オードリー・若林「芸人を辞めるのにも理由が必要」
2011.06.05 (Sun)
2011年06月04日放送の「オードリーのオールナイトニッポン(ANN)」にて、オードリー・若林正恭が本気で芸人を辞めようと思っていたときのことについて語っていた。

若林「相変わらず私は、『芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~』の舞台をやる上で、雑誌取材のインタビューを受けていましてね」
春日「そうですか」
若林「インタビューっていうのをやってて、思うんだけど、インタビュワーの人にそれなりの感覚が無いと、ギャグだと思われてしまう瞬間ってありますね」
春日「ほう」
若林「また、話すと怒られちゃうかもしれないけど(笑)呼ばれて怒られちゃうかもしれないけど(笑)」
春日「そんなことあるんですか?」
若林「たまにあるんですよ。ラジオで喋ったことで、呼ばれて怒られること」
春日「あぁ、そうですか」
若林「実際ね、俺ら(売れなかった時期)何も引っかからなかったじゃん」
春日「うん」
若林「今度、写真を撮ってこようかなって思ったんだけどね。実家に帰ったのよ、親父が誕生日で。それで、自分の部屋に久しぶりに戻ってみたら、そのまんまになってて。家を出た時期のまま」
春日「うん」
若林「色々、紙に書いて貼ってあったの。『2008年の目標 M-1優勝』とかね。それで、もうワケの分からないことが書いてあるのよね」
春日「目標みたいなヤツがね」
若林「紙に書いて画鋲で貼ってあるんだけど。あれは、笑えるんじゃないかな。一つ一つ、写真を撮ってこようかな」
春日「ああ、それは是非とも」
若林「『春日は何も悪くない。スベったら全部自分のせいだと思え』とかいう紙が貼ってあるの(笑)」
春日「素晴らしいね(笑)」
若林「『もうここまできたら、売れなくてもいい。自分の芸を貫き通せ。何回戦とか、そういうことじゃねぇ』って書いてあって(笑)」
春日「文章として書いてあるんだ(笑)」
さらに、以下のように語っていた。
若林「はっはっは(笑)それで、インタビューを受けていて、もう俺は売れないと思ってたから、その感覚は春日は分かると思うけど」
春日「分かる、分かる」
若林「でもさ、お前はオフィシャルでは『いつか時代が追いつくと思っていた』って言うんだよな」
春日「それは公式見解だよ」
若林「それはそれで良いじゃない。でも、売れないっていうのが自明になっちゃってたのは、分かるよね」
春日「売れるってことが、リアルに想像できなかったんだよね」
若林「そうそう。売れないだろうなって思ってるワケだよ。それでも、夢を諦められないって状況なんだよ。『芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~』のストーリーも、そういう状況なんだよ」
春日「うん」
若林「そこなんだよね、肝は。辞める、辞めないってことになってくると、辞める理由がいるんだよね」
春日「まぁ、そうね。特に『これが』っていう理由が無いからね」
若林「なんでも良いから、その理由が欲しかったから、また怒られちゃうかもしれないけど、『クビになること』だったワケよ」
春日「なるほど」
若林「だから、お前がゆっくり歩いてきたり、後半二分ずっと踊ってたりっていうことがあるじゃない?そういうことをインタビューで話をしてると、分かんないみたい。ギャグになっちゃうんだよね」
春日「あぁ、そう」
若林「『クビになろうとしてましたからね』って言うと、ギャグだと思われるの。『またまた~』みたいな」
春日「『そんな大げさな』みたいな?」
若林「そんなワケないでしょ、みたいな。説明も難しいから、そこから引き返すんだけど」
春日「うん」
若林「説明するのも、向こうの人からすれば面倒だし。そこまでの感覚が上手く説明できなんだよね」
春日「うん」
若林「『芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~』は、色んな先輩が読んでるみたいで、『舞台やるんだって?』って声掛けられるんだけどね」
春日「ああ、そうですか」
若林「ただ、早く売れた人は『分からなかった』ってはっきり言ってて面白かった。『始めてすぐに売れてもうたから、分からへんわ』って言ってたのが気持ち良くて(笑)」
春日「まぁ、そっか。売れるまで長く掛かった人の物語だから仕方ないよね」
若林「そうそう。辞める理由がいるってことなんだよね」
春日「続ける理由よりも、辞める理由の方が無いんですよね」
若林「そうそう。一緒にしたら怒ってくる人もいるかもしれないけど、新撰組の土方歳三が五稜郭に死ぬ理由を求めて行っちゃうじゃない?」
春日「止めてくれ、と。俺のことを止めてくれ、と」
若林「はっはっは(笑)新撰組と比べるわけじゃないけど」
春日「オードリー=新撰組は暴論じゃないよ。それは、言い得て妙。なるほどって思った」
若林「いや、10:0で暴論だな(笑)」
春日「えぇ~そうなの?」
若林「新撰組ほど名を上げてないからね」
春日「…辞める理由ね」
若林「575っていうコンビがいて、ちゃぁぼってヤツがいて。佐藤満春が入ってくる前、俺はちゃぁぼしか友達がいなくて、ちゃぁぼとしか話してなくて。毎日、ガストとかに行って、ネタを作ったりしてたんだけど」
春日「うん」
若林「ちゃぁぼは、辞めるってことを俺に一切言わず、ある日、連絡が取れなくなって、どうしたのかなって思ってアパートに行ったら、何も無いのよ。部屋が蛻の殻なの」
春日「へぇ」
若林「えぇ?って思ったら、『辞めて引っ越ししたんだ』って最後の挨拶を、焼き肉を食ってしてたんだって。その最後の挨拶に俺は呼ばれてショックだったんだけど」
春日「ふふっ(笑)」
若林「それで、俺は引き留めようと思って、焼き肉屋に行ったの。そうしたら、アイツは結婚してて。嫁は辞めてほしいから、芸人を。だから、さらに嫁は俺を説得しようと出て来て」
春日「ほう」
若林「結局、帰っちゃって。たまたまよ。よゐこさんの大阪の町歩きの番組で、社員証をぶら下げたちゃぁぼが幸せ太りで来て。『こんなところでロケやってるんですか』って言ってきて。近況を訊いたら、『嫁とウォーキングしたり、営業成績も良くて』って言ってて」
春日「ほう」
若林「『今年のM-1、予選出るんですよ』って言って。まだ諦めきれてねぇのかよって(笑)」
春日「うん」
若林「『子供を抱いて、漫才コンビだって言って予選出ようとしてるんですわ』って言ってて。絶対に止めろ、それって言って(笑)」と語っていた。
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春日「そうですか」
若林「インタビューっていうのをやってて、思うんだけど、インタビュワーの人にそれなりの感覚が無いと、ギャグだと思われてしまう瞬間ってありますね」
春日「ほう」
若林「また、話すと怒られちゃうかもしれないけど(笑)呼ばれて怒られちゃうかもしれないけど(笑)」
春日「そんなことあるんですか?」
若林「たまにあるんですよ。ラジオで喋ったことで、呼ばれて怒られること」
春日「あぁ、そうですか」
若林「実際ね、俺ら(売れなかった時期)何も引っかからなかったじゃん」
春日「うん」
若林「今度、写真を撮ってこようかなって思ったんだけどね。実家に帰ったのよ、親父が誕生日で。それで、自分の部屋に久しぶりに戻ってみたら、そのまんまになってて。家を出た時期のまま」
春日「うん」
若林「色々、紙に書いて貼ってあったの。『2008年の目標 M-1優勝』とかね。それで、もうワケの分からないことが書いてあるのよね」
春日「目標みたいなヤツがね」
若林「紙に書いて画鋲で貼ってあるんだけど。あれは、笑えるんじゃないかな。一つ一つ、写真を撮ってこようかな」
春日「ああ、それは是非とも」
若林「『春日は何も悪くない。スベったら全部自分のせいだと思え』とかいう紙が貼ってあるの(笑)」
春日「素晴らしいね(笑)」
若林「『もうここまできたら、売れなくてもいい。自分の芸を貫き通せ。何回戦とか、そういうことじゃねぇ』って書いてあって(笑)」
春日「文章として書いてあるんだ(笑)」
さらに、以下のように語っていた。
若林「はっはっは(笑)それで、インタビューを受けていて、もう俺は売れないと思ってたから、その感覚は春日は分かると思うけど」
春日「分かる、分かる」
若林「でもさ、お前はオフィシャルでは『いつか時代が追いつくと思っていた』って言うんだよな」
春日「それは公式見解だよ」
若林「それはそれで良いじゃない。でも、売れないっていうのが自明になっちゃってたのは、分かるよね」
春日「売れるってことが、リアルに想像できなかったんだよね」
若林「そうそう。売れないだろうなって思ってるワケだよ。それでも、夢を諦められないって状況なんだよ。『芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~』のストーリーも、そういう状況なんだよ」
春日「うん」
若林「そこなんだよね、肝は。辞める、辞めないってことになってくると、辞める理由がいるんだよね」
春日「まぁ、そうね。特に『これが』っていう理由が無いからね」
若林「なんでも良いから、その理由が欲しかったから、また怒られちゃうかもしれないけど、『クビになること』だったワケよ」
春日「なるほど」
若林「だから、お前がゆっくり歩いてきたり、後半二分ずっと踊ってたりっていうことがあるじゃない?そういうことをインタビューで話をしてると、分かんないみたい。ギャグになっちゃうんだよね」
春日「あぁ、そう」
若林「『クビになろうとしてましたからね』って言うと、ギャグだと思われるの。『またまた~』みたいな」
春日「『そんな大げさな』みたいな?」
若林「そんなワケないでしょ、みたいな。説明も難しいから、そこから引き返すんだけど」
春日「うん」
若林「説明するのも、向こうの人からすれば面倒だし。そこまでの感覚が上手く説明できなんだよね」
春日「うん」
若林「『芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~』は、色んな先輩が読んでるみたいで、『舞台やるんだって?』って声掛けられるんだけどね」
春日「ああ、そうですか」
若林「ただ、早く売れた人は『分からなかった』ってはっきり言ってて面白かった。『始めてすぐに売れてもうたから、分からへんわ』って言ってたのが気持ち良くて(笑)」
春日「まぁ、そっか。売れるまで長く掛かった人の物語だから仕方ないよね」
若林「そうそう。辞める理由がいるってことなんだよね」
春日「続ける理由よりも、辞める理由の方が無いんですよね」
若林「そうそう。一緒にしたら怒ってくる人もいるかもしれないけど、新撰組の土方歳三が五稜郭に死ぬ理由を求めて行っちゃうじゃない?」
春日「止めてくれ、と。俺のことを止めてくれ、と」
若林「はっはっは(笑)新撰組と比べるわけじゃないけど」
春日「オードリー=新撰組は暴論じゃないよ。それは、言い得て妙。なるほどって思った」
若林「いや、10:0で暴論だな(笑)」
春日「えぇ~そうなの?」
若林「新撰組ほど名を上げてないからね」
春日「…辞める理由ね」
若林「575っていうコンビがいて、ちゃぁぼってヤツがいて。佐藤満春が入ってくる前、俺はちゃぁぼしか友達がいなくて、ちゃぁぼとしか話してなくて。毎日、ガストとかに行って、ネタを作ったりしてたんだけど」
春日「うん」
若林「ちゃぁぼは、辞めるってことを俺に一切言わず、ある日、連絡が取れなくなって、どうしたのかなって思ってアパートに行ったら、何も無いのよ。部屋が蛻の殻なの」
春日「へぇ」
若林「えぇ?って思ったら、『辞めて引っ越ししたんだ』って最後の挨拶を、焼き肉を食ってしてたんだって。その最後の挨拶に俺は呼ばれてショックだったんだけど」
春日「ふふっ(笑)」
若林「それで、俺は引き留めようと思って、焼き肉屋に行ったの。そうしたら、アイツは結婚してて。嫁は辞めてほしいから、芸人を。だから、さらに嫁は俺を説得しようと出て来て」
春日「ほう」
若林「結局、帰っちゃって。たまたまよ。よゐこさんの大阪の町歩きの番組で、社員証をぶら下げたちゃぁぼが幸せ太りで来て。『こんなところでロケやってるんですか』って言ってきて。近況を訊いたら、『嫁とウォーキングしたり、営業成績も良くて』って言ってて」
春日「ほう」
若林「『今年のM-1、予選出るんですよ』って言って。まだ諦めきれてねぇのかよって(笑)」
春日「うん」
若林「『子供を抱いて、漫才コンビだって言って予選出ようとしてるんですわ』って言ってて。絶対に止めろ、それって言って(笑)」と語っていた。
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