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伊集院光、政府の打ち出す副業推進などの「働き方改革」実現性に疑問「決まり事や政府の方針で、すんなりいきます?」

2016.10.26 (Wed)
2016年10月25日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光とらじおと』(毎週月-木 8:30-11:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、政府の打ち出す副業・兼業推進などの「働き方改革」の実現性に疑問を呈していた。

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伊集院光:僕、これは相当難しいなと思うのはね、「働き方改革」という話で。

内山研二:ええ。

伊集院光:「会社員の兼業・副業を促進していこう」みたいな。でもね、同じ紙面の中に、電通で、過労自殺なさった方の関連のニュースが出てて。

内山研二:はい。

伊集院光:電通は、労働管理の改善策の一貫として、深夜の残業を防止すると言っていて。

内山研二:ええ。

伊集院光:防止している、防止していると言っても、防止できていないじゃないかみたいな話になっていくので、今回は、「午後10時から全館消灯」というこういうやり方をしましたみたいなものが、同じ新聞、同じニュース番組に同居する状況って、何かとても、政府が考えるのは素晴らしいことだけど、なかなかその場所、場所で上手くいかないだろうな、というのは思うんですよね。

上田まりえ:うん。

伊集院光:ユニクロとかが、「じゃあ、もう週3日働いて、4日休みにしようか」みたいな。それでいて、「何なら、その週4日、他のところで働けば良いんじゃねぇか?」みたいな、ライフスタイルを提唱しているけど。「だったら、ユニクロに2回行ったほうが良くない?倍給料くれんの?」という。

上田まりえ:うん、うん。

伊集院光:週6日行って、倍給料もらえば、となってくるじゃない?

上田まりえ:そうですね。

伊集院光:他のケースでも、たとえば僕らの仕事で言うと、一緒に色んな番組をかけもちしているスタッフとかいるじゃないですか。僕の番組の会議のアイディアが、出終わらない。今日までに企画会議に企画を3つ出しましょう、と言っているのに、1つしか出ない。

内山研二:うん。

伊集院光:要するに、会議の時間は何時までと決まっているけれども、その会議でやるべきことは、「3つ企画を出しましょう」ということで。これが終わらないうちに、「すみません、次のがありますので」と出ていく感じを、どうするかとなってくると。

内山研二:そうね。

伊集院光:こういので悩まされている人は、いっぱいいるの。逆に、働く側からすれば、僕が言ったみたいな理由で、約束の時間になっても帰してもらえないというほうも、いっぱいあるわけで。これが「本当に、何か決まりを作ったりとか、政府の方針ですとなることで、すんなりいきます?」というのはちょっと思うんですよね。

内山研二:そうですね。今回、問題になっているのが、長時間労働だというのがありますね。

伊集院光:うん。

内山研二:時間で測るのは、1つの尺度として分かりやすいから、そういう言い方になるんですが。一方で、この中身というのは、どうなっているかということを、やっぱり考える必要があると思います。

伊集院光:はい。

内山研二:電通の、その新入社員の女性が自ら命を絶ったというケースについても、もちろん長時間労働ということがあったかもしれませんが、その中身ですね。色々、話が出てきますけども、やっぱりかなり人間関係ですとかね、その仕事上のプレッシャーというものが、相当あったと。

伊集院光:うん。

内山研二:「長時間労働でなければ、そういうプレッシャーはますますあっても良いのか?」っていうことは、違いますから。そこはやっぱり、考えなきゃいけない。さらに、これが副業ですとか、テレワークというのは在宅勤務のことですけども、どんどん広げて行った時に、「じゃあ、果たして全部を誰がコントロールするんですか?」ということになると、本人になってしまうのか。それとも、それぞれの事業体なのか、それとも第三者が判断するのか、これ、ますます分かりづらいですよね。

伊集院光:これね、本当に難しいなと思うのは、ラジオ番組1つ作るのでも、TBSラジオの社員の人もいれば、制作会社という、下請けのスタッフもいるわけ。

内山研二:ええ。

伊集院光:さらに、ウチの番組だけでも、1週間だと何種類もの制作会社のスタッフがいて。実は、同じ番組をやっているのに、会社との契約条件が違うんですよね。

上田まりえ:そうですよね。

内山研二:そうですね。

伊集院光:いわゆる、年俸制みたいなところもあれば、いわゆる残業代をつける会社もあって。同じ番組で、同じ業務を隣同士でしてても、違う条件ってなってきたりするでしょ?

上田まりえ:そう。

伊集院光:まぁ、これはね、もう難しいよね。相当、これは難しいと思いますよ。

上田まりえ:はい。

内山研二:「ガイドラインを作る」というんですが、どういうガイドラインが出てくるのか、ちょっと注目したいですけどね。

伊集院光:そうですね。

内山研二:どうするんだろう。

伊集院光:いや、思いますよ。本当に分かりやすいのは、その企画会議に出るようなスタッフからしてみたら、その次の番組で出した企画が、「俺と喋ってたことに、少し影響されていない?」みたいな話に絶対になるのよ。

内山研二:ああ。

伊集院光:それでその時に、「お前、あの会議中座して行った次の雑誌の会議で、俺が言ってたのに近いことになってませんか?」みたいな話になったりするわけ。

内山研二:うん。

伊集院光:副業。

内山研二:ええ。

伊集院光:だから、その副業の規定の中でも、同種類のものは兼務できないようにしようとか、それを契約条件に入れようとか細かいことをやっていくんだと思うんですけど。まぁ、相当ややこしいことにはなりそうですね。

内山研二:ねぇ、うん。

伊集院光:まぁ、でも何か本当に労働環境が、綺麗事で締めれば、だけども。みんなが働きやすくてね、それで生活に困らないような、その社会になるのがもう本当に…自分で言っていて、ちょっと絵空事を言っているって、恥ずかしさがあるんですけど(笑)

内山研二:でも、向かう方向はそうでなくちゃいけないですね。

伊集院光:いけないですね。


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タグ : 伊集院光,

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