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伊集院光「オンライン化で抱えるドラクエの苦悩」

2012.09.13 (Thu)
2012年09月10日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、初のオンライン化を遂げたドラゴンクエストXについて語っていた。

伊集院光「ドラクエXなんですけどね。オンラインゲームって難しいなってスゴイ思う。ドラクエ自体はスゴイ人気のゲームだけど、オンライン化すると、MMOっていうのかな、ああいうのになると、ドラクエとして、『これはドラクエだ』って良さを守りつづけるのか、それとも『オンラインゲームとしての良さ』を守っていくのか、それが難しい」

「みんな積極的な意見を言えるような状況でしょ。みんなの好みって全然違うからね。違うってことの情報交換がゲーム内でも行われるじゃん。それはスゴイ難しいなって思ったのは、ドラクエの専用サイトみたいなのがあって、そこに登録すると、今こうやってラジオをやってる間も、今回のドラクエは酒場に僕のキャラを預けてると、誰かが借りてって、冒険に連れてってくれて。こうしている間にも冒険してるわけです。それで経験値とかGOLDが貯まってるのを、ネットを通じて見れるんです」

「ネットを通じてみると、『ああ、あいつ働いてる』って分かって。『アイツも働いてるんだから、俺も頑張んなきゃ』って思うわけですよね。どこの誰だか知りませんが、ありがとうございますってなるわけです。その伝言板みたいな、ドラクエに関する意見を入れてくださいってところがあって。悪意のみの意見みたなのはフィルタリングしてると思うんですけど、善意として『こうして欲しい』っていうのはズラーって書いてあって」

「そうすると、『僧侶のレベルが上がりづらいから、僧侶にこういう機能を付けて欲しい』とか、『戦士は〇〇だから、この能力をこうして欲しい』みたいなのが、いっぱい書いてあるわけ。まあ、それを全部読んでると、俺は戦士だから、その戦士が言ってる人の意見も分からないではないけど、まぁまぁ冷静に見てみると、大変なことって全部大変じゃなくしちゃうと、もう何にも面白くないよね、ゲームとしてって(笑)」

「全部がケアされちゃうと面白くないんだよね。不自由と行き届いているのとの中間ぐらいにしておかなきゃいけないから、この意見を全部飲むわけにはいかないなぁって。そう思いながら見てるんですよ」

「その中で、結構大問題になってるのがあって。オンラインゲームだから、もちろんお金をとってる以上は完成して販売してるんだけど、たまにどんなオンラインゲームでも修正は入るわけ。途中途中で、ver 2.01βとかになっていくわけ。ドラクエも何回かそれが行われるんだけど、そのなかで『名声値』っていう数値が、途中で大規模に修正されたの」

さらに、以下のように語っていた。

「名声値って、色んなイベントとかをやっていくと、クリアしてくことで名声値が50上がりました、とかになって。名声が100になると名声レベルが上がりました、みたいになって。名声レベルが上がると、もらえるお金が多くなるのと、ゲーム内にある自分の使わない武器とか道具を売るオークションに出品できる数が多くなって、ちょっと得になるんですよね」

「それが、あるverから急にもらえなくなった。今まで、名声値が100もらえてたことを、同じ事をやっても50ももらえなくなったっていうことが起きるわけ。それに関して伝言板には、『こういうことをやりました』みたいなのが書かれてるんです」

「結構、真摯に作られてるなって思ったのは、正直に元々、この名声値はプログラム上、全部で1万まで獲得できるようになってます。今後、ドラクエは進化する予定ですから、1万まで全て開放できないようになっていたはずが、プログラマー、製作者同士の連絡ミスで、気がついたら1万までいけるようになってしまっていました。本当は5千で止めるはずが、1万までいけるようになっていて、このあとせっかく上級職とか新しいストーリーが入ってきても、先に1万までいってしまった人は、それ以上いけなくなってしまうから、あまり1万までいけないようにしました、みたいになってるわけ」

「そうなると、『しょうがない』って納得する人もいるし、『じゃあ、今ついてる差は埋まんないじゃん』って人もいるわけ。俺達より先に始めて、名声をいっぱい得た人に対して、俺達はおんなじことを全部やっても、絶対に届かないってことになって、『ふざけんじゃねぇよ』みたいになってる人もいるわけ」

「その時にちょっと思ったのは、ラジオってちょっとオンラインゲームみたいなところあるなって。ここにハガキを書く、メールを出す、みたいな感じで参加できるわけです。ラジオって、伝統的に温かくできてるなって思うのは、それはさ、実際『俺の出したメール、全然読まれない』とか、『俺の出したメールより面白くないのが読まれてる…バグってんじゃねぇの?』って思うんだけど、ラジオにおいては、『伊集院が決めたんだから、しょうがない』とするしかないんだよね。『あのバカが決めてんだから、しょうがないじゃん』って」

「たとえば、レベルの問題でいうと、先に始めてどんどんレベルが上がっている人がいるじゃないですか。たぶん、ドラクエって先々のことを考えて、50までしかレベル上がらないようになってると思うんです。それでいて、当然、1から2のレベルになるのは、ちょっとの経験値でいけるんだけど、49から50って果てしない経験値が要るからね。今回、特にレベル上げが果てしないんだ」

「今回、50から上に行って良いですよってゴーサインが出ない。しかも、40以降、累進課税的に経験値がいっぱい必要だから、結局どんなに始めても、40後半ぐらいでもう詰まっちゃうってことが起きたりするんだよね」

「でも、ラジオって二段階性が良いのは、たまたま今日聞いてて『バカだなぁ』って思ってくれてる人もありがたくて。その人達のレベルっていうと言葉の語弊があるけど、初めて聞いてくれた人と、ずっと聞いて楽しみ方も分かったから俺は笑わせる側、みたいに二層構造になってるのが、上手くできてるなぁって思って」

「メインのところで言うと、色んな人がやってるから、横の人と『最近、名声値おかしくないか』ってことがチャットできちゃうわけですよ。そうなるから名声値のことをキチンと赤裸々に話さなきゃならないって分かるんだけど、ゲーム作ってる人は、ドラクエのゲームの中では神様だから、もう『名声かじり虫』みたいなの出しちゃえば良いんじゃないの?(笑)」

「数値を変えましたってことじゃなくてね。名声かじり虫にかじられた、くらいのことにしておけば良いんじゃないないかってね。みんな物分りがいいから、レベルが50以上上がらないってことは、『どんどんレベルの差が広がらないように、キャップを付けてますよ』ってよりは、『そういう呪いかけ お尻かじり虫』がいたほうが良いんじゃないかな(笑)」

「俺の考え方は、そうやって途中途中でバージョンアップしてナンボ、みたいなところがあるんで、バージョンアップは見守ろうと思ってて。一方、レベル上げには僕も疲弊してるところがあるんですよ。そこでちょっと本末転倒になってるのは、いつもは普通に電源入れて始めるんですけど、もう飽きてきちゃうんです。テレビからどれくらい離れてもWiiコントローラーって動くのかなってこととか、ヌンチャクの方、肛門に入る入らない?とか飽きちゃったから(笑)」

「3DSで経験値が貯まってないと、『今日はもう寝よう』みたいなことになってたり。もうスゲェ他力本願的なことになってたり。ちょっと本末転倒的なことになってて」

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