映画評論家・町山智浩「報われない人が元気になれる小説『縮みゆく男』」
2013.09.05 (Thu)
2013年09月03日放送の「たまむすび」にて、映画評論家・町山智浩が、作家・リチャード・マシスンについて語っていた。

町山智浩「リチャード・マシスンを追悼する本『縮みゆく男』が、発売されまして。僕も解説を書いてまして、その作家についてお話をさせてもらいたいんですけどね」

「アメリカでもめちゃくちゃ知られてる人ではないんですけど、この人がやった仕事っていうのは、アメリカ映画に凄い影響を与えているんで重要なんです」
「スティーブン・スピルバーグの映画、これはTVムービーだったんですが『激突!』という映画がありまして、その原作者なんですね」
「『激突!』は、誰ともすれ違わないような砂漠の道を走ってる。そこをセールスマンが自動車で走ってて、目の前を走っていた巨大なタンクローリーを追い抜くんですね、そしたらずっとそれからタンクローリーに追われ続けるんですよ」
「ドライブインに入って逃げると、そのドライブインごとタンクローリーが押しつぶす。パトカーに助けを求めると、パトカーごと押しつぶしてしまうんです。どこまでもタンクローリーが追い掛けてくる…という話を、リチャード・マシスンが書いてるんです」
「この人はミステリーとかSFなどと言われる短編小説をいっぱい書いてて、日本だとたとえば筒井康隆さんにも初期の頃に影響を与えてるんです。とにかく話が不条理で、ミステリーというより、カフカに近いストーリーを書き続けた人なんですね」
リチャード・マシスンとは

リチャード・マシスン(Richard Burton Matheson, 1926年2月20日 - 2013年6月23日)は、アメリカ合衆国の小説家、SF作家、ホラー小説作家、ファンタジー作家、ウエスタン作家、脚本家。
優れたストーリーテリング能力を駆使し、ひとつのアイディアを丁寧かつ繊細な描写で語るというスタイルを持つ。
映像媒体の脚本でもその才能を遺憾なく発揮し、スティーヴン・スピルバーグの『激突!』(原作と脚本)、『ヘルハウス』(原作と脚本)、エドガー・アラン・ポー作品の『恐怖の振子』『黒猫の怨霊』『忍者と悪女』、自作品"Bid Time Return"の改作脚本版『ある日どこかで』などの映画作品の他 、『トワイライトゾーン』などのTVドラマの脚本も多く手がけている。『ある日どこかで』『ゴッドファーザーPARTII』ではカメオ出演している。
リチャード・マシスン
町山智浩「リチャード・マシスンを追悼する本『縮みゆく男』が、発売されまして。僕も解説を書いてまして、その作家についてお話をさせてもらいたいんですけどね」

「アメリカでもめちゃくちゃ知られてる人ではないんですけど、この人がやった仕事っていうのは、アメリカ映画に凄い影響を与えているんで重要なんです」
「スティーブン・スピルバーグの映画、これはTVムービーだったんですが『激突!』という映画がありまして、その原作者なんですね」
「『激突!』は、誰ともすれ違わないような砂漠の道を走ってる。そこをセールスマンが自動車で走ってて、目の前を走っていた巨大なタンクローリーを追い抜くんですね、そしたらずっとそれからタンクローリーに追われ続けるんですよ」
「ドライブインに入って逃げると、そのドライブインごとタンクローリーが押しつぶす。パトカーに助けを求めると、パトカーごと押しつぶしてしまうんです。どこまでもタンクローリーが追い掛けてくる…という話を、リチャード・マシスンが書いてるんです」
「この人はミステリーとかSFなどと言われる短編小説をいっぱい書いてて、日本だとたとえば筒井康隆さんにも初期の頃に影響を与えてるんです。とにかく話が不条理で、ミステリーというより、カフカに近いストーリーを書き続けた人なんですね」
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