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水道橋博士「テレビサイズの枠にハマった芸人ばかりの現在」

2012.12.10 (Mon)
2012年12月09日放送の「マキタスポーツラジオはたらくおじさん」にて、現在のお笑い芸人を取り巻く事情について語られていた。
藝人春秋 水道橋博士
マキタスポーツ「色々、質問がきてるんですよ。『次世代のお笑いビッグ3』は誰になると思いますか?」

水道橋博士「次世代のビッグ3?…俺、今のお笑いをみてないからね」

マキタスポーツ「ただ、博士はよく言いますけど、ポテンシャルとかの部分で言うと、千原ジュニアさんとか、天下取りのラインにいる人だっていうでしょ?」

水道橋博士「うん」

マキタスポーツ「千原ジュニアさんとか、有吉くんなんかのことも言ってますけど」

水道橋博士「そうだね」

マキタスポーツ「俄然、天下取りのラインに入ってきてるんじゃないですか?」

水道橋博士「天下を取る人は、『天下を取る』って野望がない人は、最初っから無理だね」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「今、ひな壇芸人として出る人がいるじゃない?」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「ひな壇芸人として出た時に、みんなの顔色をすごい窺ってるじゃん?」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「ディレクターの顔色を窺いながら、先輩芸人の顔色を窺いながら、上手くトスをあげて…って、その能力を評価されてるっていう人たちが多い」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「俺もね、そういう説教をしてたんですよ。下のオフィス北野の連中に。こういうふうにやらなきゃって。『ワイプで抜かれる時、こういう顔を作ってなきゃダメだよ』とか」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「50歳を越えて、それがいかに間違ってたかっていうのを思い知ったね。ただのそれって、優等生なんだよ。学校で教えてくれるようなこと。学校で教えてくれるないようなことをやるために芸人をやってるのに。はぐれ者でしょ?」

マキタスポーツ「そうですね」

水道橋博士「それなのに、技術的なノウハウを教えてもらって、機嫌をお伺いして、中間管理職の位置を目指してやるっていうのは、芸人として一番遠いのよ」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「そこを目指すようなことや出演依頼を、俺は全部やめたのよ」

マキタスポーツ「あぁ」

水道橋博士「自分もそれに合わせてやってしまうし、そういうことを考えてた自分が恥ずかしいね。だから、そういう意味でいうと、天下を取る人たちは、そこを目指してない人だよ」

マキタスポーツ「はい」

さらに、以下のように語っていた。

水道橋博士「もう、今や20年くらいかかるよ。冠番組を持ったりすることに。分かるでしょ?」

マキタスポーツ「分かります」

水道橋博士「千原ジュニアだってそうだよ。20年かかって冠番組を持ち始めてる」

マキタスポーツ「そうですね」

水道橋博士「これから芸人をやるって人が、20年かけてそうやってノウハウ、学校で教えてもらうようなことを聞きながら、先輩、後輩の関係性をきっちりしながら上がっていこうと思うような芸能界、芸界だったら、俺は興味ないなぁって思うね」

マキタスポーツ「ふふ(笑)」

水道橋博士「売れるためとか、お金をもらうためにそれはあるよ」

マキタスポーツ「うん」

水道橋博士「でも、そうじゃないんだよ。…(キングコング)西野亮廣くんに楽屋で言ったことがあって。『西野くん、君はね、ただの吉本の楽屋の中の王様なんだよ。スゴイ才能があって、ちやほやされるし。顔もいい。絵も描けるし。だけど、坂口恭平(著作:独立国家のつくりかた)とかを見てみろ』って」

マキタスポーツ「あぁ、そうですね」

水道橋博士「『"(独立国家の)総理大臣だ"って言い出してるんだよ』って」

マキタスポーツ「はっはっはっ(笑)」

水道橋博士「自殺志願者の24時間電話を受け付けてるような人なんだ。それに、同じような絵を描く。『彼だって、君みたいに眠らないよ。だけど、その表現は世界にいってるよ』って。俺はね、西野くんの絵が好きなのね、ホントに」

マキタスポーツ「うん、うん」

水道橋博士「絵本の絵がね(著作:オルゴールワールドDr.インクの星空キネマジップ&キャンディ―ロボットたちのクリスマス)」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「『こんな世界言語を持ってる君がね、吉本の楽屋の王様でどうすんだよ』って」

マキタスポーツ「あぁ」

水道橋博士「『あぁ、やりますよ』って言ってたけどね。そういう人は好きなの。他の事務所でもね」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「俺もね、結婚する前は、『刑務所に入ろう、刑務所に入ろう』って考えてたからね」

マキタスポーツ「はっはっはっ(笑)ホントに言ってましたね」

水道橋博士「"変装免許証事件"って、そういうことを考えてたんだけどね。ある日、新聞を開いたら、『俺の変装免許証を使ってこの人は捕まりました』って出て、みんな大笑いするって絵を描いてたんだけどね」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「まんまとそれは出来たんだけど、新聞に載らなかったって失敗があっただけで。自分にとって、社会的な笑いってやりたかったんですよ」

マキタスポーツ「あぁ」

水道橋博士「たけしさんっていうのは、一回破壊して、更地にしたところから自分で権威になっていったじゃん?」

マキタスポーツ「うん」

水道橋博士「ビートたけしに弟子入りしたんだから、ビートたけしの権威の中でたけしさんの建ててもらった中にいるのがイヤだったの」

マキタスポーツ「うん」

水道橋博士「だからね、『俺ほど性的な快感をノンドラッグでいけるヤツがいたら、俺のほうがスゴイよ、たけしさん』って思ってやってるわけ」

マキタスポーツ「あぁ(笑)」

水道橋博士「男性がどこまでエクスタシーでいって失神できるかっていうところまで、自分で探求しながら、そのしゃべりをやりたいわけ」

マキタスポーツ「はっはっはっ(笑)」

水道橋博士「そのジャンルいないじゃん。そのジャンルを突き進んでいってたわけよ」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「そういう倫理観であったり、テレビのサイズの中で公序良俗に合わせて面白いことをやっていかなきゃいけないってのは、俺は50歳で子供を育ててるから仕方なくやるよ」

マキタスポーツ「はい」

水道橋博士「事務所の人たちも、俺の周りで食べてる人がたくさんいて、社会的な責任があるからやり続けなければならないと思うけど、若い奴は世界に行くつもりで。サシャ・バロン・コーエンの映画なんか観てよ。エガちゃん以上に、ずっとチ○ポを出し続けてる人がいるんだって」

マキタスポーツ「はっはっはっ(笑)」

水道橋博士「それで世界35ヶ国で初登場で1位になるような、マネーメイキングスター、コメディアンがいるんだって分かって欲しいね」

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