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映画評論家・町山智浩、デヴィ夫人の訴え黙殺に「日本のマスコミは最低だ!」

2014.04.02 (Wed)
2014年04月01日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00 - 15:30)にて、映画評論家の町山智浩が、映画『アクト・オブ・キリング』の試写会に参加し、そこでデヴィ夫人が語った過去のインドネシアの惨状について、全く報じることのないマスコミについて怒りを露わにしていた。

アメリカのめっちゃスゴい女性たち 町山智浩
アメリカのめっちゃスゴい女性たち

町山智浩:先週、日本滞在を延長した理由の1つが、『アクト・オブ・キリング』というドキュメンタリー映画の、試写会と記者会見がありまして。

山里亮太:はい。

町山智浩:その司会をやるってことになったんで、ちょっと延ばしたんですね。

赤江珠緒:えぇ。

町山智浩:デヴィ夫人がいらっしゃって、『アクト・オブ・キリング』という映画について説明をしてくださるってことで、僕が聞き手をやらせていただいたんですけども。

赤江珠緒:それほど、相応しいゲストはいるかって話でしたもんね。

町山智浩:そうですね(笑)『アクト・オブ・キリング』は、1965年、今から50年くらい前に、インドネシアでデヴィ夫人の旦那さんだった、スカルノ大統領がですね、政権を追われて。軍部のスハルトという将軍が軍事クーデターを起こして、政権をとった、という事件のドキュメンタリーなんですね。

赤江珠緒:はい。

町山智浩:その後、100万人といわれるスカルノ大統領側の人たちが粛清されたんですけども。それでデヴィ夫人は、実際に現場にいて。奥さんでしたから。監禁されてるんですね。

赤江珠緒:あぁ。

町山智浩:いつ殺されるか分からなかった、という話を記者会見でしてくれましてね。

山里亮太:あぁ。

町山智浩:「その時に、日本大使館は私を全然助けてくれなかった」と。何故ならば、日本政府とアメリカ政府は、スカルノ大統領がアメリカに逆らっていたんで、邪魔に思っていたから、スハルト将軍側を支援してたんですね。アメリカと日本は。だから、デヴィ夫人を助けられなかったんですよ。

赤江珠緒:へぇ、あぁそうだったんですか。

町山智浩:その後に起こった、100万人の虐殺に関しても、アメリカ政府、日本政府は黙認してるんですね。

山里亮太:あぁ。

町山智浩:それをデヴィ夫人は語って。そうしたことがあったこと自体を信じてくれない人が多いので、困るんだけれども。『アクト・オブ・キリング』は、それに加担した側の人たちが「こうやってやったんだ」って言ってますから。

赤江珠緒:本人たちがね。

町山智浩:決定的な証拠であると。この映画を公開してくれてありがとうございます、と。このことに関しては、日本政府も責任があるし、その政府がインドネシアで、現在も続いているんですよ、と。その話をしてくれたんですね。

赤江珠緒:えぇ。

町山智浩:記者がいっぱいきたんですよ。新聞記者とか。スポーツ新聞や、テレビ局のワイドショーもいっぱいきて。

赤江珠緒:うん。

町山智浩:「この映画の出来事を、日本の人々はほとんど知らない。インドネシアの人たちが、100万人も亡くなってる。それに日本政府が加担してたって現実を知って欲しい」と。

山里亮太:はい。

町山智浩:それで、デヴィ夫人が訴えた翌日の記事、ニュースを見たら「デヴィ夫人、川島なお美と電話」って記事になってるんですよ。

赤江珠緒:あれ?

町山智浩:「デヴィ夫人、平手打ち、戦う」とか。『アクト・オブ・キリング』の舞台となっているインドネシアで、デヴィ夫人が現場にいた、日本政府も加担した凄惨な映画って、どこにも書いてないんですよ。

山里亮太:ワイドショー的な感じにね。

町山智浩:日本のスポーツ新聞各紙、普通の新聞各紙、ワイドショー全部。

山里亮太:たしかにそうだ。

町山智浩:映画の内容について、ちゃんと伝えてたのは、ウェブメディアだけでした。これが日本のマスコミの現実ですよ!

赤江珠緒:いやぁ…。

町山智浩:関係ない事件じゃないんですよ。今も続いてる、軍事独裁政権で、日本政府は支援している。

赤江珠緒:デヴィ夫人、赤裸々に語っていますね。

町山智浩:そうなんです。当事者としても大変で、「私は信じてもらえなかった」と。「これが証拠です。みなさん、見てください」って言ってるのに、その部分、まるごとカットですよ。

山里亮太:あぁ。

町山智浩:ヒドイ記事になると、インドネシアのイの字も書いてない。これが日本のマスコミの現実だ!お前ら、本当に全員並んで、デヴィ夫人にビンタしてもらうべきですね。

山里亮太:また平手打ち(笑)

町山智浩:日本のマスコミ…みんな来てるんですよ。そして、デヴィ夫人が「針金で人の首を絞めて…」とか。そんなことを語ってるのに、日本のマスコミは、何も感じないんですよ。日本のマスコミの記者どもは!彼女は、訴えてるのに。

赤江珠緒:同じ時に、川島なお美さんに電話したって話してたんですか?

町山智浩:川島なお美さんが癌で、手術して入院してるんですけど、記者会見の時に「お電話で話したそうですね」って訊かれてるんですよ。

山里亮太:あぁ。

町山智浩:「電話したら、お元気でしたよ」って話してるんですけど、そこしか、見出しに出てないんですよ。日本のマスコミは、バカだ!本当に!お前ら本当にバカだ!大学とか出てるかもしれないけど、何の役にも立ってない。自分の置かれてる状況や、世界で誰が苦しんでるとか、何も関係ないんだ!お前ら、みんな最低だ!デヴィ夫人ビンタされればいい!

山里亮太:デヴィ夫人ビンタって、必殺技みたいに名前ついてるけど(笑)

町山智浩:ふふ(笑)必殺技ね(笑)レバーとボタンで出そうですけどね…本当に、日本のマスコミは最低ですね。100万人亡くなってるのに。何も感じないんですね。あれだけ来てて。全員の名刺、とっておこうと思いましたよ。「クズ野郎」ってことを言ってやろうと思いましたよ。

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