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伊集院光が語る「著作権法改正の問題点」

2012.07.04 (Wed)
2012年07月02日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、著作権法改正の問題点について語られていた。

伊集院「あれどうなの?ダウンロード禁止法みたいなヤツ。分かるよ、もっと言えば、こっちはあれがあった方が儲かる側じゃん。テレビとかラジオに出てる人って。俺もそうですよ。でも、あまりにも俺ら有利過ぎない?JASRAC有利過ぎない?」

「言って得が何にも無いんですけど、この話に関しては。ダウンロードされないほうが、俺らは絶対に儲かるし、そういう立場でしょ。テレビ局もラジオ局も。だけど、逆にダウンロードがフリーな方がいいとも思わないし、もっと言えば、自分の作ったものをコピーされて、アップロードされてさ、それをダウンロードされたら堪らないですよ。もちろん、おまんまの食い上げになりますし」

「そういうところに、まず一つ目は、そういう風なことをしちゃうと、アーティストの創作意欲が削がれる、みたいな綺麗事はやめようよ。おまんまが食い上げだ、お金がもらえないって、そこはシンプルにした方が良いと思いますよ」

「それと、もうひとつは、変なバランスにあるから。ネットに繋がって、Youtubeがいっぱい観られますよ、みたいなテレビはガンガン売り出すわけじゃん。それでていて、Youtubeを使った宣伝みたいなことは、我々、ガンガンやるわけじゃん。それで観ている人は、そういうOKなコンテンツだけを観てるって思ってるの?みんなが許可したコンテンツを観ているって。むしろ、観ているのは9割型、無許可なコンテンツでしょ。本来ならアウトのコンテンツを、それなりに画質が悪いまま見ている分には、それほどDVDの売上には触らない、みたいなことだと思うんだよね」

「コピーをして配っちゃうことについては、全然、肯定しないんだけど、そこでも思うことなんだけど、そこでガンって決めることなの?『こっちで一旦止めるけど、5年以内になんとかします』みたいなことを考えてないよね」

「DVDを刷ってるオバちゃんとか、本を製本してるオッチャンとかがちゃんとスライドできる何か、みたいなのをちゃんと何年かで整備して、それ以降、ちゃんと本とか音楽の流通が適正なダウンロードを通じて行われるようにしましょう、その5年くらいどうでしょうか、みたいな法案じゃないでしょ?」

「そのせいで、よくわからない昔の理屈に則っている著作権法みたいなのの、著作権を有する側は得なやつは活きるけど、みたいな。そこについてはちょっと緩めなところがないとね。ましてや、テレビとかラジオで発言する側は、基本、『はいはい、ダウンロード駄目です』っていう方が、得だから。得な人のほうに、割りと発言する機会が多いから」

さらに、以下のように語っていた。

「前も言ったと思うけど、立法した人とか、賛成した人が、ちゃんと名前を書けって。それがちゃんと良い法律だったら、みんな後世まで『良い法律を作ってくれてありがとう』って思うし、賛成してくれてありがとうって思うから。でも、それを書くと恨まれるから、っていうのはズルくない?一応、公人ってことになってて、そういことをするために国からお金をもらっているわけだから」

「レバ刺しの件(伊集院光が語る「牛レバ刺し販売禁止」)もそうだけど、ダウンロードを処罰しますって件もね…もちろん、それが見逃せないくらいの状況になってることは分かります。だから、何らかの法律が必要になるのはわかりますけど、『じゃあ駄目です。刑事罰』っていうのは、『そんな単純なこと?』って思うんです」

「あと、どさくさにまぎれて、リッピングも駄目になってるよね。DVDを自分のためにプロテクトを外して自分のパソコンの中に入れるっていう行為もアウトになってるでしょ。これはなんなの?まぁ、これは俺は得だから良いよ。ホントに。僕なんか、だいたい、この『伊集院光のばらえてぃー』なんかは、なんならお買い上げいただく皆さんに、これで鎧を作って欲しいとおもいますから(笑)向こうからキラキラする騎士が来たぞって思ったら、そのDVDを全身にまとった人が来てくれれば良いと思ってますから(笑)」

「でも、実際に海外に行くとき、連続物のドラマを持って行く時、リッピングは便利だもんね。ましてや、リッピングが駄目っていうなら、もう少しDVDって傷つかないようにできない?って思うんだよね。DVDって、今のテクノロジーで、この値段のもので傷つきにくくできないの?めちゃくちゃ傷つきやすいよね」

「俺は正直、お母さんの膣から顔を出した時から、産婦人科の先生を『免許あんのか?』って顔をしながら出てきた男だから、端から疑っていきますけど、傷つきやすい作ってねぇ?って思っちゃうわけですよ。そういうのからしてみれば、この法律、どさくさ紛れていっちゃってる上に、儲かる人がテレビ、ラジオ側だから、誰も何も言わないまま行き過ぎてる気がするんだよね」

「でも、言っときますけど、だから違法にコピーしたりダウンロードして良いって話をしてるんじゃないんですよ。この法律の単純さに『良いの?』って思っちゃうんです。ただ、今の現状で、コピー天国みたいになってるのを一度、止めるのは賛成だわ。だけど、それをどういう整備をしたら、みんながネットっていう便利なもので、こういうデータをやりとりしたり売り買いしたら良い社会になるのかって考えるべきだと思うんだ」

「ダウンロードって技術があるのに、一生使えないんだ…って社会が良い社会だとは思わないんです。ただ、こういうことを言うと、『伊集院くん、我々は合法なものに関してはどれだけダウンロードしてもらっても良いんですよ』みたいな話になると思うんだけど…良いか、俺、儲かるから(笑)儲けよう!俺(笑)一番、こういうことを言うやつが、どっちからも叩かれるっていう(笑)」と語っていた。

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タグ : 伊集院光,著作権法,

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