爆笑問題が解説する、ドリフ・萩本欽一らが活躍した70年代の芸人史
2014.02.19 (Wed)
2014年02月18日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(毎週火 25:00 - 27:00)にて、お笑いコンビ・爆笑問題の太田が、ザ・ドリフターズや萩本欽一、小松政夫、伊東四朗らが活躍した70年代の芸人史について語っていた。
ザ・ドリフターズ 結成40周年記念盤 8時だヨ ! 全員集合

太田光(以下、太田):テレ朝の特番で、テレビ史を振り返るみたいなのがあって(テレビ朝日系『超豪華!一夜限り!バラエティ司会者芸人夢の共演スペシャル!』)。
田中裕二(以下、田中):うん。
太田:小松政夫さんの「電線音頭」のシーンとか出てきて。もう若手は分からないんだよね。
田中:ロンブーとか知らないからね。
太田:リアルタイムではないからね。どういう感じだったのかというのを、説明するのが難しいんだよね。小松政夫、伊東四朗の2人というのは、凄い人気だったんだけど、王道じゃないじゃない?失礼な言い方かもしれないけど。
田中:ドリフとか、欽ちゃんとかね。
太田:完全なる王者としては、コント55号とドリフターズという、両巨頭がど真ん中のゴールデンにいて。これは動かなかったんだよね。
田中:うん、そうだね。
太田:でも、浅草出身のてんぷくトリオの伊東四朗さんと、クレイジー・キャッツから小松政夫さんが来るわけですけど。当時を知らないと、説明が難しいんですよね。
田中:そうだね。
太田:それで、あの番組の後、ロンブーやなんやに説明して、「合ってたかな?」って思ったんだけど、ああいうのって、ウチに帰って考えちゃったんだよね。
田中:あぁ。
太田:欽ちゃんのコント55号時代の『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』『コント55号のなんでそうなるの?』時代って凄かったんですけど、化け物になったのは、欽ドンからですよね。
田中:うん。
太田:ドリフターズは完全なる王者としてそこにいて。ただもう一人、三波伸介さんが、重要なポジションなんです。
田中:てんぷくトリオね。
太田:三波伸介さんと、伊東四朗さんとの関係があって、笑点の司会である三波伸介っていう、これがイロモノでありながら、落語家の頂点に立っているという、なんとも言えない存在感があったわけですよ。いわゆるテレビ司会者の草分けですね。
田中:うん。
太田:子供たちよりも、大人向けのバラエティ、今のパターンを確立した人ですね。
田中:そうだね。
太田:NHKで『満点パパ』やって、『お笑いオンステージ』『スターどっきり』とか、各局やってて。MCをやってましたよ。
田中:そうだね。
太田:『凸凹大学』もやっててね。三波伸介さんがいて、小松政夫さんと伊東四朗さんっていう、ポジションがなんとなく把握できる感じしない?
田中:うん、そうだね。
太田:いわゆるど真ん中じゃないんですよ。不思議なポジションですよね、小松政夫さんと伊東四朗。
田中:そうだね。
太田:実はやってるコントは、大人向けなんですよね。シュール。
田中:シュールだったね。
太田:ドリフがベタで、子供にも分かりやすい、ズッコケたり。
田中:うん。
太田:そのドリフと、欽ちゃんの大衆性と、全く違うエグい感じね。
田中:サーカスっぽいんだよね。密室芸的な。ブラックな感じもあるし。
太田:昔ながらの芸人気質があったんだすよね。
田中:うん、寂しいんだよね、少し(笑)
太田:そうそう(笑)「しらけどり」とか、ああいう発想ね。ちょっとマイナスから入ってくる感じ(笑)
田中:悲しみもあるから。俺は、『ど根性ガエル』の感じかなって。
太田:下町とかね、そういう感じ。ちょっと大人向けの深い時間だったよね。でも、そこにキャンディーズがいたりね。不思議な感じでしたね。
田中:「電線音頭」が爆発的にウケてね。みんな歌って。
太田:小松政夫さんは、『みごろ!たべごろ!笑いごろ! 』ですけど、言ってみれば、お約束なんですけど、組長がイジけちゃうっていう、そういう設定ね(笑)不思議だよね、アレ。でも、アレを子供たちが大喜びで毎週観てたんだよね(笑)
田中:なんだったのかね(笑)
太田:ドリフは、分かりやすいじゃないですか。でも、志村さんが入って、少しシュールになったのは覚えてるんですよ。東村山音頭とか、あのへんのことって、ちょっと尖ってるんですよね。
田中:うん。
太田:志村さんの発想は、尖ってたんです。加藤茶さんの「うんこちんちん」とか、ああいうのとは違うんですよね。
田中:ヒゲダンスもね(笑)
太田:ヒゲダンスも、何をやってんの?って感じだったよね。
田中:何も喋らずね(笑)
太田:パントマイムだからね。
田中:「さっきまでベタなコントやってたのに」って(笑)
太田:ちょっとシャレてるんですよ。「ジャンボマックス」も変だったし(笑)
田中:今から考えれば、「なんであんなに面白かったのか」とか、「なんであんなに流行ったのか」とかは、今でも一緒ですよ。20~30年経って、「ワイルドだろぉ~」とか言われても、何が面白かったのかって思うから。
太田:でも、心の奥底に訴えかける何かがあったじゃないですか。
田中:あったね、それはあの当時の時代の何かだろうね。
太田:小松さんにも聞いたことあったけど、「欽ちゃん、ドリフのことをどういう感じで見てたのか?」って質問に、「全然気にしてなかった」って言うんだけどね。
田中:2人ともまず怖いんだよ。圧倒的に(笑)
太田:怖いな(笑)いけない顔してんだよな(笑)
田中:怖いよ(笑)
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ザ・ドリフターズ 結成40周年記念盤 8時だヨ ! 全員集合

亜流であった小松政夫・伊東四朗
太田光(以下、太田):テレ朝の特番で、テレビ史を振り返るみたいなのがあって(テレビ朝日系『超豪華!一夜限り!バラエティ司会者芸人夢の共演スペシャル!』)。
田中裕二(以下、田中):うん。
太田:小松政夫さんの「電線音頭」のシーンとか出てきて。もう若手は分からないんだよね。
田中:ロンブーとか知らないからね。
太田:リアルタイムではないからね。どういう感じだったのかというのを、説明するのが難しいんだよね。小松政夫、伊東四朗の2人というのは、凄い人気だったんだけど、王道じゃないじゃない?失礼な言い方かもしれないけど。
田中:ドリフとか、欽ちゃんとかね。
太田:完全なる王者としては、コント55号とドリフターズという、両巨頭がど真ん中のゴールデンにいて。これは動かなかったんだよね。
田中:うん、そうだね。
太田:でも、浅草出身のてんぷくトリオの伊東四朗さんと、クレイジー・キャッツから小松政夫さんが来るわけですけど。当時を知らないと、説明が難しいんですよね。
田中:そうだね。
太田:それで、あの番組の後、ロンブーやなんやに説明して、「合ってたかな?」って思ったんだけど、ああいうのって、ウチに帰って考えちゃったんだよね。
田中:あぁ。
太田:欽ちゃんのコント55号時代の『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』『コント55号のなんでそうなるの?』時代って凄かったんですけど、化け物になったのは、欽ドンからですよね。
田中:うん。
テレビMCの草分け、三波伸介
太田:ドリフターズは完全なる王者としてそこにいて。ただもう一人、三波伸介さんが、重要なポジションなんです。
田中:てんぷくトリオね。
太田:三波伸介さんと、伊東四朗さんとの関係があって、笑点の司会である三波伸介っていう、これがイロモノでありながら、落語家の頂点に立っているという、なんとも言えない存在感があったわけですよ。いわゆるテレビ司会者の草分けですね。
田中:うん。
太田:子供たちよりも、大人向けのバラエティ、今のパターンを確立した人ですね。
田中:そうだね。
太田:NHKで『満点パパ』やって、『お笑いオンステージ』『スターどっきり』とか、各局やってて。MCをやってましたよ。
田中:そうだね。
太田:『凸凹大学』もやっててね。三波伸介さんがいて、小松政夫さんと伊東四朗さんっていう、ポジションがなんとなく把握できる感じしない?
田中:うん、そうだね。
太田:いわゆるど真ん中じゃないんですよ。不思議なポジションですよね、小松政夫さんと伊東四朗。
田中:そうだね。
ベタなドリフ、シュールな小松政夫ら
太田:実はやってるコントは、大人向けなんですよね。シュール。
田中:シュールだったね。
太田:ドリフがベタで、子供にも分かりやすい、ズッコケたり。
田中:うん。
太田:そのドリフと、欽ちゃんの大衆性と、全く違うエグい感じね。
田中:サーカスっぽいんだよね。密室芸的な。ブラックな感じもあるし。
太田:昔ながらの芸人気質があったんだすよね。
田中:うん、寂しいんだよね、少し(笑)
太田:そうそう(笑)「しらけどり」とか、ああいう発想ね。ちょっとマイナスから入ってくる感じ(笑)
田中:悲しみもあるから。俺は、『ど根性ガエル』の感じかなって。
太田:下町とかね、そういう感じ。ちょっと大人向けの深い時間だったよね。でも、そこにキャンディーズがいたりね。不思議な感じでしたね。
田中:「電線音頭」が爆発的にウケてね。みんな歌って。
太田:小松政夫さんは、『みごろ!たべごろ!笑いごろ! 』ですけど、言ってみれば、お約束なんですけど、組長がイジけちゃうっていう、そういう設定ね(笑)不思議だよね、アレ。でも、アレを子供たちが大喜びで毎週観てたんだよね(笑)
田中:なんだったのかね(笑)
志村けん加入後のドリフターズの変化
太田:ドリフは、分かりやすいじゃないですか。でも、志村さんが入って、少しシュールになったのは覚えてるんですよ。東村山音頭とか、あのへんのことって、ちょっと尖ってるんですよね。
田中:うん。
太田:志村さんの発想は、尖ってたんです。加藤茶さんの「うんこちんちん」とか、ああいうのとは違うんですよね。
田中:ヒゲダンスもね(笑)
太田:ヒゲダンスも、何をやってんの?って感じだったよね。
田中:何も喋らずね(笑)
太田:パントマイムだからね。
田中:「さっきまでベタなコントやってたのに」って(笑)
太田:ちょっとシャレてるんですよ。「ジャンボマックス」も変だったし(笑)
田中:今から考えれば、「なんであんなに面白かったのか」とか、「なんであんなに流行ったのか」とかは、今でも一緒ですよ。20~30年経って、「ワイルドだろぉ~」とか言われても、何が面白かったのかって思うから。
太田:でも、心の奥底に訴えかける何かがあったじゃないですか。
田中:あったね、それはあの当時の時代の何かだろうね。
太田:小松さんにも聞いたことあったけど、「欽ちゃん、ドリフのことをどういう感じで見てたのか?」って質問に、「全然気にしてなかった」って言うんだけどね。
田中:2人ともまず怖いんだよ。圧倒的に(笑)
太田:怖いな(笑)いけない顔してんだよな(笑)
田中:怖いよ(笑)
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