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小島秀夫、ゲームにおいて「ストーリー」は重要なものではなく「世界観」が重要であると語る「そこで初めて目的ができる」
2017.07.26 (Wed)
2017年7月22日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』(毎週土 22:00-24:00)にて、ゲームクリエイター・小島秀夫がゲスト出演し、ゲームにおける「ストーリー」は重要なものではなく、「世界観」が重要なものであると語っていた。
ゲームデザイナー小島秀夫の視点

宇多丸:ゲーム性の話を中心にうかがってますけど、小島さん、たとえばムービーとかも結構たっぷり目についているじゃないですか。あと、ストーリーもガッツリあるし。
小島秀夫:ええ(笑)はい。
宇多丸:ゲームに、ストーリーというのは、やっぱりプラスなものですか?
小島秀夫:「ストーリーが重要」ではないんですよ、そもそも。僕が欲しかったのは、「世界観」なんですよね。そこが映画なんですよ。
宇多丸:はい、はい。
小島秀夫:それでまぁ、メタル(ギアソリッド)で言うと、ある人間がどこか隠れていて、追われている。それでプレーヤーも、それを動かすだけなんですけど。今までの、それまでのゲームは、全く説明がなくて。
宇多丸:うん。
小島秀夫:「自分は誰で、どの時代で、何に追われていて何をしようとしているのか」というのが全くわからない。それで、そこの世界観を作る、そこが重要だと思っていた。そこで初めて目的ができるんで。
宇多丸:ストーリーというのは、動機付けというか。
小島秀夫:ゲームの場合は、そうですね。自分がその世界で、何をどういう目的でいて。自分は何をなすべきかというのが分かりながら、そのルールに従っていくことで、どんどん、どんどん先に行きたくなるというか、使命感が出てくる。
宇多丸:ああ。
小島秀夫:自分が動かしてるっていうことになるとので。要は、「殴ってくるから戦っている」だけではやっぱり、ね。「こいつを倒す理由」というのが必ずあるじゃないですか。
宇多丸:うん。。
小島秀夫:それを与えるだけで、今までのゲームとはちょっと格段に、数ステップ上る、みたいな。
宇多丸:やっぱり感情移入度が上がるというか。
小島秀夫:そうですね。その先に、できればドラマがあったほうが良いとは思いますけど。やっぱりインタラクティブなんで、なかなか、映画のストーリーテリングをそのまま持ってくるのは難しいですよね。
宇多丸:うん、うん。
小島秀夫:そこで、苦肉の策がカットシーンという、ゲームシーンがあって。カットシーンがあってっていうのをやりましたけど。あれが、最適とはまだ思っていませんので。
宇多丸:ああ、そうですか、もっと良いフィッティングが。
小島秀夫:あると思います。でもやっぱり世界観ですね。『デス・ストランディング』であれば、海岸に裸のノーマンがいて。「こいつは一体何で、浮いているのは何で。これは、何でそういう世界があるのか?彼は何をしようとしているのか?もしくは、プレーヤーは彼となって、何をすべきか」っていうのを、理解させて。そこで協調させないと、ダメだと思うので。そのために、色々凄い設定をしていきます、世界設定とか。
ゲームデザイナー小島秀夫の視点

宇多丸:ゲーム性の話を中心にうかがってますけど、小島さん、たとえばムービーとかも結構たっぷり目についているじゃないですか。あと、ストーリーもガッツリあるし。
小島秀夫:ええ(笑)はい。
宇多丸:ゲームに、ストーリーというのは、やっぱりプラスなものですか?
小島秀夫:「ストーリーが重要」ではないんですよ、そもそも。僕が欲しかったのは、「世界観」なんですよね。そこが映画なんですよ。
宇多丸:はい、はい。
小島秀夫:それでまぁ、メタル(ギアソリッド)で言うと、ある人間がどこか隠れていて、追われている。それでプレーヤーも、それを動かすだけなんですけど。今までの、それまでのゲームは、全く説明がなくて。
宇多丸:うん。
小島秀夫:「自分は誰で、どの時代で、何に追われていて何をしようとしているのか」というのが全くわからない。それで、そこの世界観を作る、そこが重要だと思っていた。そこで初めて目的ができるんで。
宇多丸:ストーリーというのは、動機付けというか。
小島秀夫:ゲームの場合は、そうですね。自分がその世界で、何をどういう目的でいて。自分は何をなすべきかというのが分かりながら、そのルールに従っていくことで、どんどん、どんどん先に行きたくなるというか、使命感が出てくる。
宇多丸:ああ。
小島秀夫:自分が動かしてるっていうことになるとので。要は、「殴ってくるから戦っている」だけではやっぱり、ね。「こいつを倒す理由」というのが必ずあるじゃないですか。
宇多丸:うん。。
小島秀夫:それを与えるだけで、今までのゲームとはちょっと格段に、数ステップ上る、みたいな。
宇多丸:やっぱり感情移入度が上がるというか。
小島秀夫:そうですね。その先に、できればドラマがあったほうが良いとは思いますけど。やっぱりインタラクティブなんで、なかなか、映画のストーリーテリングをそのまま持ってくるのは難しいですよね。
宇多丸:うん、うん。
小島秀夫:そこで、苦肉の策がカットシーンという、ゲームシーンがあって。カットシーンがあってっていうのをやりましたけど。あれが、最適とはまだ思っていませんので。
宇多丸:ああ、そうですか、もっと良いフィッティングが。
小島秀夫:あると思います。でもやっぱり世界観ですね。『デス・ストランディング』であれば、海岸に裸のノーマンがいて。「こいつは一体何で、浮いているのは何で。これは、何でそういう世界があるのか?彼は何をしようとしているのか?もしくは、プレーヤーは彼となって、何をすべきか」っていうのを、理解させて。そこで協調させないと、ダメだと思うので。そのために、色々凄い設定をしていきます、世界設定とか。
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