伊集院光、NHK島津有理子アナが医師を志した理由を明かす「番組『100分de名著』で『生きがいについて』を読んで」
2018.10.02 (Tue)
2018年10月1日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、NHKアナウンサー・島津有理子が医師を志した理由について語っていた。
伊集院光の今週末この映画を借りて観よう vol.1

伊集院光:NHKで『100分de名著』っていう番組を一緒にやっている、島津(有理子)アナウンサーが急に、「NHKを辞める」って言い出して。
これもすごい話で。きっかけがね、本当、ウソみたいな話なんだけど。『100分de名著』っていうのは、その昔からある本、名著を読んで学んでいく、みたいな番組なんだけど。
で、前々からちょっと気持ちの中にはあったことらしいんだけど。島津アナが、女性アナウンサー、双子、2児の母。もう40歳くらいだよね、多分。その島津アナウンサーが、『生きがいについて』っていう、神谷美恵子さんって方が書いた。もう、ボケを挟む余地がないぐらい真面目な本です。
ハンセン病っていう、国の政策のせいでとても迫害された、そのハンセン病の患者さんたちがいる施設の中で、その病気もそうだし、世の中の差別もそうです。その絶望の中で、それでも生きがいを持って生きている人たちがいる。さあ、人にとって生きがいとはなんだっていうことを書いた本なんですよね。その『生きがいについて』。
生きがいについて


それを、番組の中で学んだわけ。番組の中で学んだときに、その島津さんは「自分はそもそも、やりたかったことは何なんだろう?」っていう深い思いに駆られます、と。
神谷美恵子『生きがいについて』 2018年5月 (100分 de 名著)


で、ちょっと前に言われて、「実は、私はもともとお医者さんになりたかったんだ」と。「お医者さんになりたかったんだけれども、それは早めに諦めて、この道に入っていって、で、そのお医者さんになれるかどうかの可能性に、一度もチャレンジもしないまま、きたんじゃないかっていう気がしてる」って。
伊集院光の今週末この映画を借りて観よう vol.1

伊集院光:NHKで『100分de名著』っていう番組を一緒にやっている、島津(有理子)アナウンサーが急に、「NHKを辞める」って言い出して。
これもすごい話で。きっかけがね、本当、ウソみたいな話なんだけど。『100分de名著』っていうのは、その昔からある本、名著を読んで学んでいく、みたいな番組なんだけど。
で、前々からちょっと気持ちの中にはあったことらしいんだけど。島津アナが、女性アナウンサー、双子、2児の母。もう40歳くらいだよね、多分。その島津アナウンサーが、『生きがいについて』っていう、神谷美恵子さんって方が書いた。もう、ボケを挟む余地がないぐらい真面目な本です。
ハンセン病っていう、国の政策のせいでとても迫害された、そのハンセン病の患者さんたちがいる施設の中で、その病気もそうだし、世の中の差別もそうです。その絶望の中で、それでも生きがいを持って生きている人たちがいる。さあ、人にとって生きがいとはなんだっていうことを書いた本なんですよね。その『生きがいについて』。
生きがいについて
それを、番組の中で学んだわけ。番組の中で学んだときに、その島津さんは「自分はそもそも、やりたかったことは何なんだろう?」っていう深い思いに駆られます、と。
神谷美恵子『生きがいについて』 2018年5月 (100分 de 名著)
で、ちょっと前に言われて、「実は、私はもともとお医者さんになりたかったんだ」と。「お医者さんになりたかったんだけれども、それは早めに諦めて、この道に入っていって、で、そのお医者さんになれるかどうかの可能性に、一度もチャレンジもしないまま、きたんじゃないかっていう気がしてる」って。
伊集院光、高校時代に不登校となり病んでいた頃の奇行を告白「荒川遊園地で、ヤギに自分の写真を食べさせていた」
2017.12.12 (Tue)
2017年12月11日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、高校時代に不登校となり、病んでいた頃の奇行について告白していた。
伊集院光の今週末この映画を借りて観よう vol.1

伊集院光:短く編集はされたものの、「ヤギの怪獣が来て」って話(伊集院光、『ソラリス』をテーマにした『100分de名著』で島津アナたち共演者を「ドン引き」させた発言「ヤギのバケモンが…」)は、オンエアされたらしいんですけど(笑)
本当はもっと細かく、カメラ止まってるところで話してるんですけど、もっと前後の話があるんです。50の大人が、「ヤギの怪獣に世の中が食われればいい」って、その短いセンテンスだけだと、さすがにそれは足りてないのは分かりますよ、僕も(笑)
高校入って凄い病んだ時に、最初に僕の病み始めの段階で、「過去の写真を全部なくしたい」って衝動に駆られるんです。なぜだかは分からないです。学校に行けなくなって、学校に行く途中に、荒川遊園地の前を通るんです。
学校行きたくないと、なんとなく荒川遊園地に入るっていう日々が結構あって。多分、今はいないと思いますけど、当時、荒川遊園地にヤギがいたんです。それで、何なんですかね、分かんないんですけど、今までの自分の写真をヤギに食べさせるっていう。
小学校の時の集合写真とかを、ダメなんですよ。今のコンプライアンスでは、もうヤギ法の方が決まりましたから。何年か前ですかね、今の自民党じゃない、ヤギ政権があった時に。議員さんの52%をヤギがとったことがあったじゃないですか。
あの時に、ヤギ法で「ヤギは紙を、ましてや印画紙を食べさせてはいけない」って法律ができましたから。その施行前の話ですから。その時に、僕の子供の頃からの写真や、小学校の記念写真とかをヤギにあげるって儀式で、少しずつ自分をなくしていくっていうことをやってたんです。
伊集院光の今週末この映画を借りて観よう vol.1

伊集院光:短く編集はされたものの、「ヤギの怪獣が来て」って話(伊集院光、『ソラリス』をテーマにした『100分de名著』で島津アナたち共演者を「ドン引き」させた発言「ヤギのバケモンが…」)は、オンエアされたらしいんですけど(笑)
本当はもっと細かく、カメラ止まってるところで話してるんですけど、もっと前後の話があるんです。50の大人が、「ヤギの怪獣に世の中が食われればいい」って、その短いセンテンスだけだと、さすがにそれは足りてないのは分かりますよ、僕も(笑)
高校入って凄い病んだ時に、最初に僕の病み始めの段階で、「過去の写真を全部なくしたい」って衝動に駆られるんです。なぜだかは分からないです。学校に行けなくなって、学校に行く途中に、荒川遊園地の前を通るんです。
学校行きたくないと、なんとなく荒川遊園地に入るっていう日々が結構あって。多分、今はいないと思いますけど、当時、荒川遊園地にヤギがいたんです。それで、何なんですかね、分かんないんですけど、今までの自分の写真をヤギに食べさせるっていう。
小学校の時の集合写真とかを、ダメなんですよ。今のコンプライアンスでは、もうヤギ法の方が決まりましたから。何年か前ですかね、今の自民党じゃない、ヤギ政権があった時に。議員さんの52%をヤギがとったことがあったじゃないですか。
あの時に、ヤギ法で「ヤギは紙を、ましてや印画紙を食べさせてはいけない」って法律ができましたから。その施行前の話ですから。その時に、僕の子供の頃からの写真や、小学校の記念写真とかをヤギにあげるって儀式で、少しずつ自分をなくしていくっていうことをやってたんです。
伊集院光、『ソラリス』をテーマにした『100分de名著』で島津アナたち共演者を「ドン引き」させた発言「ヤギのバケモンが…」
2017.12.12 (Tue)
2017年12月11日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、NHK・Eテレで放送された番組『100分de名著』で島津アナたち共演者を「ドン引き」させた発言をしてしまったと明かしていた。
伊集院光の今週末この映画を借りて観よう vol.1

伊集院光:最も僕の薄気味悪い部分を出していいのは、恐らくこの深夜ラジオだと思ってます。僕の本当の薄気味悪い部分。
で、最も出しちゃいけないのが、NHK教育、Eテレだと思ってます。でも、Eテレでやってる『100分de名著』っていう番組の途中、途中になんかそのさぁ…『100分de名著』は、古典的な名著、流行り廃り関係ない、『吾輩は猫である』とか、名著を大学の専門…その名著に関しての日本での1、2の権威みたいな人がきて。
「この名著は、どう読み解くべきなのか」っていうのを、講義してくださる。しかも、そのテキストがあって、毎月、テキストがあるんだから、そのための。4週に渡って、一個の名著を紐解くにあたって、テキストがあるんです。
この番組、テキストなんか作っても、そのとおり喋んねぇじゃん、どうやったって(笑)本番始まる40秒前に喋ろうって言ったことを、全く喋ってないから(笑)もう、驚きもしないよね、前に座ってる渡辺君って男は、「今日、こんなこと喋ろうと思ってるんだ。でいて、その後、こういうコーナーにいって」みたいなのを、コントロールする役ですけど、一切、コントロールを諦めてますから。
スポーツジムに行った話は、どこに行ったんだよ。メガネを作りに行ったり、スポーツジムに行ったりの話をするって、本番の40秒前…あと、スペシャルウィークだから、メールで喋って欲しいことを受け付けんじゃなかったのかよ(笑)
…で、『100分de名著』の話をするなんて、聞いてないでしょ。だから、テキストとか作れませんけど、『100分de名著』の方は、先生とNHKの島津さんってアナウンサーさんがコントロールしてるから、「基本的には、こういう講義をしようと思ってます」っていう、テキストを出してて、それを見ながら名著に詳しい人とかが「なるほど、そういう解釈なのね」みたいな。
「あの部分の文章には、こういうことが入ってんのね」って、「時代背景と照らし合わせると、こういう意味があるのね」っていうのを、読み解いていく、みたいな番組なの。
そんな真面目な番組なんだけど、その名著の力が強すぎて、ちょいちょい気持ち悪ぃこと言うし、それがオンエアされるってことがあって、「ああ、変なこと言ったな」って思うの。
前の時、カフカの『変身』かなんかの時に、すっかり自分のどす黒い部分。朝起きたら、自分が役に立たねぇ害虫になってました、みたいな話っていうのは、自分が学校に行かなくなった時の感じに似てる、みたいなことを、NHKのカメラの前で語りだし、それがオンエアされるっていう、辱めにあったりとか。
フランケンシュタイン博士の作った怪物の、醜さみたいなのにすげぇ感情移入をして。熱く語りはじめて、引かれる、それがオンエアされる、みたいなことがあるんだけど。
伊集院光の今週末この映画を借りて観よう vol.1

伊集院光:最も僕の薄気味悪い部分を出していいのは、恐らくこの深夜ラジオだと思ってます。僕の本当の薄気味悪い部分。
で、最も出しちゃいけないのが、NHK教育、Eテレだと思ってます。でも、Eテレでやってる『100分de名著』っていう番組の途中、途中になんかそのさぁ…『100分de名著』は、古典的な名著、流行り廃り関係ない、『吾輩は猫である』とか、名著を大学の専門…その名著に関しての日本での1、2の権威みたいな人がきて。
「この名著は、どう読み解くべきなのか」っていうのを、講義してくださる。しかも、そのテキストがあって、毎月、テキストがあるんだから、そのための。4週に渡って、一個の名著を紐解くにあたって、テキストがあるんです。
この番組、テキストなんか作っても、そのとおり喋んねぇじゃん、どうやったって(笑)本番始まる40秒前に喋ろうって言ったことを、全く喋ってないから(笑)もう、驚きもしないよね、前に座ってる渡辺君って男は、「今日、こんなこと喋ろうと思ってるんだ。でいて、その後、こういうコーナーにいって」みたいなのを、コントロールする役ですけど、一切、コントロールを諦めてますから。
スポーツジムに行った話は、どこに行ったんだよ。メガネを作りに行ったり、スポーツジムに行ったりの話をするって、本番の40秒前…あと、スペシャルウィークだから、メールで喋って欲しいことを受け付けんじゃなかったのかよ(笑)
…で、『100分de名著』の話をするなんて、聞いてないでしょ。だから、テキストとか作れませんけど、『100分de名著』の方は、先生とNHKの島津さんってアナウンサーさんがコントロールしてるから、「基本的には、こういう講義をしようと思ってます」っていう、テキストを出してて、それを見ながら名著に詳しい人とかが「なるほど、そういう解釈なのね」みたいな。
「あの部分の文章には、こういうことが入ってんのね」って、「時代背景と照らし合わせると、こういう意味があるのね」っていうのを、読み解いていく、みたいな番組なの。
そんな真面目な番組なんだけど、その名著の力が強すぎて、ちょいちょい気持ち悪ぃこと言うし、それがオンエアされるってことがあって、「ああ、変なこと言ったな」って思うの。
前の時、カフカの『変身』かなんかの時に、すっかり自分のどす黒い部分。朝起きたら、自分が役に立たねぇ害虫になってました、みたいな話っていうのは、自分が学校に行かなくなった時の感じに似てる、みたいなことを、NHKのカメラの前で語りだし、それがオンエアされるっていう、辱めにあったりとか。
フランケンシュタイン博士の作った怪物の、醜さみたいなのにすげぇ感情移入をして。熱く語りはじめて、引かれる、それがオンエアされる、みたいなことがあるんだけど。
伊集院光が語る「ラジオの書き起こしサイトについて」
2013.08.20 (Tue)
2013年08月19日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、ラジオの書き起こしサイトについて語っていた。
話の発端は、伊集院光が司会を務める『100分de名著』の中で、古事記を取り扱ったことだった。
『古事記』 2013年9月 (100分 de 名著)

伊集院光「古事記は、稗田阿礼って人が神話とか伝承されてる歴史を集めてきて。諸説あるらしいんだけど…『天武天皇の命により稗田阿礼が行った』かどうかってことも難しいところらしいんだけどね。稗田阿礼が神話や伝承されてる歴史を集める、と」
「しかも、ノートにまとめるんじゃなくて、いっぱい聞いて頭の中でまとめようとするってことと、聞きに行った先で、その地域のヤツを覚えてくる一族っていう。教わって覚えるっていう一族が、俺の中でとても興味があるっていうか」
「それと同時に色んな興味が沸くんですけど、文字が無いときに覚える。覚えて伝えるって時に、文字があった方が楽なのは間違いないじゃん。でも、文字が出来たが故に、伝わらなくなった部分って、あると思うんです」
「っていうのも、このラジオとかをフリートークすると、それを書き起こしてネットとかに上げる人がいるじゃん。あえてこういう言い方をすると、"あげてくれる"人がいるんです」
「それは悪気の人もいるし、悪気じゃない人もいるんです。このラジオを広めようと思ってあげてくれる人もいて、それを変な話、悪気も含めてさらに広めてくれる人もいれば、元々、悪気で広めようとする人もいる」
「番組のためを思って、『伊集院こんな面白いこと言ってたぜ』って、書いてくれる人から、『伊集院、こんなこと言ってたぜ』ってチクってくれる人までいっぱいいる。色んな種類の人がいるんですけど」
「それの良いものだとしても、善意で出来ているものだとしても、やっぱり、喋ってることを文章にすると、絶対に変わっちゃうんだよね。変わらないなんてことはありえなくて。そのために、『伊集院が言った一言一句を書いてます』ってやったところで、その限界なところまでやったところで、絶対に変わっちゃうっていう」
「そのことを考えると、文字が出来る前にどう伝えてて、文字が出来る前はスゲェちゃんと伝わったのに、文字ができたら抜かれちゃうニュアンスって絶対にあると思うんだよね」
話の発端は、伊集院光が司会を務める『100分de名著』の中で、古事記を取り扱ったことだった。
『古事記』 2013年9月 (100分 de 名著)

伊集院光「古事記は、稗田阿礼って人が神話とか伝承されてる歴史を集めてきて。諸説あるらしいんだけど…『天武天皇の命により稗田阿礼が行った』かどうかってことも難しいところらしいんだけどね。稗田阿礼が神話や伝承されてる歴史を集める、と」
「しかも、ノートにまとめるんじゃなくて、いっぱい聞いて頭の中でまとめようとするってことと、聞きに行った先で、その地域のヤツを覚えてくる一族っていう。教わって覚えるっていう一族が、俺の中でとても興味があるっていうか」
「それと同時に色んな興味が沸くんですけど、文字が無いときに覚える。覚えて伝えるって時に、文字があった方が楽なのは間違いないじゃん。でも、文字が出来たが故に、伝わらなくなった部分って、あると思うんです」
「っていうのも、このラジオとかをフリートークすると、それを書き起こしてネットとかに上げる人がいるじゃん。あえてこういう言い方をすると、"あげてくれる"人がいるんです」
「それは悪気の人もいるし、悪気じゃない人もいるんです。このラジオを広めようと思ってあげてくれる人もいて、それを変な話、悪気も含めてさらに広めてくれる人もいれば、元々、悪気で広めようとする人もいる」
「番組のためを思って、『伊集院こんな面白いこと言ってたぜ』って、書いてくれる人から、『伊集院、こんなこと言ってたぜ』ってチクってくれる人までいっぱいいる。色んな種類の人がいるんですけど」
「それの良いものだとしても、善意で出来ているものだとしても、やっぱり、喋ってることを文章にすると、絶対に変わっちゃうんだよね。変わらないなんてことはありえなくて。そのために、『伊集院が言った一言一句を書いてます』ってやったところで、その限界なところまでやったところで、絶対に変わっちゃうっていう」
「そのことを考えると、文字が出来る前にどう伝えてて、文字が出来る前はスゲェちゃんと伝わったのに、文字ができたら抜かれちゃうニュアンスって絶対にあると思うんだよね」
伊集院光が語る「逆境から救ってくれる『笑い』」
2012.08.05 (Sun)
2012年08月01日放送の「100分 de 名著」にて、ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』が取り上げられていた。そこで、MCの伊集院光が東日本大震災当時の深夜ラジオ番組について語っていた。

『夜と霧』とは、1946年に出版された、精神科医、カウンセラーでもあるヴィクトール・フランクル自身の、強制収容所経験に基づいた作品である。
伊集院光「(強制収容所で)屈強な身体の持ち主が生き残りそうなんだけど、そうじゃない、と」
諸富祥彦(明治大学文学部教授)「真っ暗な絶望の収容所とは、別の世界である宗教とか祈りですね。現実とは異なる別の世界への通路、チャンネルを持っている人だけが生き残ることができたんだ、と。それは、身体が頑丈なことよりも、遥かに心の豊かさ、感受性の豊かさが生きる力になっていたんではないかと」
伊集院「歌が何を生産するかは分からないし、物質としてはよく分からない。信仰が物理的に何かを与えてくれるわけじゃないんだけど」
諸富祥彦「うん、うん」
伊集院「でも、大事なことなんですね」
諸富祥彦「ええ。どん底に落ちているからこそ、見つけていくものというのが、人間にはあるんだ、と。そのことが『夜と霧』には書かれていると思いますね」
伊集院「うん、うん」
諸富祥彦「これは伊集院さんがご専門だと思うんですが、収容所の中で、ユーモアを言うことによってお互いを励まし合っていたというシーンがですね、何度かあるんですね」
伊集院「そうですか…それはスゴイ希望になるのは、ラジオの深夜放送やってまして。その3.11から、起きたその週は地震の情報をとにかく出さなきゃってことで、僕らのトークの番組はなかったんですけど」
諸富祥彦「うん、うん」
さらに、以下のように語っていた。

『夜と霧』とは、1946年に出版された、精神科医、カウンセラーでもあるヴィクトール・フランクル自身の、強制収容所経験に基づいた作品である。
伊集院光「(強制収容所で)屈強な身体の持ち主が生き残りそうなんだけど、そうじゃない、と」
諸富祥彦(明治大学文学部教授)「真っ暗な絶望の収容所とは、別の世界である宗教とか祈りですね。現実とは異なる別の世界への通路、チャンネルを持っている人だけが生き残ることができたんだ、と。それは、身体が頑丈なことよりも、遥かに心の豊かさ、感受性の豊かさが生きる力になっていたんではないかと」
伊集院「歌が何を生産するかは分からないし、物質としてはよく分からない。信仰が物理的に何かを与えてくれるわけじゃないんだけど」
諸富祥彦「うん、うん」
伊集院「でも、大事なことなんですね」
諸富祥彦「ええ。どん底に落ちているからこそ、見つけていくものというのが、人間にはあるんだ、と。そのことが『夜と霧』には書かれていると思いますね」
伊集院「うん、うん」
諸富祥彦「これは伊集院さんがご専門だと思うんですが、収容所の中で、ユーモアを言うことによってお互いを励まし合っていたというシーンがですね、何度かあるんですね」
伊集院「そうですか…それはスゴイ希望になるのは、ラジオの深夜放送やってまして。その3.11から、起きたその週は地震の情報をとにかく出さなきゃってことで、僕らのトークの番組はなかったんですけど」
諸富祥彦「うん、うん」
さらに、以下のように語っていた。
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