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伊集院光が語る「木村拓哉 主演の宇宙戦艦ヤマト」
2010.11.30 (Tue)

「公開予定、実写版『宇宙戦艦ヤマト』を観た周りの人の感想なんですけど、4人ぐらいが、口を揃えて『思ったほどはクソじゃない』って言ってるんですよ。これは、どういう風に捉えれば良いんでしょうか?」
「この感想の微妙なところは、『お前はどれくらいクソだと思ってたんだ』ってことなんですよ。僕なんかは封切り同時に観に行きますし、スゲェ面白そうな映画だと思ってますから。そいつらの基準が全然分からないですよ。なんなんですかね、『伊集院くんさぁ、ヤマトを試写券もらって観に行ったんだよ。時間もあったし、ネタになると思って。だけど、思ったほどはクソじゃないんだよな』ってトーンなんですよ」
「波動砲っていうイントネーションがちょっと変なんだってところはあるみたいですけどね。宇宙戦艦ヤマトとか、あしたのジョーとか、ジャニーズがやるじゃないですか。俺は思うんだけど、やんなくて良いじゃないですか」
「キムタクの人気とか、山P(山下智久)がやるじゃないですか、でも、彼らのファンなら、たとえ桃太郎の実写版でも観ると思うんですよ。だったら、忠臣蔵みたいに、毎年のように色んなキャストと色んな角度で、桃太郎を演ります、みたいな感じにしたら良いんじゃないですか」
「原作ではイヌだけど、実写では黒木メイサが演ります、でも良いじゃないですか。黒木メイサがきびだんごを貰いに来て、そのあと、サルとキジが仲間になります、でも良いじゃないですか。スゴイ宇宙戦艦ヤマトを好きな人が、『キムタクがヤマトをやるんだって?観に行こう』とはならないと思うんです。だから、一番平和で誰も悲しまないのは、原作ファンがいないやつでも、恐らくキムタク好きだったら観るだろうって思うんですよ」
「だけど、逆に原作が好きすぎて、怒りに行く人っていうのもいると思うんですよ。それを目論んでるんじゃないかって思うんです。俺みたいな層は、桃太郎をキムタクがやるっていうんなら、放っておいてしまうと思うんです。そうだと、ジャニーズファン100%くらいになると思うんですけど、『俺の宇宙戦艦ヤマトをどうしてくれるんだよ!』っていう20%くらいの人が、観に行くと思うんですよ」
「あと、テレビのCMで『スッゴイ泣きました』って言ってる子供が出ているCMと、すごいツマンナそうにしている子供が出てくるのがあるんだけど、どうしてアイツを選んだんだろう?」
「それに、『ジャニーズの力というか、キムタクの力強いな』って思うのは、TBSの作った映画だけど、全局に映画の宣伝で出るね。映画の宣伝のためなら、キムタク自ら動きます、っていう体制をとってるじゃないですか。『例の局の、例のように失敗しそうな映画だけど、キムタク出てくれるんなら宣伝しちゃおうっか』って感じになってますからね。もう、どの局が作ったのか、分かんないようになってるね」
「最近の傾向って、その局ではガンガン宣伝をやるけど、他の局ではあんまり触れないようなイメージだったけど、キムタクが動く、バラエティでどんな番組にも出ますよ、みたいな感じになってるのは、ちょっとした例外というか、『ヤマトはみんなのもの』みたいな感じになってるね」
「ただ、TBSは自分のところで作っただけあって、TBSの局にヤマトの模型が置かれてるね。それが仕掛け時計みたいになって、波動砲が出るようになってるの。炭酸ガスみたいなのが出て、レーザー光線が出て反射して見える、みたいになってるんだけど、煙がショボくて、ちょっとしか映らないんですよ」
「内容としては、佐渡酒造が高島礼子だっていう時点で…ユーモラスな解釈ですよね。松本零士も、槇原敬之の歌を怒んないで、こっちを怒れって話ですよね。ちょっと歌が似てたってことよりは、こっちの方が問題でしょ。俺の中の森雪(黒木メイサ)、そんなんじゃないけどって話ですけどね」
「でも、これで映画が当たったら、TBSはさらにお金をかけて、ジャニーズでフルCGの『男おいどん』を作って欲しいですけどね。主題歌はエアロスミスで、もちろん主演はキムタクですよ」
「もう、ここまできたら、『ジャニーズの男前が主演すれば、ここまでやっても客が入るんだ』ってくらいまでやって欲しいよね。『アサッテ君』とかね。どんどん実写化してほしいね」と語っていた。
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