伊集院光、哲学者・岸見一郎のマルクス・アウレリウス『自省録』の解説で「あらゆる哲学書の読み方が変わった」と語る
2019.05.07 (Tue)
2019年5月6日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00-27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、哲学者・岸見一郎のマルクス・アウレリウス『自省録』の解説で「哲学書の読み方が変わった」と語っていた。
マルクス・アウレリウス『自省録』


伊集院光:マルクス・アウレリウス『自省録』。2000年前にマルクス・アウレリウスっていう人の書いた本なんだけどね。
俺、これをね、NHKの『100分de名著』っていう番組で取り上げて、一応、オンエアが終わったんで喋るんですけど。
『100分de名著』は、僕がもう無知な、もう全然読んでないところで、その偉い専門家の先生に、「この話はこういう話で、こういうふうに読むんだよ」って教わって。で、大体…まぁ自由なんだけど、収録全部終わったところで、初めて読む、読まないを決めて。
でも大抵、その解説の先生の言ってることが面白いから、ストーリーはわかっちゃっても読むことが多いの。相当読むんだけど。
今回、その解説に岸見一郎先生っていう、哲学者の先生がこの『自省録』を解説してくれたんだけど。解説とか、学校の先生とか、「こういうことなんだ」と思ったのが感心しちゃったのが、要は僕からしてみると、哲学書っていうのはお説教くさいんですよね。
「人間はこういうもんだ」「こう生きるべきだ」って言われたところで、「はい、そうですか」としか言いようがないですよ、と。色んな人が、あなたを惑わせるようなことを言ってくるかもしれないけど、あなたが真にやるべきことは、自分の心の中を振り返れば、必ずあるはずで。
「誰にも惑わされるべからず」みたいなことを言われても、「でしょうけど」っていうことじゃないですか。この本の中にも、「お前はいつまで明日やる、明日やるっつってんだよ」みたいな。
「そのうち死ぬからね、そんなこと言ってても」っていう。「明日やるじゃないんだ、今日よくなろうと思ってない奴が、よくなるわけないだろう、お前さぁ」って書いてくるわけ。
そんなのさ「でも…」ってなるじゃん。それは、今日やんなきゃならない原稿はあるけれども、パソコンを開くなり、FANZAに行っちゃうことが、むしろ俺に言わせれば人ですよ、と。マルクス、と。マルちゃんね(笑)マルクス・アウレリウス、って思うじゃないですか。
そうすると、「分かりました」って、あまりに正しいからパタンッと閉めて終わりじゃないですか。でも、この岸見先生が言ったことで結構、愕然としたのは、2000年前、このマルクス・アウレリウスっていう人がこの本を書いたきっかけっていうか、この本のあり方みたいなことを簡単に、それを簡単に説明してもらったら、なんかこの人、誰にも読まれたくなかったらしいの。
マルクス・アウレリウス『自省録』
伊集院光:マルクス・アウレリウス『自省録』。2000年前にマルクス・アウレリウスっていう人の書いた本なんだけどね。
俺、これをね、NHKの『100分de名著』っていう番組で取り上げて、一応、オンエアが終わったんで喋るんですけど。
『100分de名著』は、僕がもう無知な、もう全然読んでないところで、その偉い専門家の先生に、「この話はこういう話で、こういうふうに読むんだよ」って教わって。で、大体…まぁ自由なんだけど、収録全部終わったところで、初めて読む、読まないを決めて。
でも大抵、その解説の先生の言ってることが面白いから、ストーリーはわかっちゃっても読むことが多いの。相当読むんだけど。
今回、その解説に岸見一郎先生っていう、哲学者の先生がこの『自省録』を解説してくれたんだけど。解説とか、学校の先生とか、「こういうことなんだ」と思ったのが感心しちゃったのが、要は僕からしてみると、哲学書っていうのはお説教くさいんですよね。
「人間はこういうもんだ」「こう生きるべきだ」って言われたところで、「はい、そうですか」としか言いようがないですよ、と。色んな人が、あなたを惑わせるようなことを言ってくるかもしれないけど、あなたが真にやるべきことは、自分の心の中を振り返れば、必ずあるはずで。
「誰にも惑わされるべからず」みたいなことを言われても、「でしょうけど」っていうことじゃないですか。この本の中にも、「お前はいつまで明日やる、明日やるっつってんだよ」みたいな。
「そのうち死ぬからね、そんなこと言ってても」っていう。「明日やるじゃないんだ、今日よくなろうと思ってない奴が、よくなるわけないだろう、お前さぁ」って書いてくるわけ。
そんなのさ「でも…」ってなるじゃん。それは、今日やんなきゃならない原稿はあるけれども、パソコンを開くなり、FANZAに行っちゃうことが、むしろ俺に言わせれば人ですよ、と。マルクス、と。マルちゃんね(笑)マルクス・アウレリウス、って思うじゃないですか。
そうすると、「分かりました」って、あまりに正しいからパタンッと閉めて終わりじゃないですか。でも、この岸見先生が言ったことで結構、愕然としたのは、2000年前、このマルクス・アウレリウスっていう人がこの本を書いたきっかけっていうか、この本のあり方みたいなことを簡単に、それを簡単に説明してもらったら、なんかこの人、誰にも読まれたくなかったらしいの。
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