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伊集院光・中村尚登、中国軍艦の領海侵入の狙いと問題点「情報収集目的であれば無害通航に当たらない」

2016.06.18 (Sat)
2016年6月16日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光とらじおと』(毎週月-木 8:30-11:00)にて、お笑い芸人・伊集院光とニュースデスク・中村尚登が、沖縄県の北大東島の北側で中国海軍の情報収集艦が領海の外側にあたる接続水域に侵入したことについて、その目的と問題点について語っていた。

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伊集院光:中国海軍の軍艦の関連のニュースですけど、これ、正確には昨日未明。

中村尚登:昨日未明ですね、今日未明ではなくて。昨日の未明のことで。昨日の午前3時半頃に、口永良部島の西で、領海内に入って、その後屋久島の南の方で領海の外に出たということですね。

伊集院光:最近、ちょっとこの手の物騒な中国と領海関係の話、多いですね。

中村尚登:そうですね。この間は、尖閣諸島付近で、ここは領海ではなかったんだけど、領海に続く接続水域というところですね。そこに、中国の軍艦が来たということで、中国大使を外務省に呼んで抗議をしたというね。こういうことがありましたけれどもね。

伊集院光:難しいですね。僕、思うんですけど、これに対してあまりハードにというか、一気にね、「何してんだ!」ってなっちゃうと、それこそ戦争みたいなものに何 cmか、何 mか近づくことになるわけだから、あまりこういう興奮して対応しないのが大人の頭のやり方だと思うんですけど。

中村尚登:はい。

伊集院光:ちょっと行動ではなくて、僕の本当に普通の子供っぽい感情で言うとね、行動じゃなくて、口頭で言って欲しいのは、「いやいや、お宅がやってることを、ウチがやっても、そっちは許すのね?」っていう。

中村尚登:うん。

伊集院光:「問題ないだろ」って言うわけでしょ。中国からしたら、「これ、別に問題ない。通って良いんだよね?」ということですよね、向こうが言ってくるのは。

中村尚登:うん。

伊集院光:じゃあ、「中国の海域に、たとえば自衛隊の船を通します、黙って通しますよ。それは大丈夫なんですよね?」って。

中村尚登:一応、国際海洋法条約という国連海洋法条約というのがあるんですけども、その条約の下であれば、害を与えない、無害ですよね。外を与えない無害通行というのは、認められている、と。

伊集院光:うん、うん。

中村尚登:だから、そういう害を与える目的で、国に害を与える目的ではそういうことはでない、普通に一般的に通行するのは軍艦であろうと、それは認められているんですね。

伊集院光:うん、うん。

中村尚登:ですから、中国の領海のところを通っても、良いことになっているんです。ただ、中国の場合は国内法で、軍艦が通る時には政府の許可を取らないといけないという、中国の国内法があるんですよ。

伊集院光:うん。

中村尚登:「これ、ちょっとおかしいんじゃない?」っていうのは、国際的に言われているんですけどもね。

伊集院光:うん。

中村尚登:同じように、その中国が領海だって言っているところを通った例として、アメリカの「自由の航行作戦」っていうのがあるじゃないですか、南シナ海で。

伊集院光:はい、はい。

中村尚登:あれがそうですよね。

伊集院光:ほう、ほう。

中村尚登:それで中国は、「自分達の国内法で許可を取っていないじゃないか」って文句は言うけれども、国連の海洋法条約で、別に通行の自由は保障されているじゃないか、というようなことなんですよね。

伊集院光:そうなってくると、僕のその子供のケンカ的なやつで言うと、「ウチも作りますんで」みたいなことになっちゃうんだけど、まぁこういうのがヒートアップすればするほど、平和とは離れていったりとか、あと色んなな人の意見はあるでしょうけど、「それじゃあ舐められるじゃないか」という考え方もあるんでしょうけど。

中村尚登:今までは、大体そういうことを荒立てないように、中国というのも控えてきてたんだけど、ここにきて「自由なんだから」というね。

伊集院光:うん。

中村尚登:その南シナ海での「自由の航行作戦」とか、そういうことに対抗する意味もあるのかもしれませんし、今回、入って来ているのが情報収集艦っていうやつなんですね。

伊集院光:うん。

中村尚登:情報収集艦というのは、色んな軍艦なんかは無線で通信しているじゃないですか、行動をとるのに。

伊集院光:うん。

中村尚登:それを傍受して、どのような無線帯を使っているのか、電波帯を使っているのかとかというのを研究するための船なんですね。

伊集院光:うん、うん。

中村尚登:それで今回も、日本とアメリカとインドとの3ヶ国が訓練をやってたんですけど、そこに行くためのインドの軍艦が、同じところを通っているんですよ。その後を、くっついて通っていくんですよね。

伊集院光:ああ。

中村尚登:だから、そういう風な研究をしていたんじゃないか、と。だけどそれを研究してましたよ、そういう情報収集をしていましたよ、って言ったら、さっき言った国連海洋法条約の無害通航にあたらないんですよ。

伊集院光:うん。

中村尚登:軍艦がそういう情報収集をやったりとか、あるいはそこで魚を獲ったりするのは、無害通航にならないわけですよね。ただ普通に、目的地に行くために通るだけというのであれば、それは通る自由が認められているんですけど。

伊集院光:うん。

中村尚登:だから、「そこのところに違反するんじゃないの?」というのが、今、日本としては言えることかもしれませんね。

伊集院光:外交、難しいですね。


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タグ : 伊集院光,

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