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伊集院光、『まんが日本昔ばなし』DVD未収録の問題作について語る「いがらしみきお作『飯降山』」

2014.12.02 (Tue)
2014年12月1日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00 - 27:00)にて、お笑い芸人・伊集院光が、TBS系で放送されていた『まんが日本昔ばなし』で、DVDに収録されていない、漫画家・いがらしみきおが監督・作画を担当した『飯降山』について語っていた。

まんが日本昔ばなし DVD-BOX 第1集
まんが日本昔ばなし DVD-BOX 第1集(5枚組)

いがらしみきお作『飯降山』

伊集院光:この間、構成作家の渡辺(雅史)くんに見せたヤツがあって。「これ、相当凄いんだ」って観せて。これも、DVD化されてない話なんですけどね。

『飯降山』っていう話で。渡辺くんは電車大好きだから、色んなところの土地や地理もよく知ってて。どうやら福井にある本当の山らしくて。その山に伝わってる話らしいんだけど。

俺は、なんでこれを見つけたかって言うと、いがらしみきおさんっていう、『ぼのぼの』が一番有名かな。年代によっては、『忍ペンまん丸』の作者でもあり、俺らの時代は、『ネ暗トピア』とか『さばおり劇場』っていう、ちょっと不条理な4コマ漫画で知られてるかな。

あとは、ホラー物も色々描いてたりしてて。『羊の木』っていう、深刻な漫画も描いてる方なんですけどね。この人が、どうやら一回だけ、終わる寸前の『まんが日本昔ばなし』で、監督と作画をやってるって話を聞いて。

「それ、何なの?」って、ツテを色々たどって探した結果、これらしいって出てきたのが、『飯降山』って話なんだけど。これがまあ凄くて(笑)

『飯降山』のあらすじ

…話がね、主観というか話をしている人、常田富士男さんは、その飯降山で猟師をしている人が、見た話、として語ってるわけ。

『飯降山』


猟師が言うには、「飯降山で修行をしている3人の尼さんがいました」っていう話から始まるわけ。末っ子の尼さんは、まだなりたての新人の尼だから、テヘペロ系な(笑)お経間違ってもテヘペロな感じ(笑)

それで、下から2番目の真ん中の尼さんは、ちょっと気が強いっていう。ちょっとツンデレ系の。付き合ってみると、意外とギャップで萌える感じの尼さんで。一番上が、寂聴って感じの(笑)…急に実写になりましたけど(笑)

尼三姉妹がいるわけですね。それで、そこで修行してるんだけど、「飯降山は当時、そんなに物がふんだんにあるわけではないから、お腹も空くし、大変だったんです」って話から始まっていくんだけど。

ある日、「今日もお腹減るから大変だね。でも、こういうことだから、修行は」なんて3人で言ってるわけ。それで、一番下の娘が、山の向こうが輝いているのが見えた、と。そしたら、天からおにぎりが3つ降ってきた、と。

それをツンデレにも寂聴にも言って、「お姉様方、降ってきたんです、これが」って言って。そしたら「お腹が空くほど修行している我々に、神様が与えてくださったんじゃないかしら。一個ずつ食べましょう」なんて言って食べるわけ。

そしたら、「ずっと我慢できてたはずなのに、毎日三個ずつ落ちてきて、一個ずつ食べてたら、お腹が結構、空くようになった」ってことを一番下の娘が言い出して。前に比べて、ちょっと食って止めるのがキツイって感じになってきた、と。

そしたらある日、一番下の娘が、山を一人で歩いていたら、明らかに火を使って鳥を食べた跡がある、と。尼さんの修行の中で、鳥を殺して食べるなんて絶対にダメなんだけども、その形跡があって。寂聴に「大変です!鳥を食べた跡を、私見つけました。絶対に真ん中のお姉様に決まってます」って言うわけ。

でも、上のお姉さんは「そうやって決め付けるのは良くない。猟師さんもいるじゃない。あの人が食べたんじゃないの?」って言うんだけど、「違うと思います。猟師さんは、一番寒い時期には山に入ってこないんで」って話をするわけ。

それで、「みんなで考えましょう」ってことを言って。「まずは、死んだ鳥のために、お経を唱えることからじゃないですか」って言って、寂聴主導でお経を唱え始めるの。唱えている内に、ツンデレと長女の寂聴の顔がどんどんアップになっていって、顔に陰が出始めるの。それから先、一番下の妹は、誰にも見かけられることがなくなるわけ。

それで、また今度、いつもおにぎりが落ちてる場所に行ったら、おにぎりが2個しかない。その時に、「神様は2個くれるってことは、私達が下ことを怒ってない」って言い出すの。凄くない?このセリフ(笑)

それで2個食ってる間に、2人でどうしてもお腹が減るって話になるわけ。「1個のおにぎりでは足りない」って話になっていって。その話をしてる時に、「その話をしててもしょうがないから、お経を上げましょう」って話になると、今度はまた寂聴がアップになるわけ(笑)それで、寂聴の顔に陰がさしていって、寂聴1人になっちゃうの(笑)

それで、寂聴1人になって、おにぎりを2個食えると思って行ったら、おにぎりが1個も落ちてこないって話になるわけ。

それで今度、そこから先、猟師さんの語りに戻るんだけど、猟師さんがその年の冬は厳しかったから、なかなか山に行けなかったんだけど、久々に行ったら、そこにボロボロになった寂聴が現れて、「この話を聞かせてくれて」って。

急展開になって、「そこから先は、飯が降ってくる山と書いて、飯降山と言うようになったそうじゃ」って終わりなんだけど。…何の解決もしてないわけ、この話。

飯降山で実際にあったことの推理

構成作家の渡辺くんと話をしてたときに、何の解決もしてない、クソ気持ち悪い話だなってことになるじゃん。それで、そもそも何のためにおにぎりが降ってくるのか分からないし、おにぎりが降ってくることによって、より空腹に耐えられなくなって。日本昔ばなしにはよくありますけど、カニバリズムってことが起こり始めるじゃないですか(笑)

「何なの、コレ?」って話してたんですけど。渡辺くんと「俺、スゲェ話知ってるだろ?」って終わって、一晩帰って考えたんだけど。あの話をしてるのが、よくよく考えてみたら、あの話を言い伝えているのは、猟師さんじゃん。それで、猟師さんが見てない経緯の話は、生き残った寂聴にしか聞いてないじゃん。

それで、猟師さんは一度もおにぎりなんか見てないじゃん。猟師さんがここまでのくだりを全部聞くのは、もうどうかしちゃった状態の長女・寂聴に聞いてるわけだから。これって、シンプルにまとめていくと…ってなると、まず一つ、米は降らないですよね(笑)

『まんが日本昔ばなし』DVDに収録されていない『飯降山』

とんでもねぇ話じゃねぇかって。俺は、これも全部DVDで出して欲しいんだよね。なぜ出さないかってことと、もっと言えば、いくら出せば、いくらの見込みがあれば、商業的に出せるのかを、凄く聞きたくて。

その中途半端の甘さで「これは面白い/面白くない」って選別したのが観たいわけじゃなくて。『飯降山』は、いがらしみきお作にも関わらず、入ってなかったりとか。強烈なヤツ、全然入ってないんだよね。一番好きなバージョンの『浦島太郎』も入ってなくて、見やすいヤツが入ってるから。

でも、こういうことをいうと、怖い話特集をやりたがるけど、そういうことでもないの。ただただ、ベタにプレーンに出して欲しくって。ただただ、「これ、土曜の朝にやってた」ってことに震えたいんだよね(笑)

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