伊集院光×玉袋筋太郎、映画『ミッドナイト・クロス』のバッドエンドに「参った」

2014.06.16 (Mon)
2014年06月13日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00 - 15:30)の「伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!」のコーナーにて、お笑い芸人の玉袋筋太郎が、伊集院光に映画『ミッドナイトクロス』を紹介していた。

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『ミッドナイトクロス』は、B級恐怖映画専門の音響効果マンであるジャック・テリー(ジョン・トラヴォルタ)が主人公である。ジャックは、風の音を録音し湖畔に出掛け、その最中に、自動車がパンクし川に転落するのを目撃。

車から若い女性・サリー(ナンシー・アレン)を救出するが、もう一人の男は救出できず、その後、病院でその男が、次期大統領の有力候補であったことを知る。ジャックは、録音していた音声から銃声を聞き分け、単なる事故ではなく事件であったことを確信する。ジャックは、成り行きながら、サリーに迫る殺し屋からの手から守ろうとする…という内容である。

映画の内容をここまで知っており、かつ「バッドエンドである」と聞かされるとその結末は自明かと思われるが、玉袋筋太郎は「ハッピーエンドではない」ということにこの映画の価値がある、と語っていた。

玉袋筋太郎:今回の映画、『ミッドナイト・クロス』ですけども。

伊集院光:途中、ちょっと不安になったよ(笑)

玉袋筋太郎:あっ、そう?

伊集院光:たとえば、カーチェイスみたいなのが、急に車が群集の中に入って行ったりとか、派手なところが出たりするじゃない?

玉袋筋太郎:うん。

伊集院光:あそこ、「急になんだよ、サービス過剰だな」みたいになってきて。「そういう風に行くの?これ」って。いわゆるエンターテイメント作品、"ガッハッハ終わり"みたいになっちゃうの?みたいな。

玉袋筋太郎:うん、うん。

伊集院光:オチがすごい。あそこでオチがすごいって言われると、オチが派手なんじゃないかとか、オチの大どんでん返しと思っちゃいがちだけど、違うんです。

玉袋筋太郎:そう、そう。
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町山智浩「アカデミー賞最有力候補『ローン・サバイバー』の誕生秘話」

2013.12.18 (Wed)
2013年12月17日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00 - 15:30)にて、映画評論家・町山智浩が『ローン・サバイバー』(原題:LONE SURVIVOR、2014年3月21日公開予定)について語っていた。

『ローン・サバイバー』に登場するネイビーシールズ

町山智浩「ネイビーシールズ(注釈:Navy SEALs、正式名称はUnited States Navy SEALs)の人たちに取材してきまして。ネイビーシールズというのは、アメリカの海軍特殊部隊でして」

山里亮太「はい」

町山智浩「訓練期間中に85%が脱落するという部隊でして」

山里亮太「えぇ…厳しすぎて?」

町山智浩「えぇ。精神的に徹底的に拷問するところで、たとえば両手両足を縛ってプールに投げ込むとかするんです」

赤江珠緒「え?死ぬじゃないですか(笑)」

町山智浩「そういうことを繰り返しているところで、耐えた15%しか残らないんです」

山里亮太「スゴイ15%ですね」

町山智浩「どれくらいスゴイかというと、先日公開された『キャプテン・フィリップス』って映画がありまして、最後に海賊を狙撃するのがネイビーシールズなんです」

山里亮太「はい」

町山智浩「針の穴を通すような狙撃をするんです」

山里亮太「はい」

町山智浩「揺れてる船の上から、揺れている小さなボートの小さな窓に映る犯人を3人同時に射殺するという、スゴイ狙撃をします」

山里亮太「ほぉ…」

赤江珠緒「それがネイビーシールズ?」

町山智浩「はい、そういうことが簡単にできる人たちが集まってる特殊部隊が、ネイビーシールズなんです。Navy SEALsと書くんですが、SEAlは、se:sea 海、A:air 空、L:land 陸で、陸海空を制覇する男たちって意味です」

山里亮太「へぇ」

町山智浩「もっとも危険な場所に現れて、任務を遂行して消えていくっていう、忍者部隊みたいなものですね」

山里亮太「へぇ」

町山智浩「元々、ベトナム戦争で、ゲリラに困ったアメリカが、『ゲリラにはゲリラだ』ってことで、忍者みたいな部隊を作ったのが最初です。『ゼロ・ダーク・サーティ』って映画でも取り上げられていましたが、ウサマ・ビンラディンを暗殺した部隊が、ネイビーシールズです」

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山里亮太「あぁ」

町山智浩「敵地に行って暗殺して帰ってくる、みたいなことをやる部隊ですね」

赤江珠緒「精鋭部隊ですね」

町山智浩「その人たちに、会いに行ったんです。マーカス・ラトレルさんって人に会いに行ったんです。その人が、アフガニスタンで自分の部隊が全滅して、立った一人の生き残りになった人なんです」

赤江珠緒「現役の方ですか?」

町山智浩「いえ、引退された方です。『アフガン、たった一人の生還』って本の著者なんです。その体験が、映画になりまして、『ローン・サバイバー』って映画です」

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映画評論家・町山智浩「過酷なアメリカ社会でヒットしている映画の特徴」

2013.10.22 (Tue)
2013年10月22日放送の「たまむすび」にて、トム・ハンクス主演「キャプテン・フィリップス」について語られていた。

この映画は、ソマリア海賊人質事件の実録映画であり、トム・ハンクス演じるリチャード・フィリップス船長が、乗組員を救うべく身代わりとなり、海賊の人質になるという勇気ある決断をするという内容だった。
キャプテン・フィリップス
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赤江珠緒「最近、アメリカでは、『キャプテン・フィリップス』や、『ゼロ・グラビティ』のような、苦しい感じの映画がヒットしてるんですね」

『ゼロ・グラビティ』は、2人の宇宙船飛行士、ライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)、マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)が、宇宙空間に取り残されてしまう、という映画である。
ゼロ・グラビティ
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町山「あのね、『ゼロ・グラビティ』が、アメリカで今、3週間連続でナンバー1を独走している状態なんですよ」

山里亮太「へぇ」

町山「2位に『キャプテン・フィリップス』がつけていて。でも、1位も2位も、主人公がたった1人で、海とか宇宙に放り出されて、孤立無援の状態で苦しむ。そこでいかに生き残るかっていう、ほとんど同じ映画なんですよ(笑)」

山里亮太「うん、うん」

町山「今週の末から、『All Is Lost』という映画が公開なるんですが、これはヨットに乗って遊んでいた金持ちのロバート・レッドフォードがですね、流れてきたコンテナにヨットがぶつかって、ヨットに穴が空いてしまって、沈んでいってしまう」

ALL IS LOST
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山里亮太「はい」

町山「無線機とかも壊れてしまって、太平洋のど真ん中でずっとサバイバルするという、2時間、全くセリフがないような映画なんです」

赤江珠緒「へぇ」

町山「頭の方でヨットに穴が空いてしまって、それからずっと生き残るための苦労話なんです(笑)」

山里亮太「へぇ」
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志村けん「バラエティにばかり出演する俳優はどうかと思う」

2013.09.19 (Thu)
2013年09月13日放送の「志村けんの夜の虫」にて、志村けんがドラマ・映画に出ないワケについて語っていた。

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映画『風立ちぬ』のせいでとばっちり

志村けん「宮崎駿監督の『風立ちぬ』で喫煙シーンが問題になってたけど」

ダチョウ倶楽部・上島竜兵「あぁ、そうなんですか」

志村けん「それで、俺のツイッターに『あんだけ喫煙シーンが問題になってるのに、ゴールデン番組で志村けんがパカパカ吸ってるのはどうなんだ』ってきて。大きなお世話だよな」

枡田アナ「ふふ(笑)」

志村けん「俺は『風立ちぬ』に何の関係もないし(笑)…現役で映画作れるの、スゴイよな。だって、4~5年掛けてるんだろ?」

上島「そうですよ。1作品作るのに5年掛かるんですって」

志村けん「次の映画作るときには、80歳を過ぎちゃうもんな」

上島「そうです。会見で言ってました」

志村けん「疲れちゃうもんな」

上島「ええ」

志村けんが目指すコントの極北

枡田アナ「志村さんは、何歳までコント作りたいとかありますか?」

志村けん「俺は体が動けば。人が『可哀想じゃねぇか。もういいじゃねぇか』って言われるまでやるよ」

上島「そりゃそうでしょうね」

志村けん「舞台が出来るうちは、まだ出来るからな」

上島「師匠がスゴイのは、自分でネタ考えじゃないですか。でも、仮に自分でネタ考えなくなっても、技はスゴイもってますもんね。他の人のネタも面白くする技」

志村けん「それは分かんないけどな(笑)あんまり大きな動きが出来なくなっても、小さな動きで大きく見せることはできるわな」

上島「できますよ」

志村けん「一番の理想は、『物凄い面白いんだ、この人は』ってイメージがあって、登場したらワーって笑わせて拍手を受けて、そのまま引っ込むまで笑いが収まらないっていうのが理想だね」

上島「ふふ(笑)」

志村けん「『何もしねぇのかよ』って(笑)」

枡田アナ「それも笑いになるという(笑)」
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映画評論家・町山智浩「映画で学ぶことができる恋愛」

2013.09.10 (Tue)
2013年09月10日放送の「たまむすび」にて、映画評論家・町山智浩が「トラウマ恋愛映画入門」を上梓し、映画で学ぶ恋愛について語っていた。

トラウマ恋愛映画入門

映画監督の巨匠も「恋愛」が分かっていない

町山智浩「怪獣とかクンフー映画とか、車が爆発する映画だけじゃなく、僕もおっぱいやお尻の映画好きなんですよ(笑)でも、そこまでなんです」

「ところが、『女性は心を考える』んですね。でも、男って心のことを考えないんですよ、実は。驚きかもしれないけれど」

「実際、俺だけ鈍いのかなって色んな映画を観てて分かったんですけど、巨匠と呼ばれるスタンリー・キューブリックであったり、フェデリコ・フェリーニであったり、ウッディ・アレンであったり、アルフレッド・ヒッチコックの映画であっても、ほとんど男は身勝手で相手の女の人のこと考えてないんですよ」

「しかも、その手の映画って、巨匠の恋愛体験を元にしてるのが多いんです。身勝手で女性をボロカスに傷つける映画ばかりを、世界の巨匠たちは撮ってるわけですよ。尊敬されてる人たちが」

「岡目八目って言葉があって、将棋や碁を打ってる人より、横から見てる人の方が良く見えてて。でも、自分がやると分からなくなるんですよね。巨匠も、自分の恋愛の中では分かってないんですよ。ただ、それを映画にするから、観客には分かるんですね」

フランソワ・トリュフォーの作品にみる「恋愛」

町山智浩「フランソワ・トリュフォーって監督がフランスにいるんですけど、その人は恋愛映画ばっかり作り続けた人なんです。ところがこの人の最後の方の映画で、『隣の女』って映画があるんですけど、その中ですごく重要な言葉があって。『男はみんな恋愛のアマチュアだ』って言葉があるんですね」

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「しかも、これは60歳を過ぎた男性の言葉として出てくるんですね。男はね、ダメなんですよ(笑)あまちゃんなんですね(笑)分かってないって、女性はイライラするんですね」

「どう分かってないかって、凄く分析的なセリフがいくつも出てくるんです。だから、トリフォーって、恋愛分かってるのかなって思ったら、この『隣の女』の試写を観たトリフォーの前の彼女であるカトリーヌ・ドヌーブが『あそこで出てくる教訓的な言葉は、ほとんど私が彼に言ったのよ』って言うんですよ(笑)つまりは、彼も分かってないんですよ(笑)女性に怒られたことをまとめて映画にしてるだけで」

「女性は基本的に、恋愛に関してアマチュアじゃないんですね。男は、大学教授ですらダメなんですよ(笑)」
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園子温監督の壮絶過ぎる過去「17歳で家出、心中未遂」

2013.08.23 (Fri)
2013年08月22日放送の「アウト×デラックス」にて、「愛のむきだし」や「冷たい熱帯魚」「ヒミズ」の監督で知られる園子温がゲスト出演していた。そこで、壮絶過ぎる過去について語っていた。

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17歳で家出した理由

園子温「映画のヒントって、いろいろな経験から意外と出てくるもので。僕、17歳の時に家出したんですね」

矢部浩之「はい」

園子温「童貞を捨てたかったからなんですけど」

マツコ・デラックス「え?童貞を捨てたいからって、家出に繋がります?」

園子温「やっぱり愛知県の田舎出身なんですけど、変な妄想があって、東京に出てくると捨てられるって思って(笑)」

矢部浩之「はっはっはっ(笑)なるほどね」

園子温「ギターとか持ってると、捨てられると思ってね(笑」

矢部浩之「はっはっはっ(笑)」

園子温「ギター抱えて東京に家出したんですよ」

矢部浩之「はい」

園子温「夜中に着いて、東京駅って真っ暗じゃないですか。でも、『俺はここで童貞捨てるんだ』って思い込んでますから」

矢部浩之「はい」

園子温「それでギター弾き出したんですよ。引き寄せの法則ってスゴイもんで、本当に女の人が来て。25歳くらいの」

矢部浩之「はい」

園子温「『この辺に24時間営業の喫茶店ってありますか?』って訊かれて」

矢部浩之「はい」

園子温「僕の妄想は、それを変換して意訳して、『あなたとホテル行きたいんです』って思ったんですね」

矢部浩之「はっはっはっ(笑)なるほど」

園子温「『あそこにホテルありますけど、一緒に行きますか?』って言ったら、『はい』って言ったんですよ」

マツコ・デラックス「えぇ?!」

園子温「だから、そこで東京のスゴさを実感したんですよ。東京は一晩で童貞が捨てられるって」

矢部浩之「スゲェ(笑)」
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