「魔法少女まどか☆マギカ」脚本家・虚淵玄への質問

2013.06.20 (Thu)
2013年06月19日放送の「爆笑問題の日曜サンデー」にて、「魔法少女まどか☆マギカ」脚本家の虚淵玄がゲスト出演していた。そこで、虚淵玄への質問がなされていた。

虚淵玄の生い立ちについて

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語/[後編] 永遠の物語【完全生産限定版】 [Blu-ray]爆笑問題・太田「(虚淵玄さんへの質問メール)『PSYCHO-PASSの常森茜や、翠星のガルガンティアのレドは、物語の途中でそれまで正義だと信じてやっていたことが誤りだったことに気づきます。虚淵玄さんは、ご自身が生きる意味を見失ってしまうほどの裏切りを味わったことはありますか?』」」

虚淵玄「また重い質問ですね(笑)」

爆笑問題・太田「まだ質問があるみたいです。『虚淵玄さんのペンネームは、ERO-TIBU-GUNのアナグラムというウワサは本当ですか?』」」

虚淵玄「そのウワサはウソですね(笑)初めて聞きました(笑)」

爆笑問題・太田「たしかにソレ出てきます。マンガで」

虚淵玄「なるほどね」

爆笑問題・太田「最初の質問はどうですか?途中で価値観がガラっと変わるような」

虚淵玄「自分個人っていうか、むしろ親父がそうだったんですよ。そういう話を聞かされて育ってきたっていうのはありますよ」

爆笑問題・太田「あぁ」

虚淵玄「サヨクの運動でスッゲェ頑張ってたんだけど、その内にソビエトの収容所のヒドイ噂だったとか」

爆笑問題・太田「えぇ」

虚淵玄「みんなでゲバ棒振ってたときって、ソビエトってパラダイスだと思ってたらしいんですよね。それが意外とそうでもない、怖いところらしいっていうのがあって、ガッカリして止めちゃったっていう」

爆笑問題・田中「あぁ」

爆笑問題・太田「その経験があった。それを聞かされてたってことですね?」

虚淵玄「それを聞かされるし、親父と付き合いながらそういうのを感じたんでしょうね。子供心ながらに虚無感を」

爆笑問題・田中「1972年生まれで、70年代から80年代の子供でしょ?その時に、そんなに影響を受けてる子って周りにいないでしょ?」

虚淵玄「そうですね」

爆笑問題・田中「それはちょっと、特殊な環境に育ってますよね」

虚淵玄「うん。そういう下地の中で、ソ連自体がなくなっちゃったりしてますし」

爆笑問題・太田「目の前が大変換していくっていうね」

虚淵玄「揺るがない物が壊れるって、意外と見てきたなって」

爆笑問題・田中「そうですね」
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「魔法少女まどか☆マギカ」脚本家の虚淵玄インタビュー

2013.06.20 (Thu)
2013年06月19日放送の「爆笑問題の日曜サンデー」にて、「魔法少女まどか☆マギカ」脚本家の虚淵玄がゲスト出演していた。

虚淵玄の他のアニメへの認識

魔法少女まどか☆マギカ コンプリート DVD-BOX (12話, 283分) まどマギ アニメ [DVD] [Import]爆笑問題・太田「日本のアニメじゃ、トップいってる意識ありますか?」

虚淵玄「いや…」

爆笑問題・太田「宮崎駿がなんだって」

虚淵玄「そもそも、作ってるものが違いますからね(笑)」

爆笑問題・太田「まぁ、そこ違うね。エヴァとかと比べてどう?」

虚淵玄「いやぁ…あんまり、周り見えてないんですよ(笑)」

爆笑問題・太田「眼中にないんだね。エヴァなんて。クソアニメだもんね」

爆笑問題・田中「クソアニメじゃないよ」

虚淵玄「ふふ(笑)アレまだ終わってないから、なんとも言えないですよね」

爆笑問題・太田「なるほどね」

虚淵玄「どう収拾つけてくれるんだっていうのはありますからね」

虚淵玄の自分のアニメへの意識

爆笑問題・太田「『一番新しい』って意識はあるでしょ?」

虚淵玄「いや、むしろ昔に遡っているつもりなんですよ」

爆笑問題・太田「『魔法少女まどか☆マギカ』が?」

虚淵玄「そうですね。80年くらいのアニメって、そんなのばっかりじゃなかったかなって」

爆笑問題・太田「たしかに設定自体は魔法少女ってあったけどね。セーラームーンとか、もっと昔はサリーちゃんから始まって」

虚淵玄「えぇ」

爆笑問題・太田「そういうもんだって安心して観てると、全然途中から違うんだよね」

通常の魔法少女モノとの違い

虚淵玄「一番大きいのは、魔法少女モノなんですけど、オモチャを売らなくて良いっていう。この縛りの無さが(笑)」

爆笑問題・田中「オモチャ売らなくて良いっていうのは?」

虚淵玄「たとえば、途中退場しちゃうキャラとかいるんですけど、これもしもねそのキャラの持っている武器がオモチャとかになってたら、絶対に許されないんですよ」

爆笑問題・田中「あぁ~」

虚淵玄「その子の持っている武器が売れなくなっちゃいますから」

爆笑問題・田中「うん、うん」

虚淵玄「そういう縛りが、魔法少女モノにはあるんですよね」

爆笑問題・太田「それを全部拒否した?」

虚淵玄「当然、深夜枠なんで、全くお構いなしにやれたっていう。好き放題なことができたんですよね」

爆笑問題・太田「虚淵さんの、一見可愛らしい萌え系のものなのかなって思ってると、ものすごいドロドロした残酷なものが根底に流れてますよね」

虚淵玄「ふふ(笑)そうですね。そういうのを作ってくれって、プロデューサーのオファーもあったんで、じゃあ容赦なくやっちゃおうかなっていうのはあったんですよね(笑)」

虚淵玄の小説/ハイパーSFについて

爆笑問題・太田「『鬼哭街』も読ませてもらったんですけど」

虚淵玄「あ、どうも」

爆笑問題・太田「『白貌の伝道師』もそうですけど、ハイパーSFって、あんまり日本じゃ、ね…」

虚淵玄「そうですね」

爆笑問題・太田「そんなに定着してないんですけど、アメリカのネビュラ賞なんか見てると、あのパターン多いですね」

虚淵玄「えぇ」

爆笑問題・太田「それこそ、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』とかの流れの、本格派ハイパーSFを書く人なんですよね?」

虚淵玄「あんまり日本独自の浪花節とか、そっち方面には行きづらいですよね」

爆笑問題・太田「ものすごい残酷だったり、哲学的だったり。やたら難しい考え方とか思想とかが出てきて。『PSYCHO-PASS サイコパス』なんかもそうじゃん。ものすごい哲学的なんだよね。本来は、そっちをやりたい人なんですかね?」

虚淵玄「そうなんですかねぇ~。あんまり意識はないんですよね(笑)」

爆笑問題・太田「意識はない?」

虚淵玄「その場その場で、思いついた一番面白いものを、ガンガン出していってるんで」
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