里亮太:凄いな。
町山智浩:この映画を、1人で作っているんですけど。どうしてこの人が、そんなことをしているのかっていうと、凄い苦難の歴史があったんですよ。
山里亮太:うん。
町山智浩:この人、10年前は「もう1人のライアン」と言われている、ライアン・ゴズリングと並ぶ、カナダ出身のNo.1セクシースターだったんですよ。
赤江珠緒:うん。
町山智浩:で、こっからは、この2人のライアンが、セクシーの闘いになるだろうと言われていたんですよ、本当に(笑)
山里亮太:うん。
町山智浩:で、ライアン・ゴズリングの方は、どんどん、どんどんスターになって、『ラ・ラ・ランド』とか『ドライヴ』とかで大スターになっていったんですけど。




赤江珠緒:うん。
町山智浩:このレイノルズの方のライアンさんは、大失敗してつまずいちゃうんですよ、映画の選択に失敗して。そのつまずきが、"デッドプール"だったんですよ。
山里亮太:へぇ。
町山智浩:この人は、2009年にX-MENのウルヴァリンシリーズで、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』っていう映画に出ているんですけど、その中で、デッドプールの役をすでにやっているんですよ。


山里亮太:え?!覚えてないな。
町山智浩:ところがそれはね、キャラをイジリ過ぎちゃって。"デッドプール"というキャラクターのデザインを全部変えて。しかも、顔はパンツかぶっているみたいになって、口が塞がれてるじゃないですか。それ、生物学的に口を塞いじゃったんですよ、そのキャラクターを。
赤江珠緒:うん。
町山智浩:だから、喋れなくなっちゃう。
山里亮太:え?一番の売りのお喋りが?
町山智浩:そう。デッドプールっていうのは、とにかくずーっと喋り続けて、ギャグを言い続けてるキャラクターなのに、口を塞いじゃったんで、無口なキャラクターになっちゃって、大失敗してるんですよ(笑)
山里亮太:ああ。
町山智浩:それが、ライアン・レイノルズのデッドプールの1回目の失敗なんですね。
山里亮太:うん、うん。
町山智浩:でも、その後にライアン・レイノルズはもう一つチャンスを掴むんですよ。
山里亮太:はい。
:2011年に、『グリーン・ランタン』っていう、DCコミックスのスーパーヒーローに抜擢されるんですよ。


山里亮太:うん。
町山智浩:ところが、そっちもコケちゃうんですよ。
赤江珠緒:あらら。
山里亮太:たしかに知らない。
町山智浩:そう、大コケしてるから、結構みんな知らないんですよ。『テッド』っていうクマさんの映画で、テッドからずっと「グリーン・ランタン君、グリーン・ランタン君」って、「グリーン・ランタン」呼ばわりされて、バカにされてたんですよ、ライアン・レイノルズは(笑)
赤江珠緒:へぇ。
町山智浩:で、しかもその時に結婚してたスカーレット・ヨハンソンにも捨てられちゃったりして(笑)結構、大変だったんですけど。
山里亮太:ああ。
町山智浩:ただ普通、このアメコミで2回失敗したら、「ちょっとそこからは離れよう」と思うじゃないですか。
赤江珠緒:そうですね。
町山智浩:しかも、デッドプールで失敗しているわけですよ、彼は。
赤江珠緒:うん、うん。
町山智浩:ところが、彼は起死回生策として、自分でお金を出してデッドプールの再映画化をしたんですよ。
山里亮太:
:2016。で、今度は原作通りのお喋りキャラにして。原作通りに血まみれコメディーにして、大当たりしたんです。


赤江珠緒:ああ、よかった。これ、勇気要りますもんね。「またデッドプールでやんのか?」っていうね。
町山智浩:そう、あんなに失敗したのに。っていうのを、自分でやって大成功したんです。
赤江珠緒:へぇ。
町山智浩:しかも、全部自分でギャグ書いて、シナリオ書いて(笑)
赤江珠緒:へぇ、そうなんだ。
町山智浩:だから、凄いんですよ。これ、「ドン底からの再起」が、デッドプールのテーマなんですね。
赤江珠緒:はい。
町山智浩:で、今回の『デッドプール2』、続編でもですね、いきなり冒頭で大変なね。大切なものをデッドプールが失うんですよ、言えないんですけども。
赤江珠緒:うん、うん。
町山智浩:で、そこの部分が『007 スカイフォール』のパロディーになってて、本当にドン底に落ちるんですけど(笑)


山里亮太:おお。
町山智浩:で、まずドン底に落ちて何をやるかっていうと、腹いっぱいコカインを吸いましたね(笑)
赤江珠緒:ほう(笑)
町山智浩:そこでどうしようもない不良なんですけど、デッドプールっていうのは(笑)で、まぁコカイン吸っても立ち直れなくて、悩んでいると正義の超能力者集団のX-MENから、スカウトが来るんですよ。
山里亮太:うん、うん。
町山智浩:で、「正義の味方としてやり直しなさい」ということで、X-MENの見習いをやるんですよ、ボーヤをやるんです、X-MENの(笑)っていう、どうしようもない不良のアンチヒーローのデッドプールが、正義の味方になろうとする話でしたよ。
山里亮太:へぇ。
町山智浩:寅さんが、毎回いい兄貴になろうとする、みたいな話でしたよ(笑)
山里亮太:なるほど、分かりやすい(笑)
映画「デッドプール2」あらすじ・ネタバレ・エンドクレジットの解説
町山智浩:この『デッドプール』が凄いのはですね、デッドプールを演じる俳優さん、ライアン・レイノルズさんの復讐の企画なんですよ、これは。
山里亮太:ほう。
町山智浩:この人はね、なんとこの『デッドプール』の製作・主演・脚本をやってるんです、1人で。
赤江珠緒:そのライアン・レイノルズさんが?
町山智浩:はい。たった1人でやっているんですよ、だから。
山里亮太:凄いな。
町山智浩:この映画を、1人で作っているんですけど。どうしてこの人が、そんなことをしているのかっていうと、凄い苦難の歴史があったんですよ。
山里亮太:うん。
町山智浩:この人、10年前は「もう1人のライアン」と言われている、ライアン・ゴズリングと並ぶ、カナダ出身のNo.1セクシースターだったんですよ。
赤江珠緒:うん。
町山智浩:で、こっからは、この2人のライアンが、セクシーの闘いになるだろうと言われていたんですよ、本当に(笑)
山里亮太:うん。
町山智浩:で、ライアン・ゴズリングの方は、どんどん、どんどんスターになって、『ラ・ラ・ランド』とか『ドライヴ』とかで大スターになっていったんですけど。
赤江珠緒:うん。
町山智浩:このレイノルズの方のライアンさんは、大失敗してつまずいちゃうんですよ、映画の選択に失敗して。そのつまずきが、"デッドプール"だったんですよ。
山里亮太:へぇ。
町山智浩:この人は、2009年にX-MENのウルヴァリンシリーズで、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』っていう映画に出ているんですけど、その中で、デッドプールの役をすでにやっているんですよ。
山里亮太:え?!覚えてないな。
町山智浩:ところがそれはね、キャラをイジリ過ぎちゃって。"デッドプール"というキャラクターのデザインを全部変えて。しかも、顔はパンツかぶっているみたいになって、口が塞がれてるじゃないですか。それ、生物学的に口を塞いじゃったんですよ、そのキャラクターを。
赤江珠緒:うん。
町山智浩:だから、喋れなくなっちゃう。
山里亮太:え?一番の売りのお喋りが?
町山智浩:そう。デッドプールっていうのは、とにかくずーっと喋り続けて、ギャグを言い続けてるキャラクターなのに、口を塞いじゃったんで、無口なキャラクターになっちゃって、大失敗してるんですよ(笑)
山里亮太:ああ。
町山智浩:それが、ライアン・レイノルズのデッドプールの1回目の失敗なんですね。
山里亮太:うん、うん。
町山智浩:でも、その後にライアン・レイノルズはもう一つチャンスを掴むんですよ。
山里亮太:はい。
:2011年に、『グリーン・ランタン』っていう、DCコミックスのスーパーヒーローに抜擢されるんですよ。
山里亮太:うん。
町山智浩:ところが、そっちもコケちゃうんですよ。
赤江珠緒:あらら。
山里亮太:たしかに知らない。
町山智浩:そう、大コケしてるから、結構みんな知らないんですよ。『テッド』っていうクマさんの映画で、テッドからずっと「グリーン・ランタン君、グリーン・ランタン君」って、「グリーン・ランタン」呼ばわりされて、バカにされてたんですよ、ライアン・レイノルズは(笑)
赤江珠緒:へぇ。
町山智浩:で、しかもその時に結婚してたスカーレット・ヨハンソンにも捨てられちゃったりして(笑)結構、大変だったんですけど。
山里亮太:ああ。
町山智浩:ただ普通、このアメコミで2回失敗したら、「ちょっとそこからは離れよう」と思うじゃないですか。
赤江珠緒:そうですね。
町山智浩:しかも、デッドプールで失敗しているわけですよ、彼は。
赤江珠緒:うん、うん。
町山智浩:ところが、彼は起死回生策として、自分でお金を出してデッドプールの再映画化をしたんですよ。
山里亮太:
:2016。で、今度は原作通りのお喋りキャラにして。原作通りに血まみれコメディーにして、大当たりしたんです。
赤江珠緒:ああ、よかった。これ、勇気要りますもんね。「またデッドプールでやんのか?」っていうね。
町山智浩:そう、あんなに失敗したのに。っていうのを、自分でやって大成功したんです。
赤江珠緒:へぇ。
町山智浩:しかも、全部自分でギャグ書いて、シナリオ書いて(笑)
赤江珠緒:へぇ、そうなんだ。
町山智浩:だから、凄いんですよ。これ、「ドン底からの再起」が、デッドプールのテーマなんですね。
赤江珠緒:はい。
町山智浩:で、今回の『デッドプール2』、続編でもですね、いきなり冒頭で大変なね。大切なものをデッドプールが失うんですよ、言えないんですけども。
赤江珠緒:うん、うん。
町山智浩:で、そこの部分が『007 スカイフォール』のパロディーになってて、本当にドン底に落ちるんですけど(笑)
山里亮太:おお。
町山智浩:で、まずドン底に落ちて何をやるかっていうと、腹いっぱいコカインを吸いましたね(笑)
赤江珠緒:ほう(笑)
町山智浩:そこでどうしようもない不良なんですけど、デッドプールっていうのは(笑)で、まぁコカイン吸っても立ち直れなくて、悩んでいると正義の超能力者集団のX-MENから、スカウトが来るんですよ。
山里亮太:うん、うん。
町山智浩:で、「正義の味方としてやり直しなさい」ということで、X-MENの見習いをやるんですよ、ボーヤをやるんです、X-MENの(笑)っていう、どうしようもない不良のアンチヒーローのデッドプールが、正義の味方になろうとする話でしたよ。
山里亮太:へぇ。
町山智浩:寅さんが、毎回いい兄貴になろうとする、みたいな話でしたよ(笑)
山里亮太:なるほど、分かりやすい(笑)
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